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心の花掲載歌

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2024.4〜
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心の花2024年8月号

心の花2024年8月号

お久しぶりです。生きています。
8月号に載せてもらった分です。

生姜一欠(かけ)余つてしまふ単純なレシピと具材の夕餉のはずが

手に余る業務と減りゆく卵細胞 待てるだらうか産婦人科に

待合のモニターに「緊急分娩が入つてゐます」やがて足音

白百合が咲きましたまだ一片の傷も破れもなく香りたり

白百合の雄蕊雌蕊を摘み取りて不妊専門クリニック選ぶ

一応連作の形をとってみた。不妊治療の話題は、歌壇

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心の花2024年7月号

心の花2024年7月号

8首投稿。6首掲載。やったー!
もう全部載せちゃえばいいか(選ぶのが面倒になった)

坂道を下れば賢治旧居跡 アパートメントの前静かなり

「メロンパン」は「メロンパン」なり道の駅常総にゐて異国語聞けば

午後休をまるごと耳鼻科の待合に過ごし花粉症の薬をもらふ

多国籍クラスの担任拝命し眠れず過ごす始業式前夜

加湿器の音の止まりし暗闇を子トラのチャンドゥと眺めてをりぬ

ピカピカの一年生ゆく坂道

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心の花2024年6月号

心の花2024年6月号

5首掲載。2首抜粋します。

土産屋に眼差しの在りマスコットの運命を吾が握りたるらし

菱丸よ此れが駅だよ三時間電車に乗るとふことも教へむ

武田菱丸は甲府市のゆるキャラ。あまりにもかわいいのでお迎えしてしまった。その出会いを歌にしたが、人目に触れることになって嬉しい。
武田菱丸をよろしくお願いいたします🙇

心の花2024年5月号

心の花2024年5月号

5首掲載されました。

 実印に「しおり」と刻む教師でも妻でも娘(こ)でもなく吾として   藤しおり

私は自分の旧姓が好きなので、結婚後も仕事の通称や筆名として使っている。通称ということで旧姓が実印でもどこでも使えたらありがたいのだけど、そうはいかないらしい。むかつくなー
結局、実印は女性の場合(と性別を限定しているのもむかつくなー)名前だけでもOKということだったから「しおり」で作ってみた。

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心の花2024年4月号

心の花2024年4月号

今月から載ってます!5首載った!!
1首抜粋します。

網の上にカルビ小さくなつてゆく在りし命のラストシーンは    藤しおり

この手の歌、過去にも詠んだ気がするな…たぶん好きなテーマなんだと思います。きっとまた詠んでしまうのでしょう。
#短歌