10年早く生まれたかった。

※この記事は、アーバンギャルドの
"水玉自伝"について書いています。

通勤時間で読もうと、コロナの影響により
空いている電車の中で読書開始。

誰かについて語ると限りなく流暢になるのに、
自分のことになるとだんまりを決め込む。

という一文に「お前は俺か」とものの数秒で
ツッコミを入れた。これに似た感想を、
てまきゅんのアルバム"生欲"に入っている
『ナルシスト』を聴いた時にも抱いた。
人と解り合うことも、自分と向き合うことも
同じくらい難しいよね。

*****

しおぎとアーバンギャルド

一応、私自身とアーバンギャルドの歴史を振り返ってみる。
私がアーバンギャルドを知ったのは、
漫画家の猫又ヨオスケ先生が、
聴いている曲をTwitterに垂れ流してらっしゃり、結構な頻度でアーバンギャルドが登場している(今でも)

1度目
『水玉病』
こんなジャケ写のアーティストがいるんやな〜(少女は二度死ぬ)

2度目
『あした地震がおこったら』
こちらもジャケ写が気になりました。

3度目
『あした地震がおこったら』
我慢ならず、MVとかあるかな?とYouTubeで検索し、何故か『自撮入門』をチョイス。

うわぁ...........!(イイッ!)

と言うのが第一印象で、
気付いたらCDを買い漁っていました。

その最初に買ったアルバムが、
当時発売したばかりの"昭和九十年"

(私がアーバンギャルドと出会って
もう5年も経ってるの?!と、
この記事を書きながら歴史を感じとるなど)

昭和九十年は、一番好きなアルバムです。
ずば抜けて完成度が高いと思っていて、
(上から目線ですみません)
リピート頻度が高めです。

余談ですが、私も猫又先生を見習って
聴いている曲をTwitterに垂れ流していて、
誰かがアーバンギャルドを気になって検索してくれないかなと願う日々を送っています。
(先生が布教として呟いているのかはわかりませんが)

追記:フォロワーさんに
『大破壊交響楽』が刺さりました!(笑)

*****

よこたんの歌声だけ聴いていたい、
てまきゅん邪魔だなあ!(本当に申し訳ない)
って、きっと誰もが一度は思うんだけど、
『詩人狩り』がめちゃくちゃ好きで
てまきゅんのソロ公演などで詩人狩りが流れると、テンションがとても上がります。

『ヌーヴォーロマン』や『ダブルバインド』
そして『箱男に訊け』もとても好きなので、
"てまきゅんはいらない"という考えは捨て去りました。必要です。

*****

読書感想文をご存知ですか?

とツッコまれる勢いで自分の話をしている。
この勢いであれやこれやと書き進めると、
期限までに間に合わないし、ただ長いだけの駄文となってしまうので、長くなりすぎないように、御三方それぞれ書きたいのだが、
その前に一言でまとめられます。

この本、良い情報1個もないよね?!

御三方共通の辛い話なんて視点を変えて三度も読むことになり、もうええって!(泣)
と、よこたんの部分で涙するなど...(笑)
ここまで活動できたことが、奇跡でしかない。
売れ過ぎるとファンは複雑だ、
なんて言ってられない。もっと売れてほしい。

松永天馬とアーバンギャルド。

どこかで何かが狂えば、私がアーバンギャルドと出会うことはなかったと思うほど、常に"終わりと隣り合わせ"だったことを知った。
今これを書いている間にも、彼は何かと闘っている。

てまきゅんには、ご自身と、アーバンギャルドと、独自の世界観を末永く大事にしてほしい(保護者か)
てまきゅん一人の身体ではない。

そして、てまきゅんの文章を読み耽り、
私はアーバンギャルドを少しも知らなかったんだと実感した。いや、知らないほうが幸せなことまで知ってしまった。(責任とって〜!(笑))

おおくぼけいとアーバンギャルド

文字のフォントが御三方違ったんですけど、
けいさまの部分はてまきゅんからフォントががらっと変わりすぎて、しばらく目が慣れなかった。しかも、

死をもって人生の完成とするなら
半生というのは半生で食べたら
お腹を壊してしまって
一日中トイレを行き来して何も食べれず
少し痩せてしまって(以下略)

出だしの癖が凄いぞ!(笑)

てまきゅんの部分でどんよりした気分が、
けいさまのおかげで少し晴れましたが、けいさまの文章から伝わってくるのは『アーバンギャルドへの並々ならぬ愛』でした。
いや、御三方それぞれがアーバンギャルドを愛しているのは百も承知だが、
てまきゅんやよこたんとは違った愛が、
けいさまの中にはあるのだろうと。

浜崎容子とアーバンギャルド

正直、よこたんの部分は一番読んでいて辛かった。自分とリンクする部分も多かったので。
("ゆかりちゃん"の話が出てきて、バラ色の人生を思い出して読み返したくなりました(笑))

メンバー同士仲悪かったのかと悲しくなりましたが、仲良しこよしで良い作品は作れないし、
それも仕方がないのかなと。
あと、元メンバーに対するよこたんの怒りは
この先も鎮めなくていいと思います。

よこたんのあとがきも、私には刺さりました。

*****

10年早く生まれていれば、
読んでいて共感できたことも沢山あったと思う。
今から何かを開拓することも悪くはないし遅くもない。
しかし、世代はどうすることもできない。

10年早く生まれ、物心着いた状態で
カート・コバーンの訃報を聞きたかった。

こんな思いを山ほどしていることを、
水玉自伝を読んで再燃した。

どこまでトラウマなんだ、このバンド。


おしまい。


#わたしの水玉自伝
#読書感想文

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