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ブランド戦略「パーセプションフロー・モデル」から考える最新のプロモーションの考え方

皆様、お世話になっております。
日本市場、中国市場のSNSマーケティングを中心に活動しているmeyco株式会社の代表を努めております、山本です。

今回は、最近あった出来事を通じて感じた、こちらのテーマで記載させていただこうと思います。近年、人々の行動様式の変化により、プロモーション戦略は大きく変化していっています。十数年ほど前より活性化してきたWebの活用に始まり、スマホへの変遷、動画、SNS中心の情報伝達など常時変化していっております。

今回、この記事を書くに至った経緯としては「他者のプロモーション戦略の考え方を知る事で非常に幅が広がった」経験をしたからです。常日頃、様々な方とプロモーション戦略を考えさせて頂く中で「人によってやり方が違う」ことを発見しました。
それと同時に、「どれが正しい」みたいなものはなくてそれぞれを認識した上で多角的に考えるのが大切と言うことを感じました。
なので、自分の「プロモーション戦略構築の型」を記載する事で少しでも多くの人の役に立てればと思います。

プロモーションとは

プロモーションとは、消費者の購買意欲を促進する活動という意味です。日本語で宣伝や広報を表します。いい商品でも知ってもらわない事には使ってもらう事は出来ません。自分達のターゲット顧客にいかに知ってもらい、商品の良さを伝える、購買につなげるかがプロモーションの目的となります。

プロモーション成功のために実施する事

プロモーションを成功させる為に大きく3つのステップで考えております。

①プロモーション戦略の構築
②プロモーションの実施と予実確認
③継続可否と仕組みの構築

大枠は①の段階で思考し、②で自分達の導き出した仮説を元に実行に移り、PDCAを回します。そして、検証結果に基づいて③の段階で継続可否の判断を下し、仕組み化出来るものは仕組み化していきます。
本記事では、プロモーションを実施するにあたってその根幹になる「①プロモーション戦略の構築」を深掘りしていきます。

プロモーション戦略構築の6STEP

プロモーション戦略を考えるにあたっては幾つかの工程が必要です。人によってこのフローの違いはあると思うのでこの記事を読んだ後、他のオススメの考え方などある人は是非教えて下さい。

①目的の明確化
②目標達成の為の方向性の決定
③ターゲットの明確化
④ターゲットへのコミュニケーション考案
⑤コミュニケーション施策への落とし込み
⑥数字による確からしさの設計

①の目的等は企業様によっても様々かと思います。そして方向性、ターゲットを決めた上でターゲット顧客向けのコミュニケーション戦略の構築が必要になってきます。

そこで、コミュニケーション戦略の立案にあたってまず何をしますか?
私は、まずカスタマージャーニーを描いていました。ユーザーが購買(または再購買)をするまでにどのような導線を通り、どのような感情に至った上で購買行動に移っているかを考えるのに適しているからです。

その上でその感情はどのような背景(外部要因/内部要因)から来ているものかを深掘りし、その感情を醸成するためにどのような施策が有効かを考えていました。

この「深掘り」部分をパーセプションフローモデルでは、より項目細分化を実施しております。(図表参考:引用

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「ん?パーセプション、知覚刺激って何だ?」となる方が多いかと思われます。説明していきますね。

まず、「パーセプション」とは認識や認知、また知覚という意味です。左側にある「行動」を行うに至った「ユーザーの認識がどういうものか?」を指しています。

次に「知覚刺激」ですが、これはパーセプション(認識)の変化をとらえ、その変化の起こった理由(知覚に対する刺激)が何か、そしてそれは何で起こったか?を記載している項目です。パーセプションの変化が起こった原因仮説を洗い出している作業といっていいかもしれません。

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よく分からない人もいるかもしれませんので具体的な例を挙げてみます。

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◆行動
競合Aの商品を購入している人がいるとします。その人が行動変容として「代替を意識し始める」とします。

◆パーセプション
上記のように行動変容が起こった原因はユーザー側での認識(パーセプション)変化があったことが挙げられます。そこにはどんなパーセプション変化があったのでしょうか?
①競合A商品を購入している状態のパーセプション 
<課題>に対応する<機能>を<競合A>が持っている→購入に移る
ユーザーが重視する課題に対して競合Aの持っている機能が解決できる、という認識をユーザーがもち自身の判断を疑っていない状態

②代替商品を意識している状態のパーセプション
<競合A>では<問題>を解決できなく、不満を感じている
先述した課題に関しては解決できているが、新しく出てきた問題に対しては競合Aでは解決できず、不安感などの不満を感じている状態

◆知覚刺激
上記パーセプションの①から②に移る間にどのような認識変化が起こったのか、またそれは何でなのかを考えます。
まず認識の変化としては「それまで一番大事にしていた<課題>の対応よりも<問題>の解決を優先する」状態となりました。
その原因仮説を下に4つほど挙げてみました。

①課題の原因である根本的な問題に気づいたから
②ターゲットの理想の自己イメージに近い解決案が<問題>の解決だったから
③問題の解決を先延ばしにするのが嫌だったから
④競合Bの提案を受けたから(新たな課題と解決策の発見)

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こうして、知覚刺激が行っている原因がわかればその先のアクション及びそれの指標(KPI)が明確になり、より施策の成功確度が上がる、といった形になります。(図表テンプレート参考:引用

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既存のカスタマージャーニーからの施策考案との違いとしてはカスタマージャーニーとしては「過去の行動」を元に対策を打っているのに対して、パーセプションフロー・モデルでは、人の感情の変化を元に、ユーザー側の理想の状態(自分に合った最もいい商品を選定している状態)から仮定し、仮説を立てていくので施策の幅が広がる、というのが一番の良さと感じました。

まとめ

ここまで音部氏の考案したパーセプションフロー・モデルから考察した、プロモーション施策戦略構築手法に関して記載させていただきましたが今後のプロモーションにとって非常に重要だと感じます。

①競合がどんどん強くなってくる
②アフィなどの従来の獲得手法が淘汰されてきている
③ユーザーの情報選別手段が広がり、コミュニケーションが多様化している

市場感が上記のように変化していっている現在、「ブランド」とその「コミュニケーション手法」の重要性が非常に重要になります。

考えるきっかけをくださったFICC社森社長に感謝いたします。
改めてありがとうございました!^^

皆さま、今後ともよろしくお願いいたします!

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