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おとなの習い事の世界

今まで、数々の習い事をしてきた。
だいたいの習い事には、発表会や展覧会、大会(試合)などの晴れの場が用意されている。
その本番に向かって日々のお稽古や練習をがんばるというわけだ。単調なお稽古だけでは、モチベーションが続かない。発表会があるからがんばれる、という側面は確かにある。

ただ大人になってからの発表会は、他人を巻き込むからちょっとやっかいだ。
私も自分のピアノ演奏をみにきてもらうため、チケットを買って何人かの友人にくばったことがある。迷惑だろうなぁと思いつつも。きてくれた友人には感謝しかない。

自分が招待されて歌と演奏の発表会にききにいく側になったこともある。友人のステージは楽しみだったから、ちゃんとお花を用意して出席した。だが、その前後に全く知らない素人の演奏をえんえんきかされるのは、正直、苦痛だった。いくら晴れの場でも、素人がプロっぽく調子をつけて歌っているのは、きいていられない。それは私がその世界の住人ではないからだ。

上手な人は、習い事の世界でヒーローになる。どこの世界にも、その世界ならではのスターがいる。その発表会でも、この人が皆の憧れの存在なんだろうな、と思う人がいた。実際にファンもいるらしい。この世界にいる人だけしか知らないけど。

そんなときやっぱりプロはちがうなぁ、すごいなぁと思う。あっという間に自分の世界をとびこえて、ちがう世界の住人にも、ちゃんときかせられるものを持っている。お金をもらって歌うプロと、お金を払って歌うアマの差は大きい。プロの中でも、いくつもの世界の垣根をなくして、人々を魅了してしまうような人を、本当のスターというのだろう。

たとえ狭い習い事の世界でもスターになれる人はわずかだ。アマチュアでもファンがつくまでになるのはすごいことに違いない。
とはいえ、やっぱりあの発表会を最後まできくのはしんどいなぁ。。。


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