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警察24時で見かける職人技について
こんにちは。塩本悠美子です。伝統的なチベット仏教をNYと日本の先生から学びながら、主にマインドフルネス瞑想の指導をしています。
意図を肯定的な、ポジティブな方向に持っていくところのチャプター。
TrueNatureMeditationにてマインドフルネス瞑想のレギュラークラスやってます。無料体験クラスも開催しています!お気軽にどうぞ!!
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その状況の時にどんなふうに状況と関わるかということが重要になってくる。
本の中で「4つの戦略」がとして具体的に挙げられている。到底まだまだそんなことできないなあと思いながら、思い当たるふしだったりとか、今までの人生で出会った中で思い当たる「この人すごいわ。。」という人がいたりする。
その辺りを読んでみて考えてみたことをつらつらと。
結局マインドフルネスで、アウェアネスな状態であることが必須になってくるのだと感じる。はっきりと見るということは同時に手放していかないとできないということなんだなあと。
肯定的な意図を作るための4つの戦略
ポジティブなカルマを身につけるには「見極め」と「巧みな手段」がキーになるということについて。
その状況の見極めと、どんな行動が効果的かということ。
Traditionally when we talk about using skillful means to create good karma, we are referring to four strategies that help shape a positive intention into a skillful action: pacifying aggressive situations, enriching impoverished situations, magnetizing isolated situations, and destroying harmful situations.
(David Nichtern / Awakening from the daydream )
①攻撃的な状況を和らげる
②貧しい状況を豊かにする
③孤立した状況からひきつける
④有害な状況を破壊する
ふむ。。まだ漠然としているが1個1個解説があるので考えてみたい。
攻撃的な状況を和らげること
ストレスの強い状況や、パニックの状況の時があるとして、その状態の中でゆとりがあって平和的な態度で状況に対応することができるかどうか。
学生時代に違うグループと喧嘩になった時。
喧嘩してる当の本人たちは頭に血が上って全く止まらないけれど、周りがうまいことなだめようとしてるところを思い出した。
「まーまーまー。やめとけって。」
そういういざこざをなだめる系が上手い友達いたなあ。こちらがへり下るわけでもなく、両者の間にうまいこと滑り込んでいく。状況自体が少し緩む瞬間を感じたことはある。こんな状況だろうか。
Davidも本の中で例に出しているが、熟練した警察官は、家族のいざこざや、路上での対立をうまいこと切り崩していく、とある。
警察24時。確かに血の気の多い状況が少しづつクールダウンしてパトカーの中で話し合うフェーズまで持っていくパターンになる。
あの時は職人技やなあ、と思う。
貧しい状況を豊かにする
場所や相手、状況に応じた対応と発言をすること。
そしてその状況に対して明るい気持ちで臨むということ。
ネガティブな状況の時に明るく軽やかに対応することって慣れだと思う。
ネガティブな方に持っていくこともできるけども、ポジティブな方に持っていける可能性も同時にある。
何かの状況をちょっとした一言でガラッと変えていくことができた時ってどこかしらで経験したことがあるのではないだろうか。
これ一歩間違うと炎上するな、というところをうまく笑いにかえられた時とか(笑)こういう感じだろうか。
孤立した状況から引きつける
ネガティブなものにもいろんな色があると思う。怒り系のものもあれば、孤独感や孤立した感覚を感じている場合もあると思う。
そこをこちらに招き入れる、ウェルカムな感じを感じられるような雰囲気を感じられるようにすること。
これもなんとなく理解できる、こういう人を知っている。そしてとても助けられた経験がある。一瞬にして状況が軽くなることがある。
自信を持っているのが感じられて、ポジティブな感じの態度がある。
まさに暗闇の灯台のように道標のような存在。
それを自然な態度で示している人。その人がどういう風に考えてどういう選択をするのか、興味を持って引き寄せられるような感覚。
ある種のカリスマ性というか。
人生の中でそういう人物が何人か思い浮かぶ。
有害な状況を破壊する
明快に、直接的にノーと排除をすることもひとつの戦略としてある。
小さい子からナイフを取り上げるような、具体的な対応を指す。
血の気の多い大人からナイフを奪うことは結構ハードな作業だろう。
ああ、人質のある立てこもり事件はこれに似てるかも。
そして、警察側の交渉人の役割はここだと思う。
警察の方、交渉人の方はまず彼らと会話を始めるというのは最初の一歩だということはよく知られている。
その後、交渉人は彼らと仲良くなっていく手法をとる。まずは2人の関係を良くして信頼関係を築いていくことを行っていく。名前で親しく呼び合うことができるようになる。
そして相手に共感して、こちらに引きつけるということを行っていく。人間関係を築いていくのだ。
次第に彼らは交渉役の方との信頼関係を感じて、自分の今ある状況を冷静に判断し始めナイフを置いて投降するということが交渉人の振る舞いだ。
ナイフを持った見ず知らずの人間が、人質をとって今にも刺そうとしながら立てこもっている。
こんな状況でも変えていくことが実際に可能なのだから、あらゆる場面を諦める必要はないなあと思うし、それこそ思考の働きだ。こちらが状況に乗っかって攻撃性をもつことは失敗につながることは容易に想像できる。
わかっちゃいるけど。身につけて染み込ませてはじめて発動する
なかなかハードな作業である。何かをきっかけに怒り出した人をなだめるのはとっても大変だ。
理論がわかっていても、こちらも怒りをぶつけてきた相手と本質的には何ら変わらない、有害な状況に飲まれてしまうことに終わってしまいがちだ。いくら坐布の上で呼吸に意識を置いて落ち着いていても、実際にその状況になれば、ただ巻き込まれていくことが非常に多い。そう、練習が足りない。
私が悪かったのかと不安になったり、逆に理不尽なことに怒られていればこっちだって怒りが発動してくる。悲しくなってくることもある。
その状況でその状況をどれだけ理解できるかどうか見極めること。これはそう簡単なことではない。
警察の交渉人のように、状況と向き合う姿勢を日常でも持ち続けることができるかどうか、、いや、むしろ練習を通じてどのように世界をとらえているか、世界との向き合い方によって自然と発動できるようになるという方が近いのかもしれない。
瞑想の練習は、そんな練習だと思う。
瞑想やメディテーションは、リラクゼーションの一種だと思われることがあるが、美しいバリの森の中や、沖縄のプライベートビーチのような世界に常にいるようにすることではなく、お世辞にも快適とは言えない事件が多発する日常で適切に振る舞う力をつけていくことだと言えるだろう。
メディテーションでやっていることはその状況から逃げることではない、現実逃避していい気分でリラックスすることとも違う。
状況に応じて考えるようになること
そのためには、自分の考えで対処するのとは少し違う。これだとどこかでずれる。結果を見れば明らかだ。
どのようにこの世界を見るのかということが、「見極め」と「巧みな行動」に自然とつながることなのだと思う。そうすれば見極めと巧みな行動は、自然な見方で、当然の行動だね!という感覚になるのだろう。
ああ結局練習だね。と思う。
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