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ひとりでボンヤリする期間

今、ひとに会いたくない時期なんだと思う。

別にそのひとが嫌いとかいやとかいうんじゃないのだけど、この前久しぶりにお世話になったひとに会ってから調子が悪い。

嫌いどころか、そのひとのことはとても好きだ。大学時代にやっていたバイト先でたまたま知り合ったのだけど、今は私がその方のやっている会社の顧客だ。それだけじゃなく、大学の卒業式でははなから諦めていた袴を準備してくれたし、今回地元に戻ってくるまでの間も時折連絡をくれた。ほんとうにお世話になっている。私は彼女の生き方や価値観はとても好きだし、尊敬している。


でもたぶん、今の私の状態が、その方のポジティブさについていけない。だから、正直なところ、会って物凄く疲れてしまった。

そのひとだけじゃなくて、今はほんとうに誰かと関わるのがものすごく億劫だ。特に誰かと話したいこともないし、ほんとうに何もしたくない。


在籍している会社では、全国に散らばった同期たちが東京に一同集まって研修があったらしい。研修後には盛大な食事会がある、楽しみにしてて、と5月の時点でアナウンスがあったぐらいだから、相当な規模の研修だったんだろうと思う。同期の一人がインスタグラムに全体写真を上げていた。

それもすぐにミュートした。

なんか、みんなのことを見たくなかった。
会いたい同期はいる。でも、もう会う機会はないだろう。わざわざこっちに来る用事も、そっちへ行く機会もない。うーん。わかんないけど。とにかくいまはみんなの顔を見たくなかった。


そういう時期なんだ、と言ってしまえばそれまでだし、実際そうなんだろうと思う。ただ単に、時期の問題。誰にだってひとと会いたくないと感じる時は少なからずあるし、まして数ヶ月も休職している自分が、自分を知る誰かと関わることに躊躇いを覚えることなんて、寧ろ正常な反応だと言って良いだろう。そんなことはわかっている。

だから、自分の感情に特に否定的になっているわけではないし、また時期が来れば違った感情が芽生えると思う。別にいまのネガティブな感情にネガティブになっているわけではない。

ただ、なんか、実際にこの感情の渦中にいる自分を記録しておきたい。すべてをわかったうえで、今は私はほんとうに何も気力が起きない。勉強したいはずなのに、何にも頭に入らない。編み物や刺繍の趣味もあるはずなのに、面倒になってすぐやめてしまう。

あーあ、という気持ち。
あーあ。

崖を這うようにして上がって、やっと目的地に辿り着いたところで地面が崩れ落ちて、しばらくはそのショックでいっぱいだった。それが今、ああ自分は堕ちたんだ、元いた場所に戻ってきたんだ、という状況を漸く呑み込んで、大の字になって空を見上げている。そっかー、そうだよねー、あーあ、って感覚。

暫くすればこれも飽きてどうにか起き上がるだろうから、飽きるまではひとりでボンヤリしていようと思う。

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