忘れられない記憶の正体〜「動的平衡」を読み返して想うこと
「つまり過去とは現在のことであり、懐かしいものがあるとすれば、それは今、懐かしいという状態にあるにすぎない」
福岡伸一「動的平衡」
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昔の自分を思い出して、どうしてもそれが自分のコトとは思えない…という感覚はありませんか?まるでそれが他人の人生のように思える…みたいな。
私は結構あります!
いや、全く記憶にないことも多いです!!
(…大丈夫か?)
でも実はその感覚こそが、真実なんじゃない?って話です。
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先週ファスティングマイスター学院の2級検定講座で脳のパートを担当したのですが、準備日に久しぶりに読み返したのが「動的平衡」(←めちゃくちゃ面白いから読んで欲しい〜♡)
そこで、冒頭の文章に戻るわけですが、
私たちは記憶を、脳の海馬でビデオテープみたいに保管してるんでしょ、と思っているけれど…
そもそも常に分解され再生され続けているモノ(最近は脳神経細胞だって毎日再生してるという説もあるし…)にメモリーを書き込むことなんてできないんじゃない?
…ってことなんですよ!
いや、確かに\(( °ω° ))/.:
私たちの細胞は数日とか、数ヶ月単位で入れ替わっていて、1年も経てばほぼ新しくなってるわけです。(生まれ変わる早さは部位によって違いますが…)
だから、あなたが鮮明に覚えてる過去の記憶だって、実はどこにもマスターテープはないんです。
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福岡先生いわく、
「記憶」は過去に形成された神経回路を通る、すっかり入れ替わった新しい分子が作り出したもの。しかも古い神経回路だって改変されて「おおよその形」に過ぎない…
忘れられない鮮明な記憶だって「それは過去がビビットなのではなく、たった今ビビットな感覚の中にいるということである」
なるほどー!
そりゃ過去なんか他人事のような気がするよね、今の私はほとんど入れ替わった新しいタンパク質分子でできているんだから。
な〜んていつも講座の準備のはずが、いつの間にか全くファスティングマイスター検定の内容からかけ離れていくんですよね笑
いやしかし、学べば学ぶほど、私たちの身体がいかに複雑で精緻で神秘的か…ってところに行き着くし、自分の体に対して敬虔な気持ちになります。
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で、結局何が言いたいかっていうと
「過去にこだわらず未来へと舞い上がれ」って潮風健康美塾のモットーでもあるんですけど、
例えばもしあなたに辛い過去とか、嫌な過去があったとしても、結局のところそれは「今あなたが想ってること」「今あなたが創り出しているもの」ってこと。
だから、過去に囚われず新しい未来に向かって歩いていきましょう♫
Be happy♡