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4/20〜5/4 穀雨のお菓子『藤波 -ふじなみ- 』

提供: 4/20〜5/4
菓銘: #藤波
薯蕷きんとん(山の芋使用) | 小倉餡
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春の雨をたっぷり吸い込んだ山の木々がみずみずしい青さを湛えています。花の色もピンクから紫へ。清々しい取り合わせがまもなく訪れる初夏の気配を運んでくるようです。その先駆けとなる藤の花をきんとんで表しました。
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藤は生命力が強く、樹齢千年を超える木もあるのだとか。蔓を伸ばして繁殖していく様から長寿や子孫繁栄、連なる花房を稲穂に見立てて豊穣を表すなど縁起の良いものとして好まれ、家紋や衣服の文様などにも使われています。
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水はけが良く保水力もある土壌を好むそうですが、実は私たち人間のからだも同じ。必要以上の水分は洪水のようにおなかを弱らせ、むくみや様々な不調にもつながります。雨が多い季節の影響も受けるので加減してみると楽になるかも。
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◎季節の一句
『両手 (もろて) にて頬を寄せたき春の月』
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春の夜は大気中の水分が多い。空気は透明度が低くなり、はっきりとは見えない。月も大気中の水分や塵のために輪郭が曖昧になり滲んだように潤んで見える。朧月である。やんわりとした春の満月はそっと手を伸ばし頬を寄せたくなる柔らかさ。
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作: 志田 円/福岡・北九州の俳句結社「自鳴鐘」同人
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#二十四節気 #穀雨 #春の土用

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