見出し画像

オウトウネガウ

主義主張は意識して表出するときもあるが、その多くは自然と表れる。例えば、能力主義とはただ単に能力のある人を採用するという方針ではなく、歌を聴く場合にその歌がテクニック的に優れているかどうかで判断するという態度にも表れる。だから日本はもともと能力主義とはいえない。日本では特徴的な声の人が重宝されてきたからだ。しかし最近、アメリカのように、テクニカルな歌手が人気になっている。曲自体が難しくなっているのもその表れといえる。

ただ、すごいものと、いいものとは違うのではないかと私は思う。おそらく流行もそれはわかっていて、次にはガッサガサな音質のアナログな曲が流行るだろう。いや、むしろ流行りというのがもう流行らない。してみると、さらに人間は孤独になるに違いない。人間は考えることをやめるのかもしれない。そうなると残るのはヒトだけになるだろう。

結局、何がいいたいのか。それは私の好きなものと世間が好きなものは乖離しているということだ。しかし私は私なのだから、何もすることはできない。迎合するのも、しないのもできない。いいものに拍手を送ることしか私にはできない。議論しようにも相手にはその気はない。

オウトウネガウ…   ニンゲンハイマスカ…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?