sio

環境と心理|都市と群青

sio

環境と心理|都市と群青

最近の記事

漫画村ユーザーの多い街で書店員として働くということ

春の終わり頃まで、ぼくは書店員として本屋で働いていた。今年で5年目だった。 会社の経営不振や個人的な希望などいくつかの理由があって、ぼくはその会社を退職し、今は別のところで働いている。とはいえ相変わらず出版業界にはいて、書店の売上データを見る機会が割と多い。 どこの書店も売上は年々落ちるばかりで、特に雑誌の落ち方はすさまじい。ブランド力のあったファッション誌が相次いで休刊,廃刊に追い込まれていく。でもまぁ確かにぼく自身も雑誌を買う機会はそう多くないし、みんなが買わなくなるの

    • 最果タヒの“タヒ”は死ではないらしい

      今日、TwitterのTLに詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』の写真が流れてきて、よくよく見ればそれは中国語版(文景簡体版)の装丁になっていた。 日本では映画化されるほど人気の詩集が、いよいよ中国でも発売されるらしい。 よく知った装丁デザインの上に、馴染みのある漢字とそうでない漢字が入り交じったタイトル。まるで平行世界の書物みたいだ。 著者名のところを見てみると、最果タヒの名前が中国語表記になっていた。 最果夕日 あぁ、すごいと思った。 特定の意味を帯びていな

      • 人生みたいなドトールコーヒー

        今日は珍しく仕事帰りにドトールコーヒーに寄り、入口に掲げてあるメニュー表を眺めて決めたツナチェダーチーズをレジで注文すると「品切です」と言われてしまって。 後ろに人が並んでるから適当に素早く選んだミラノサンドC、よくよく考えると今自分の口が欲してる感じのものとは違ったんだけど、まぁ仕方ないかぁと思って商品を受け取ってから、あれ?俺ホット頼まなかった?何故にアイスコーヒー?と気づいて店員さんに「あの、アイスコーヒー頼みましたっけ?」と尋ねると「え、あ、そうだと思いますけど……レ

        • 人生みたいなスターバックスコーヒー

          自分の力量では思い通りにいかないことに直面したり、本当に欲しいものの代替品ばかりを掴まされて「自分が心から求めているものはどれだけ願っても手に入らないんだ」と思い知らされたりしたときに、ああこれはまるで人生みたいだなと、そう思う機会が多くなった。物事に折り合いをつけていくことの繰り返しは、豊かに生きていくための知恵だと思いながらも、いつか自分の首を絞めることになるのではないかと不安に感じてしまい、それでも淡々と過ごしていくしかないことを、日常と呼ぶのだとして。 全国のほとん

        漫画村ユーザーの多い街で書店員として働くということ

        • 最果タヒの“タヒ”は死ではないらしい

        • 人生みたいなドトールコーヒー

        • 人生みたいなスターバックスコーヒー