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宮古島にて

三月の終わり、
宮古島へ旅行してきました。
わたしも、彼も、初の宮古島。わたしは沖縄自体がはじめて。
飛行機から降りた瞬間に、南国の空気が肌に触れ、
小躍りしたくなるような高揚感がありました。

車でホテルへと移動する間、
窓を開けて、あたたかい空気を車が切ってゆき、その風に、ついつい目を細めます。
草木がはびこり、根っこや葉っぱが重なり、ねじれ、もたれ、上へ、上へと、伸びてゆく姿は、ぎょっとしてしまうほど。
自然が住むところに、人がおじゃまさせてもらっているように感じました。
ホテルに到着し、近くを散歩。
いたるところで目にする花々も、色鮮やか。
陽光を吸って、色づいたかのような、力強さと、美しさがある。
散歩しているのに、いちいち足がとまって、観察してしまいました。

二日目にはカヤックとシュノーケリングを体験。
あの海の透き通ったターコイズブルーを近くで見ると、色が目に沁みいるよう。
あまりにも透明で、海の底が光っているみたいだから、
現実のものか信じられない心地もしました。
(美しすぎるものは、目を疑うものなのかな?)

シュノーケリングではこどもの頃、
塩水を飲み過ぎて気持ちが悪くなった思い出があったので、始まるまでほんの少し、不安があったのですが…。
ゆっくり、フィンを動かして、口呼吸を意識していると、
脚に感じる水圧や、体に馴染んでくる水温がきもちがいい。
なにより、視線の先で泳ぐ小さな魚たちがカラフルで、かわいらしかったです。天気がよかったので、陽が海に差して、魚たちのすてきな柄や、色(蛍光色の子もいました!)を浮き彫りにしていました。

お天気に恵まれました

そして宮古島に住む鳥も、わたしの目には魅力的にうつりました。
ホテルの朝食をテラス席で食べているとき、
毎朝、空いている席に遊びにきた鳥は
お腹が橙と黄色を混ぜたような色、頭から尾にかけては空の青さを反映させたような色をしていました。
車で島を走っているときも、風や草木の音のほかに絶えず聞こえるのは、
鳥のさえずりでした。
雫がぽたぽたっと滴る様子が頭に浮かぶような、
潤いのある鳴き声です。

色も、音も、すべてが鮮やか。輪郭がはっきりとしています。
けれど同時に、この島独自のあたたかさと、
ゆるやかな時間が流れているからか、感じる空気は広くて、のびている。
だからこんなに癒されるのかもしれません。

最終日の朝、起きたときや、レンタカー屋さんに車を返しにゆく途中で、
わたしが彼に言ったのは「帰りたくない!!」(冗談です)でした。

「また来ようね」
帰りの飛行機の中、彼の言葉に「うん!!!!!」と、感嘆符がいくつあっても足りない勢いで頷きました。

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