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キミは全統高決勝を知っているか?

全統高決勝とは?

こんにちは、世紀の数弱うずしおです。いきなり何やねん全統高って、と思った方も多いでしょう。全統高とは、東進が主催する全国統一高校生テストという全国模試の略称です。随分とご大層な名前ですが、実際は共通テスト形式だが本来2日かけるところを費用削減のため1日に詰め込む鬼畜模試です。この模試は毎年6月と11月に開催されます。そこで、国数英の合計点の順位により決勝進出できるか決まります。高1高2は各上位50位以内、高3は上位100位以内に入れば決勝進出となります。決勝に行くと、京王プラザホテルで試験を受けさせられ、そこで上位に入るとご褒美にSurface Proやkindle等が貰えます。

ちなみに同点の場合は数学の点数が高い順、数学が同点なら英語が高い順に選出されます。それも同点なら正答率の低い問題を正解している方が選出されるらしいです。全統高の中学生バージョンもあり、こちらも国数英の合計点の順位によって決まります。中1中2は各上位30位以内、中3は上位50位以内に入れば決勝進出です。

こちらは全統中の決勝で1位というバケモノのような成績を取った人のnoteです。全人類必見です。

https://note.com/kei_shiraishi20/n/nf10a3b5f39b3

予選編

実は私、お恥ずかしながら、高1の夏冬どちらも決勝進出を余裕をもって逃しております。忘れられません、75位と96位です。当時は悔しくて羨ましくて泣いていましたが、普通に考えてただの実力不足です。行きたいと願って宣言したり、泣いたりするだけで行けるほど決勝は甘くないと思うんです。

前回2回とも逃してしまった今、決勝進出を諦める選択肢はありません。突撃あるのみ!そう意気込んで東進に突撃した6月11日の私。これからどのようなことが待っているかなど知らずに。

地理で頭を起動した後の国語は、恐らく良い出来だろうという感触でした。休み時間にSNSを開いてしまい、「漢文の模範解答多分これ!どうかな?」のような投稿を目撃。

まずい。2問ぐらいしか合ってない。

パニックになりかけましたが、まだまだこれからだと言い聞かせて切り替えました。実際、漢文は33/50だったのでそこまで酷くはありませんでした。休み時間にSNSを開くと余計な情報でメンタルを振り回される可能性があるので、本当に要注意だと思います。

英語のリーディングは10分ほど余らせて自信を持って完答できましたが、問題はリスニングです。明らかにこりゃやばいな…という感触でしたが、まだこの後に勝負の数学が残っているんです…。ここで絶望して自らチャンスを手放すような真似はしたくありません。リスニングの存在を脳内から抹消して数学に挑みました。

……。もうだめだ。数学は満点を取るつもりでしたが、あまりにも焦ったことで時間配分に失敗。満点を目指す戦略から「1点でも多くもぎ取る」作戦に切り替えました。結果は酷い点数でしたが、満点を目指し続けていたら恐らく決勝には行けなかったと思います。しかし今回は本当に大大大反省案件でした。冬はもっと余裕で決勝進出します。

帰宅後、たまらず自己採点。
国語 176/200(50/43/50/33)
英語 176/200(R97 L79)
数学 136/200(72/64)
合計 488/600
終わった。えぐい数弱。国語と数学の点数を入れ替えるべきです。例年520ほどあれば決勝進出できますが、これは。また決勝落ちかと思うと悲しくて堪らず、それとは裏腹にもう決勝を目指すこと自体諦めてしまおうかという衝動が生まれていました。運を天に任せるしかないと思い、結果発表の時を待つのでした。

それから約1週間後。結果発表の日。目覚ましが鳴る前に起きました。まだ眠りたいと主張する脳を無視してスマホに手を伸ばし、震える指で東進のサイトを開きました。高2内で50位以内であれば決勝進出です。

41位。

つまり、これは。

決勝進出だ!!!!!!!!

うわあああああああああああ

と叫び、家を走り回りました。やっと決勝の舞台に、実に4回目、中3の冬ぶりに立つことができるんです。もう嬉しくてたまりませんでした。SNSでは同じく決勝進出したことを報告する知人が大量発生しており、彼らと会えることもとても楽しみでした。正式な発表はさらに1週間後にあり、東進のHPで在籍高校・都道府県・本名を無事晒されました。私は同校の先輩方や友人に褒められてご機嫌でしたが、HPを見て「決勝進出してたよね!?」と声を掛けてくれた同級生もおり、本当に嬉しかったです。そして、舞台は京王プラザホテルに移ります。

決勝~試験編~

京王プラザホテルの周辺は、いかにも新宿といった雰囲気のビル群です。高級ホテルが立ち並んだ閑静な街で、新宿は新宿でも歌舞伎町との治安の差を考えると遠い目になりますね。

いつになく早起きした私はウッキウキワックワクでした。なぜなら、決勝進出仲間の友人や先輩方、後輩に現実世界で初めて会えるからです。みんなどんな姿をしているんだろうなぁ、何を話そうなぁと考えると胸が躍ります。いつもより気合いを入れて身支度し、ホテルの受付会場へ向かいます。ここで全統中決勝erと全統高決勝er、なぜかいた無断侵入者に会いました。感動です。あんなに賢い彼らもちゃんと人間なんだね…。

肝心の試験はと言うと、国語は好調でしたが、英数で集中力が切れ逆に時間を持て余す始末でした。どちらかと言えば、「交流会」と試験後にSNSの知人と会うことが一番の楽しみでした。ちなみに、休憩時間にとあるSNSの知人に会えました。SNSの知人と会ってからSNSを見ると、その人のアイコンではなく顔が喋り出すので不思議です。

ところで、

「交流会」…?

と思った方も多いでしょう。実は、決勝erには作文を書き上げて持参することが課せられており、しかも今回はその作文を発表し話し合う「交流会」なるものが初めて開かれるそうなのです。これは他校の人と仲良くなれる大チャンス!と思い、とても楽しみでした。ちなみに、作文が書き終わらず苦しんでいる仲間をSNSで多数観測しました。東進くんは流行りのものがお好きなようで、ほぼ初見のカタカナワードを使ったお題をよく出してくることが原因でしょう。おまけに、今回は「交流会」に際して「発表用のA4資料1枚作ってきてね!!!」という東進くんからの素晴らしくクリエイティブなお題も出されていました。これを1週間でやれと……?

交流会にて。席が近い3~4人でグループを作らされ、各々の作文を発表したり、それに対する質問をしたり、また作文のお題と関連したことについてディスカッションをしたりしました。最初は緊張したものの、すぐ打ち解けて会場は盛り上がっていたように思えます。東進の先生方がグループを見回っては声をかけていらっしゃいました。恐らく今回の様子を見て今後どうするか決めるのでしょう。実験用モルモットになった気分でした。

交流会で同じグループだった人に声をかけてみると、私と同じ東大志望でした。しばらく話した後、「じゃ、また東大で会いましょう……」と言い合えたのが本当に良き思い出です。絶対に会おうな。

試験終了後、受付付近で色んな人に会いました。SNSの知人だけではなく、他校の知らない方々など、ここではあげきれないほど…。全国各地から集まっているので、学校の話、地元の話など盛り上がります。心弾む楽しいひとときでした。

決勝~結果編~

決勝の結果については身バレが怖いので詳しくは言いませんが、バランス型を自負している普段の私は?というレベルの科目間の偏りでした。自慢させていただくと、国語と課題作文がよかったです。国語に至っては全体で上位一桁でした。しばらく得意科目は国語と名乗っていいですか?

私の体感では、予選と決勝の順位にそこまでの相関はないようです。もちろんある程度の相関はありますが、予選は高得点争いなのでぶっちゃけ運もあります。私は(恐らく文系科目のおかげですが)予選よりもかなり高順位でした。英数(特に英語)はみんな手堅く取ってくるので、国語で失敗しない+数学で飛び抜けた点を取る+課題作文頑張る が勝ちやすいのではないかと勝手に思っています。

次回は余裕で予選通過し、今回の決勝ではお会いできなかった決勝常連の方々に会いたいです。憧れの存在が、あの場には何人もいます。人生のなかで最も濃密な時間の1つ、夢のよう。惹きつけられてやみません。感傷に浸る私から、最後に一つ。

2年後、駒場で会おう。

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