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和菓子をどうぞ

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すこやかに、しあわせにー。今も昔も変わらぬ願いを込めてつくり味わい、伝えられてきた日本のお菓子。今この時をともに迎えられた喜びに、この先もつつがなく過ごしてゆけるよう祈りを重ねて… もっと読む
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#穀雨

4/20〜5/4 穀雨のお菓子『藤波 -ふじなみ-』

4/20〜5/4 穀雨のお菓子『藤波 -ふじなみ-』

提供: 4/21〜5/4 (4/25はお休みです)
菓銘:#藤波 -ふじなみ-
薯蕷きんとん(山の芋使用)| 小倉餡

晩春の風にゆれる藤の花を薯蕷きんとんで映しました。中は丹波大納言小豆の小倉餡です。

藤は生命力が強く、樹齢千年を超える木もあるのだとか。蔓を伸ばして繁殖していく様から長寿や子孫繁栄、連なる花房を稲穂に見立てて豊穣を表すなど縁起の良いものとして好まれ、家紋や衣服の文様などにも使わ

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5/1〜4 穀雨のお菓子②『花の王 -はなのおう- 』

5/1〜4 穀雨のお菓子②『花の王 -はなのおう- 』

提供: 5/1〜4
菓銘: #花の王 -はなのおう-
薯蕷練切(山の芋使用) | 白こし餡
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春も終盤へ。晩春から初夏にかけて大ぶりの華やかな花を咲かせる牡丹を山の芋をつなぎにした薯蕷練切で映しました。中は手亡豆の白こし餡です。
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牡丹は原産地の中国では国花として愛され、古くから文学や芸術の中に姿が描かれました。丸みの美しい蕾も、幾重にも重なった花びらが開いていく様も見事で、別名も「花王」「

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4/20〜5/4 穀雨のお菓子『藤波 -ふじなみ- 』

4/20〜5/4 穀雨のお菓子『藤波 -ふじなみ- 』

提供: 4/20〜5/4
菓銘: #藤波
薯蕷きんとん(山の芋使用) | 小倉餡
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春の雨をたっぷり吸い込んだ山の木々がみずみずしい青さを湛えています。花の色もピンクから紫へ。清々しい取り合わせがまもなく訪れる初夏の気配を運んでくるようです。その先駆けとなる藤の花をきんとんで表しました。
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藤は生命力が強く、樹齢千年を超える木もあるのだとか。蔓を伸ばして繁殖していく様から長寿や子孫繁栄、連なる

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穀雨のお菓子1「藤の花」

穀雨のお菓子1「藤の花」

菓銘 #藤の花
臨時休業中ですが、晩春の花が次々と咲く頃。せめてお菓子で愛でていただけたらと思います。今日は藤の花。友人からお預かりした私の好きな一句をご一緒にどうぞ。
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『千年の藤惑星の水を吸う』
千年も生きる藤があると聞きました。それは調べると、兵庫県山崎町の山崎大歳神社にあると知りました。千年も薫る藤は最早幽玄の世の存在。それが宇宙に浮かぶ奇跡の水の惑星、地球の水を吸う。幽玄の世界と現世(

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