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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2023年8月の記事一覧

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871: フジファブリック / 若者のすべて

「Fireworks」は花火のこと。 ということで、タイトルに「花火」は含まれていないけど、歌詞の「花火」が印象的なこの曲を。 フジファブリックが2007年にリリースしたこの曲。正直に言うと、当時、このバンドのことはほとんど知らなかったのですが、カーラジオからよく流れていたこの曲のことは「いい曲だなぁ~」と思っていました。 で、しばらくして、タイトルを知ってビックリ。「最後の花火」とか「夏の終わり」とか、なんかそういう感じのタイトルと思っていたら、よもやの「若者のすべて」。結構衝撃を受けたことを覚えています。 この曲を書いた志村正彦氏は2009年に亡くなっていますが、夏が終わるこの季節を象徴する曲として、これからも聴き継がれていく作品だと思います。

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870: Siouxsie And The Banshees / Fireworks

1992年にリリースされた、スージー&ザ・バンシーズの2枚目のベストアルバムは『トワイス・アポン・ア・タイム』。 1枚目のタイトルにうまく関連付けた、洒落たタイトルだと思います。 このベスト盤のオープニングを飾ったのは、大々的にストリングスを導入したこの曲(UK22位)。花火のMVも印象的でした。 そして、ミュージシャン名を聞かなくても、誰が歌っているかすぐに分かるスージー・スーの特徴的な声。 本当に強烈な個性をもったバンドだったと、改めて思います。

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869: Siouxsie and the Banshees / Hong Kong Garden

「ワンス・アポン・ア・タイム」は、「むか~し、昔」といった意味。 ということで、スージー&ザ・バンシーズのベストアルバムのタイトルに使われていました。 そこにも収録されていた、彼らのデビュー曲がこの曲(UK7位)。 何ともオリエンタルな雰囲気の漂う曲ですが、その一方で、ドラムの各パートを別々に録音するなど、かなり手の込んだサウンドづくりをしているところも注目です。 ある意味、「ポスト・パンク」の方向性を示した作品と言えるのかもしれません。

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868: Simple Minds / All The Things She Said

「オール・ザ・シングス」つながりですが、このタイトルだと、t.A.T.u.の方を思い浮かべる人が多いかも⁉ スコットランドはグラスゴー出身のシンプル・マインズ。デビュー当時はパンク/ポスト・パンクといった感じのサウンドでしたが、80年代中ごろには、バリバリのスタジアム・バンドになっていました。 UKのみならずUSでの人気を決定づけたのが、1985年リリースの『ワンス・アポン・ア・タイム』(UK1位/US10位)。 3rdシングルとなったこの曲(UK9位/US28位)は、チャートアクションよりも、「ジム・カーが何人もいる!」MVが印象的でした。 この感覚、50代以上の方々にはお分かりいただけると思いますが、子供のころからCGを見慣れている今の若い人たちには伝わらないでしょうね...

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867: Johnny Griffin / All The Things You Are

『サウンド・オブ・ミュージック』の作詞を担当したオスカー・ハマースタイン2世は、ジェローム・カーンやリチャード・ロジャースとのコンビで多くのスタンダード・ナンバーを残した、20世紀ミュージカルを代表する作詞家です。 数々の名曲の中で、ジャズメンに最も取りあげられているのは、おそらくこの曲ではないでしょうか。 1939年のブロードウェイ・ミュージカル『Very Warm for May』中の曲ですが、ミュージカルの方は59公演で終了しており、失敗作と評されることが多いようです。 ただ、この曲は、そのコード進行の面白さから、アドリブ自慢の猛者たちが、こぞってレパートリーに加えることとなりました。 ここでは、1957年にブルーノートからリリースされた、ジョニー・グリフィンのヴァージョンを。 テナー3人(グリフィン、コルトレーン、ハンク・モブレー)にリー・モーガンのトランペットを加えた4ホーンによる競演は聴きごたえがあります。 それをグイグイ後押しするウィントン・ケリー、ポール・チェンバース、アート・ブレイキーが、これまた素晴らしい。 『ブローイング・セッション』というタイトル通りの、名演と言えるでしょう。

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866: John Coltrane / My Favorite Things

ジャズ・ミュージシャンが、スタンダード化した作品でなく、ヒットして間もないミュージカル作品を取りあげた例としては、この作品が代表格かも知れません。 ブロードウェイ・ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の初上演は1959年の11月。一方、コルトレーンがこの曲をレコーディングしたのは1960年の10月なので、初演から1年も経っていなかったことになります。 この曲が注目を集めた理由として、コルトレーンが(当時はレアな存在だった)ソプラノを吹いていたことも大きかったと思われます。 私、13分以上あるアルバム・ヴァージョンしか聴いたことなかったのですが、ラジオ向けにエディットされたシングル・バージョンを、今回初めて聴きました。 とはいえ、やっぱりこの曲はアルバム・ヴァージョン(かライブ・ヴァージョン)で聴きたいと思います。

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865: Sherry Manne & His Friends / Get Me To The Church On Time

トム・ウェイツ『スモール・チェンジ』には、ジャズ・ドラマーのシェリー・マンが参加していました。 非常に多くのリーダー作品を残した大物ジャズメンですが、一番知名度が高い作品は、1956年リリースの『マイ・フェア・レディ』ではないかと思います。 ブロードウェイ・ミュージカルを題材として、アルバム1枚丸ごと、その作品のみを取りあげたジャズ・アルバムは多数ありますが、このアルバムが最初の作品と言われており、先見の明は素晴らしいとしか言いようがありません。 ただ... 個人的にもよく聴いた作品ですし、悪口は言いたくないのですが、このアルバム、どう聴いてもピアノのアンドレ・プレヴィンの作品にしか聴こえないんですよね... そういう意味で、ちょっと複雑な作品ではあります。

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864: Tom Waits / Tom Traubert's Blues (Four Sheets To The Wind In Copenhagen)

「ダウンタウン・トレイン」をヒットさせたロッド・スチュワートは、1992年にもトム・ウェイツのこの曲をカヴァーし、またもヒットさせます(UK6位)。 ロッドのカヴァーも良いのですが、ここはやはりオリジナルの方を。 1976年にリリースされたトム・ウェイツの4thアルバム『スモール・チェンジ』(US89位)は、彼にとって初のUSトップ100入りを果たします。 アルバムのオープニングを飾ったこの曲は、シングルカットされたわけでもありませんが、彼の「最高傑作」とも評され、ファンからも絶大な支持を受け続けているナンバーです。 シンプルなピアノとベースに流麗なストリングスが重なるサウンドと、圧倒的な存在感を示す嗄れたヴォーカルの対比は、まさに唯一無二の世界と言えるでしょう。

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863: Tom Waits / Downtown Train

トム・ウェイツの代表作と言えば、このアルバムを挙げる人が多いのではと思います。 アサイラム・レコードで7枚のアルバムをリリースした後、アイランド・レコードに移籍し、移籍後2枚目のアルバムとなる『レイン・ドッグ』(US181位/UK29位)を1985年にリリースします。 セールス面ではさほど成功を収めることはできませんでしたが、音楽誌では軒並み最高評価を獲得しており、また、ミュージシャンからの評価も非常に高いアルバムでした。 この曲は、リリース当時から人気の高かった曲で、1987年にはパティ・スマイスがカヴァーしています。 そして、1989年には、ロッド・スチュワートのカヴァーが、US3位/UK10位の大ヒットを記録し、名実ともに「名曲」の地位を確立しました。

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862: Tom Waits / Virginia Avenue

今日は「ヴァージニア」つながりです。 トム・ウェイツのデビュー作『クロージング・タイム』がリリースされたのは1973年。 彼は1949年生まれなので、レコーディング当時はまだ22、3歳のはずですが、こんなに渋い作品を作っていたとは、驚きです。 アルバム3曲目に収録されたこの曲を聴くと、80年代以降とは声が全く違うことが良く分かります。 その後、声はどんどん嗄れていき、サウンドはソリッドなロック寄りになっていきますが、デビュー当時は、ジャズとブルースがミックスしたような、独特な世界観のある音楽を創っていました。 多くのミュージシャンからリスペクトを受けており、「ミュージシャンズ・ミュージシャン」の代表格と言えるでしょう。

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861: Foo Fighters / Virginia Moon

ノラ・ジョーンズの音楽を分類するのはなかなか難しいですが、「アコースティック・ポップ」という表現が最も近いように思います。 とは言え、他のミュージシャンとのコラボレーションも多く、そのジャンルも、ポップ、ロックからヒップホップまで、多岐にわたっています。 コラボレーション作品のみを集めたアルバム『ノラ・ジョーンズの自由時間』がリリースされていて、これはなかなかに面白い作品でした。 その中にも収録されている、フー・ファイターズにゲスト参加したのがこの曲。オリジナルリリースは、2005年のアルバム『イン・ユア・オナー』(US2位/UK2位)。 ゆったりとしたアコースティック・サウンドをバックに、デイヴ・グロールとの息の合ったデュエットが心地良い作品でした。

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860: Norah Jones / Come Away With Me

クリストファー・クロスの「グラミー主要4部門独占」を達成するミュージシャンは長らく現れませんでしたが、2020年、ついにビリー・アイリッシュが39年ぶりの快挙を達成します。 ここで、洋楽通の方であれば「あれ、ノラ・ジョーンズは?」と思うかも知れません。 2003年のグラミー賞では、『ノラ・ジョーンズ』(US1位/UK1位)が最優秀アルバム賞、「ドント・ノー・ホワイ」が最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を受賞、さらにノラ・ジョーンズが最優秀新人賞を受賞しており、主要4部門を独占しています。(その他も含めると8部門受賞!) ただ、「ドント・ノー・ホワイ」の作詞作曲はジェシー・ハリスで、彼女は最優秀楽曲賞は受賞していないため、個人では4部門独占ではないことになります。 ま、独占していようがいまいが、偉大なるデビュー・アルバムであることは間違いありません。 この曲はアルバムのタイトル・トラック。ゆったりとした美しいナンバーで、3rdシングルとしてカットされています(UK80位)。 ちなみに、この曲のソングライターはノラ・ジョーンズ自身。なので、最優秀楽曲賞を受賞したのがこの曲であれば、4部門独占だったことになります。 まあ、「だから、何?」という話ですが...

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859: Christopher Cross / Sailing

クリストファー・クロスと言えば、1981年のグラミー賞において史上初の快挙を成し遂げたことでも有名です。 1979年にリリースしたアルバム『南から来た男』(US6位/UK14位)でデビューすると、1980年6月にシングルカットしたこの曲でUS1位を獲得(UK48位)。 勢いそのままに、1981年のグラミー賞では、最優秀アルバム賞、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀新人賞の主要4部門を独占。音楽史にその名を刻みました。 ただ、1985年以降は、商業的成功からは遠ざかっていきます。 たしかに良質のポップ・ミュージックではあるのですが、いわゆる「AOR」の範疇に入るサウンドであり、とくに斬新さがあったわけでもないので、飽きられるのが早かったのも致し方ないことだったのかも知れません。

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858: Christopher Cross / Arthur's Theme (Best That You Can Do)

タイトルに「theme」が入る曲つながりではあるのですが、ほとんどの人が邦題の「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」の方で覚えているような気がします... クリストファー・クロスの代表曲であるこの曲、1981年の映画『ミスター・アーサー』の主題歌で、US1位/UK7位の大ヒットを記録しています。日本でも大ヒットしました。 ボーイ・ソプラノのように透き通った高音が美しいシンガーですが、それゆえに、「ゴツ目のおっさん」然としたヴィジュアルとのギャップに驚かされたことも、強く印象に残っています。