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またいつか行きたい、デンマークの美術館。そして、記憶に残るDavid Hockneyの作品。

なにか趣味の方面でも新しいことを始めたいな〜と思っていた4月。前々から気になっていたメンバーシップ「オトナの美術研究会」が募集を再開していたので、入会しました〜!

好きが高じて大学院ではデザインキュレーションを勉強し、その後も仕事がどんなに忙しくても「美術館めぐりが趣味」と真っ先に言えるほどには通っていたのですが… ここ数年は外出を控えたり子育てというライフスタイルの大きな変化があったため、美術館からは少し遠ざかっていました。

そのことがちょっとさみしいなぁ〜と、思っていたんですよね。そもそも、学生時代みたいに、美術館めぐり好きの友だちが身近にいて、日常的にアートとかデザインの話題を会話する機会が減ったことも。

なので、「オトナの美術研究会」の存在を知ったときは久しぶりにワクワクしました!!4月のテーマ #お気に入りの美術館 のすべり込み投稿です。

お気に入りの美術館は日本にもたくさんありますが、最近たまたま海外の写真を見返していたので、今回はデンマークの美術館をセレクトしてみます。(写真は2011年当時のものなので、今は変わっているかもしれません)

Louisiana Museum of Modern Art

「ルイジアナ」と聞くと、アメリカを想像する方が多いかもしれませんが、今回紹介するLouisiana Museum of Modern Artはデンマークにある美術館です。首都コペンハーゲンから電車に乗り、揺られること約30分。煉瓦造りの駅舎がかわいいHumlebæk Stationに到着。

10分ほど歩くと、美術館の門が見えてきました。

2011年当時は、ピカソの展示を開催していました。

蔦で覆われた雰囲気のある建物が現れます。この入り口を見る感じでは、こじんまりとした美術館のような印象を抱きますが…

実際に中に入ると、ちょっと想像とは違う展開に…

Louisiana Museum of Modern Artの歴史を遡ると、1950年代半ばにミュージアムの創設者Knud W. Jensenが、建築家Jørgen BoとWilhelm Wohlertに古い邸宅をベースにミュージアムを建てることを依頼するところから始まります。その基本的なコンセプトは、建築を周りの自然と上手くリンクさせること。

In the mid-50s, when the museum’s founder, Knud W. Jensen, asked the architects Jørgen Bo and Wilhelm Wohlert to build a museum based on the old villa, their basic conception was to link the architecture with the natural surroundings.

from: https://louisiana.dk/en/museum/architecture/

University of California at Berkeleyで学んだWilhelm Wohlertによる、サンフランシスコのBay Area architectureに加えて、日本の建築様式からものインスピレーションを得ているようです。

But Louisiana also has clear references to the traditional simplicity of Japanese building style, which the architects succeeded in transplanting elegantly in a Danish setting. It has been said that from the beginning two factors were critical to Louisiana’s architecture: coherence and gentleness.

from: https://louisiana.dk/en/museum/architecture/

「しかし、ルイジアナは日本の建築様式の伝統的な簡素さへの明確な参照も見てとることができ、建築家たちはそれをデンマークの環境に上品に移植することに成功している。」と。
(ザックリ訳ですが、ギリギリ伝わるでしょうか…)

はるか10年以上前の記憶ですが、実際に訪れてみると、木を効果的に取り入れた建築とみどりに囲まれた心地よい空気感が印象的でした。海を望むことができる開放的な芝生スペースもあって、鑑賞の合間にのんびりと過ごすことができます。

子どもたちが芝生の坂でゴロゴロ転がって遊んでいました。

展示室は写真禁止だったので写真がありませんが、WEBサイト上に全体の雰囲気が分かる写真もあるので、ご興味があれば覗いてみてください。建築も展示内容も素晴らしいミュージアムだったので、またいつか北欧を訪れた際には絶対に行きたいです。

余談ですが、Poul Henningsen(ポールヘニングセン)がデザインしたPH Artichoke Lampもありました。北欧デザインといえば‥ という有名な作品ですが、ミュージアムのインテリアとしてナチュラルに存在しているのが良いですよね。

ちなみに、WEBサイトを見ていたところ、なんと8/17〜20に開催される『LOUISIANA LITERATURE』というフェスティバルに於いて、作家の村上春樹氏が登壇されるようです。すごい…!こんな素敵なミュージアムで開催される文学フェスティバル、想像しただけで最高ですね。

▼ Louisiana Museum of Modern Art

David Hockneyの'me draw on iPad'との遭遇。

わたしがLouisiana Museum of Modern Artを訪れたのは、ロンドンに留学していた2011年なのですが、当時ピカソの展示のほかに開催されていたのがイギリス人アーティストDavid Hockneyの'me draw on iPad'という企画展でした。

今では、デジタルアートも一般化してきましたが、当時はiPadで描かれた絵がミュージアムで展示されるということ自体あまり見たことはなかったので新鮮に感じたことを覚えています。いくつかの作品に於いては、iPadでDavid Hockneyが絵を描いていくプロセスも見ることができるという、従来のキャンバス上の油画ではできない体験が可能になっていました。

また、上記のdesign boomの記事にもある通り、David Hockneyが時折新作のiPad絵画をeメールで送付し、それらが展示に追加されていくという、デジタル媒体を利用した展示ならではのポテンシャルも垣間見ることができました。

そんな、David Hockneyの作品が日本でも見られる!

今回、David Hockneyについても紹介してみたいな〜と思い、10年以上前の思い出を引っ張り出してきました。というのも、7/15(土)〜11/5(日)の期間中、東京都現代美術館で『デイヴィッド・ホックニー展』が開催されるのです!!!

これは、今年絶対に行きたい展示のひとつです。日本での知名度はわかりませんが、アートに馴染みがない方にとってもきっと面白い展示なのでは…という予感がするので、ぜひ注目してみてください。

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