憧れの罠について考える
1,話の種
2,自分を失わず、自分をつくる
成功者をめざすために、すでに成功した者をまねることは、よくある。
子どものころ、好きなスポーツ選手の真似をして、自分の技術の上達を図ったことがあるだろう。
さて、そのスポーツ選手の技術を、ただ真似して、上達したのだろうか。
ただ真似をして上達できたなら、今頃、プロのスポーツ選手として、活躍していただろう。
しかし、現実は、プロとして活躍するどころか、県大会レベルさえも活躍できなかった人もいるだだろう。
話の種としてリンクをはった番組を聴いて、ふと思い出した為末大氏の『諦める力』という書籍の【引用①】から【引用③】までの一節を思い出す。
【引用①】「自分とは違う別人をモデルにして「あの人のようになりたい」と夢想する人は多い。そのときに気をつけなければならないのは、その人と自分の出発点がそもそもまったく違うということだ。
それでも「似たタイプ」であれば、近づくことも、追い抜くことも可能だと思う。しかし、純粋な憧れだけである人を目標に努力した場合、それが自分自身の成長を阻害する要因になることもありうる。」
【引用②】「自分とはまったく接点のない人に憧れて、自分の短所を埋めているつもりが長所ごと削り取っている人はかなりの数に上ると思う。僕はこれを「憧れの罠」と呼んでいる。」
【引用③】「ジョブズは非常に個性の強い人だったので、彼のスタイルだけを真似ると、ただの「イヤなやつ」になってしまわないともかぎらない。自分の能力や性格を脇に置いてジョブズを記号的に礼賛することに危うさも感じる。多く場合、天才の真似をしてもだいたい失敗する。自分の体と性格に生まれついてしまった以上、なれるものとなれないものがあるのは間違いないことだ。」
話の種となったインターネットラジオの中でも指摘されていることだが、スタイルをまねする人がいる。
ビジネスにおける再現性の高さを教えてくれる方である。
しかし、ライフスタイルや性格までまねる必要はあるのか。
つまり、今まで構築していた自分を捨てる必要があるのかという問いがでてくる。
なぜ自分を捨てる必要があるのか。
スポーツでもビジネスでも、成功者は皆同じスタイルなのだろうか。
いや、ちがう。
成功者になるための道は、また複数ある。
ただし、挫折してそこから這い上がる努力をしたという道のりは、同じだろう。
要するに、成功車の真似することも大切だ。ただし、自分の色を持つことも大切である。自分の性格を理解して、すでに成功者した手法を、自分用にアレンジできる人間こそ、成功することができる。
客観的に自分の置かれた環境を見て、戦略をたてる人間が成功の鍵であると考える。
行動することが、成功の一歩だ。だから、できる範囲からはじめまる。
一度に大きな結果はでない。一人でコツコツできる時間をつくることが大切なのである。
3,参考図書
(以上、終わり)
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