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SaaSベンダーのプリセールス

プリセールスの位置付け

プリセールスは会社の資源(つまり、最大限有効に活用するべき)
プリセールスは営業とPeerな関係(同じゴールに向けて仕事をする仲間)

プリセールスが取り組むべき事

成約率を上げて最大限の成果を得る

 成約率を上げる事によって、プリセールスだけでなく、営業も効率的に成果を達成することが可能となります。つまり、成約率を上げる事で、プリセールスの対応する案件数を減らし、質の高い支援を行うことが出来るので、より顧客満足度を高めた対応が可能となり、結果として成約率が向上すると言う好循環を産むことが出来るのです。低い成約率では、数をこなさないと目標を達成することが出来ず、案件にかけられる工数も制約を受け支援が薄くなって成約率が落ちるなど、悪いサイクルに陥る事になります。
 成約率を上げる方法はただ一つ、言い方は変ですが筋の良い案件に絞る事です。これが実現出来ると、営業段階の成約率向上だけでなく、スムーズな導入とその後の活用フェーズでの定着化、活用が進む事でアップセルの機会創出など良い方向に進めることが出来ます。とは言っても、数字が行かない状況があると、仕方なく角度の低い案件の対応や、無理に時期を前倒すなどの対応が求められます。これをやるなとは言いませんが、全体の割合として低い割合の工数で対応すべきでしょう。あるいは、年間の初期には投資モードで案件発掘に時間を掛け、徐々に案件を選別して行くのも方法かも知れません。
 成約率の向上を実現するために、案件のアセスメント(評価とヒアリングによる実態確認)をプリセールスが主体で行うべきです。営業も営業での観点で案件評価を行うでしょう。それをこのプリセールスの案件評価(アセスメント結果)を突き合わせて、本来の制約角度を確認し、優先度をつけて行く事が必要です。この意味でも営業と対等にパイプラインの評価会議に参加してアサインの優先度を決めるのが良いでしょう。

主体的な案件関与

 成約率を上げる為には案件支援だけで無く、プリセールスが参画する前に営業がヒアリングして初期のアセスメントを正しく出来るようなツールの提供、営業が利用する資料やデモ環境の整備、ジュニアな営業が案件を正しく進められるような技術的なアドバイスなど、筋の良い案件を見極める為に主体となって必要なサポートを行います。特に初期のアセスメントを正しく行ってもらうために、ヒアリング内容が不足していたり、要件が曖昧な案件についてはプリセールスのアサインを行わず、状況の確認のために何が必要かなどのアドバイスを行いながら、案件の状態確認を正しく出来るようにします。案件のステータスをSFAなどのシステムで管理している場合にも、プリセールスとして掌握できた情報を積極的に入力して案件に関する情報が最新であるように関与します。案件管理の主体が営業という事ではなく、成約率を上げるための協力としてプリセールスも主体的に関与するのです。

 こうした対応に、営業からはネガティブな反応もあると思いますが、全ては全体最適化のために、会社のリソースが目標達成のための最も効果的に活動できるようにするためのものなので、理解をしてもらいながら進める必要があります。営業のトップとプリセールスのトップがいい関係で協力している姿が部下に見えると、比較的スムーズに推進する事ができるでしょう。

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