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何故テックブログを書くのか? - 書き続けるメリットと取り組み

タイトルでメッチャお察しかもしれませんが、テックブログのはなしです。

こちらのエントリーを334回(なんでや!阪(ry)ほど目を通して、

ああああメチャクチャわかるうううう!!!!

とうなりました、細かい部分で違う意見もいくつかもってますが基本的にこのエントリーの言及はメチャクチャ正しいです。

そんな私がブログ立ち上げ・運営という視点でかつてこんな話をしました。

昨年2月か、懐かしいな #PRLT (また行きたい)

この時は「続けられないテックブログはさっさと閉じてしまえ!」という話をさせてもらったのですが、よくよく考えてみると、

「技術ブログの書き手として」のお気持ちって言語化したことなかったな

と気がついたのでちょっと書いてみようと思います。

なお軽い自己紹介をすると私は現在、

・はてな読者数730人を突破している個人テックブログ「Lean Baseball

・現所属のJX通信社のテックブログ「JX通信社エンジニアブログ

の中の人です&どっちのブログもちょいちょいホットエントリー出してます(はてなブックマーク50以上という意味で)。

また、テックブログは個人として6年がんばってます&企業テックブログについては過去に立ち上げ2回、立て直し2回経験していずれも(管理人として)ホットエントリーを出し続けています。

↑これ、大事なポイントですよ(なので太字にした)

何故テックブログを書くのか🤔 - 書き手としての考え

いきなり結論っぽい見出しですがここはサマリーなので最後まで読んだほうが幸せかもです。

私がテックブログを書く理由ですが、

テックブログを書くのが好きだから

...と言ってしまえばそれまでなのですが笑
(実際、文章書くのはプログラミングと同じくらいに好きです)

もうちょっと真面目に掘り下げて改めて考えてみると、この三点に終始するかなって思いました。

自分を助けられるから。学んだこと・やったことといった、「自学自習の歴史」をインターネット(全世界)に公開することによる生産性UP。
好きなことを一杯できる。仕事に関係ない、興味関心ある技術・モノを試した結果を披露する「アウトプットする実験場」使うことにより、色んな意見を頂いたりやれることの幅が広がったり。
自分のできること・キャリアを表す顔である。手を動かして実践したこと、やってきたことが他者に伝わることにより生まれるキャリアだってある&それをいい意味でたくさん経験してきた。

一つずつ掘っていきますね。

テックブログを書く is 「自学自習の歴史を記録する」こと

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私がテックブログを書くときに必ず守っていることがあって、それは何かというと、

自分が手を動かして試した・作った・学んだモノを言語化する

です。個人ブログも仕事ブログも、6年書いててこの原則は必ず守るようにしています(なので何かの翻訳とかコピペは一切やってません)。

書くネタですが、

・好きなこと(主に野球)に関する分析・エンジニアリング(これは後の章で紹介)

・個人にしろ仕事にしろ、「一度やって覚えたこと」を「書き残してさっさと忘れる」ために書く

・社内外問わず、複数人に同じことを聞かれる様になったらそれを書く

だいたいこれのどれかが多いです(あとは転職エントリーとかあるけどそれはまあ例外事項かな)。

まず、テックブログを書く習慣をつけると、

「一度やって覚えたこと」を「書き残してさっさと忘れる」

ことができます。

一度書いて公開してしまえば、忘れたときはGoogle検索が教えてくれます(調べごとをしていて自分のブログに当たること、実は結構あります笑)。

また、あえて「忘れること」によって「新しいこと」を覚えることができます。最近は機械学習で覚えたことをブログ(と発表)にまとめて安心して「忘れること」ができるようになったので、React + TypeScriptを学び始めました(これはこれで楽しい)。

仕事なり趣味で機械学習をまたするときはきっと自分のブログ(とコード)を読めば思い出すでしょう(一度やったことですし)。

これは、キーボードのショートカットキーを覚えるのが苦手な程度に記憶力に自信がない私がよくやる手です(&同じ用な記憶力の方にはホントおすすめしたい)

また、同僚や友人などなどに、

・Pythonの本のオススメを教えて

・機械学習のETL(平たく言えばバッチのこと)ってどうやって開発したら🤔

こういう事を色々と聞かれるようになることってあると思います。

私はこういうタイミングがまさに「知識の棚卸しの大チャンスや!」ということで、

こんな感じにブログにまとめています。

ブログを書くことにより、聞いてきた方には「ブログに書いたので読んで」とリンクをメッセするだけで終わります。

オススメすれば読むでしょうから(それでも読まない、直接教えろって人は放っておきましょう)。

多くの人に聞かれるということは役立つ知識の可能性が高いので、

複数人に同じことを聞かれる様になったらそれを書く

といい感じになると言えます(かつ、その知識に需要があるということもエンゲージメントを通じて計測できます)。

これってまとめると、

自分自身の「自学自習の歴史」を記録する

ことがテックブログを書く基本であり、書き手にとってのモチベーションなのかなと言えそうな気がします。

テックブログを書く is 「好きなことをドヤってアウトプットする」こと

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個人のテックブログはもちろん、会社のテックブログでも同じなのですが、自分自身および、同僚や他の方にネタのアドバイスを求められたときには、

好きだったり興味あったりしてドヤれるモノを書こう

と言うようにしています。

個人ブログは当然のこと、(程度の限度はあれど)会社のテックブログにガッツリ趣味の話を書いたっていいんです(ちゃんとレビューはしますが、JX通信社では趣味ネタをテックブログに書くことについてかなり寛容にみています&それっぽいネタもまあまあ存在します)。

また、「ドヤる」のも別に技術的・ネタ的に他の人より優れている必要なんかなくて、「自分がやったらこうなったんやー!」っていう「やってみた」ノリで全然良いんです。

自分の話をすると、例えばこのネタなんですが、

1番投手で先頭打者ホームラン打って8回無失点で勝ち投手」という、プロ野球史上に残る変態的な記録を出したあの日に、

大谷翔平の打撃力の凄さを語るなら今や!書いちゃえ!!

というノリと勢いだけで書いたものをブログにしました。

これ、コード読むとわかるのですが今どきだったら大学生いや高校生でも書けるレベルのコードだったりします(スクレイピングしてグラフにしてるだけ)、技術的には一ミリも優れていません。

なんてったって、試合後にスタバで2, 3時間集中して「大谷翔平やべえぞ!」っていう子供みたいなモチベーションで書いた(当時36歳)ものなので笑

好きなこと(主に野球)に関する分析・エンジニアリング

というのが自分の個人ブログの方の基本原則なのですが、今テックブログをやってる・これからやろうとしている方で中々執筆に踏み出せない方はぜひ、

技術でも趣味でも、好きなことをドヤってアウトプットする

を愚直にやっていけばいい、と覚えてくれると嬉しいなって思います。

自学自習とアウトプットを続けて生まれるキャリア

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ブログに限らず、個人プロジェクト・個人趣味開発などでもそうなのですが、これらをやってる・やろうとしてる方によく、

できること・好きなことをひとまず三ヶ月はやってみるといいよ

と言っています。

ブログで言えば、一ヶ月に2本書けるなら三ヶ月、一ヶ月1本ペースなら半年といったところでしょうか。

個人にせよ企業にせよ、テックブログをたかだか一本二本書いただけで読者がついたり、転職サービスのスコアが上がるものじゃないし、応募者が「ブログを見ました!」って言って来るものでもありません、続けてやることによって認知されてファンができるんです。

もしかするといきなりホットエントリーもあるかもですが、最初の数本の場合はそれがまぐれのホームラン(≒炎上)だった、というのはよくある話です、私もそれ経験してます&正直な話勘違いしていた時期もありました。

続けることによって、

・自分自身のキャリア・スキルの歴史となる。これがそのまま職歴とかスキルシートに書けるネタになる。
・エンゲージメント(平たく言うと記事を出した反響)で客観的に自分にも他者にもアピールできる
・続ければ続けるほどファンが生まれ、それが新しいつながりやキャリアの助けに繋がる

私の場合、ブログをはじめて3年ちょっとでCTO(前職の話)になったり、現職のJX通信社の選考などでもブログや発表のアウトプットがお互いの理解を深めるいい橋渡しになったりしました。

総じてこれは、

自学自習とアウトプットを続けて生まれるキャリア

と言えるかなと思います。

チームとしての取り組み - JX通信社のばあい

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チームの取り組みの例として、ちょっとだけ現職のJX通信社の話を。

弊社ブログでは、「テックブログ編集長」なる人は存在しませんが、強いて言うなら私がその役割をしています(中川のレビューOKが通ることにより出荷可能になります)。

テックブログの基本方針として、

最低でも月に一本出す(平均じゃなくて)。これは2019/6から今月まで継続中&あくまでもエンジニアは「エンジニアリングで価値を出すのが一番」なので週イチとかの無理はしない。
執筆はWelcome Contribution(意訳:やりたい人がやる)が基本。ローテーションとか順番は決めない・しないし、会社事情で書く時はその旨をしっかりお願いする(執筆者が腹落ちするように)。
敢えてKPI/KGIは持たない。持つとノルマと化したり、萎縮して書きにくくなるため。なお「僕もホットエントリー入りしたい!」という人にはそういうアドバイスは惜しまずします(&執筆者自身でKPI/KGI立てるのは自由にしています)。
公開は執筆者自身でやる。レビューはあくまでも「LGTM(俺は良いと思うよ)」およびチーム的にリスク無いから大丈夫だよ!の「出荷判定」なので公開ボタンは原則執筆者自身に押してもらう。
穴が空きそうになったら私(中川)が書く、ネタあるし書くのが好きなので。

こんなお気持ちで(許可より謝罪の精神で)いい感じにやるために、

執筆者がセルフレビューできるよう、事前にレビューチェックリストと観点を公開&随時更新。
レビューは私(中川)が「LGTM」出したらいつでも出荷OK。なお、中川が書く場合は会社的・技術的にレビューできる人のチェックを通じて出すようにしています。
・「時間を作って執筆してくれた人」に報いる意味でも必ずコメントする、愛あるLGTMを贈る

ことにより、執筆者・レビュアー双方の負担・負荷を下げる努力をした結果、現在ではレビューした当日に記事が出るぐらいまで楽ちんになりました。

ちなみに元々は会社広報チェックが必須というフローでしたが、広報の永見さん、人事のカワイさん、エンジニアチームの責任者である小笠原さんをはじめ、社内の方々の協力とご理解を頂いてこのような運用(エンジニアたちだけで出荷可能なフロー)が実現しました(圧倒的感謝)

結び

色々と書きましたが要約すると、

テックブログは自分のために書こう・書き続けよう

というのが一番言いたいことだったりします。

書く時間の確保や手間がしんどかったり、SNSとかのコメントで一喜一憂したりと色々と山あり谷ありだったりしますがその経験は必ず書いた本人のいい経験になります。

迷ってる方はぜひやってみては如何でしょうか?っていうのと、企業関係者の方はぜひこちらのマガジンを読んでください(真顔)

ということでこれからまたブログ書きます、ではでは。

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