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<美文字ノ素>書写ト書道ノ授業②

文字ヲ考エル実験

私の場合、小学校での書道の授業といってもいわゆる出前授業。ほとんどの子どもたちにはその時しか会えないし、お話することもできません。
ですので、とにかく速攻、場を温める必要があります。
そこで、昨日書いた「文字」についてをごく簡単に説明するため、みんなで「実験」、というよりは「ゲーム」をします。
その名も伝言ゲーム!!
はい、だれもが一度はやったことのある、だれもが知ってるあの伝言ゲームです。

①まず学級を3班にわけ、1列に並んでもらいます。
②それぞれの班の先頭の子に前に出てきてもらい。まずはじゃんけん!勝った子から順に指令書を選んでもらいます。
③その指令通りに最後尾の子まで伝達してもらう

という実にオーソドックスなもの。
ただし、これは実験という名のゲームなので『指令書』の中身が肝心です。
指令書には伝達してほしい80字程度の情報が詰まっており、実は内容は全て同じです。私が使わせていただいたのは以下の文章、

ドラゴンボールを7個集めていて5個まで集まったのに、悟空が悟飯に4個渡して1個になった。そこから亀仙人に3個もらって4個になり、ベジータへ1個渡して3個になった
<30代からの簡単糖質ダイエット&ときどき豆知識より引用>

この文章を
A班は、口伝え(元祖伝言ゲーム)
B班とC班は指令書本体を回覧板として読んでは後ろへ読んでは後ろへと送ります。
ちなみにB班の指令書は誰もが読みやすいきれいな楷書体
C班は私が書いたかな文字(通称:つづき文字?時代劇に出てくる書状風)

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さぁ、結果は、、、、
最後尾の子に発表してもらいます!!もっとも難航していた班から、、、

C班、最終的にはみんなで集まって解読に挑むも解読できず。「・・・たるもの、・・・ありけり、・・・候」のような感じを無理やり創作!!書状風というのはこういった想像まで呼び起こしてしまうようです笑

A班は、子どもたちに馴染みのあるドラゴンボールという内容であることもあって、インパクトのある「ドラゴンボール」「悟空」「ベジータ」などは最後まで伝わるものの情報としては不足。この時点でC班の頭の中は「?」だらけ笑

B班は、なんの滞りもなく、最後尾の子がしっかりと「指令書」を手に高らかに情報を読み上げ終了。

このゲームでわかったことは、ごく当たり前のことであるけれど、
・口頭だけでは、多くの情報を正しく伝えるのは難しい
・情報を文字にするとみんなが同じ情報を正しく共有できる
・その文字はみんなが読めなければ意味がないし、
 なんなら口頭の方がまし笑

ということ。
自分だけではなく、みんながわかる文字を正しく書いて、正しく伝えるって大事なんだよ!ということです。

さてこんな調子であたたまった場にあえての変化球。

もし指令書を送った私が本当に伝えたかった情報が
ドラゴンボールのことではなく、
「私、こんなの書けるのよ!すごいでしょ!」
だった場合、どうなる笑???


次回は、授業の続き
「書写」と「書道」の違いを考えてみる

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