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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2022年9月の記事一覧

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627: Van Halen / Black And Blue

今日は「ブラック・アンド・ブルー」つながりです。 ヴァン・ヘイレンが1988年にリリースしたアルバム『OU812』(US1位/UK16位)。アルバム・ジャケットはモノクロで、4人の顔が半分影になったデザインは、ビートルズの『ウィズ・ザ・ビートルズ』へのオマージュ(パロディ?)でしょうか。 アルバムからの1stシングルとなったこの曲(US34位)、当時「シングル曲にしては地味だなぁ~」と思ったことを覚えています。 とはいえ、エディがキーボードではなくギターを弾いている、このライヴ映像を見ると、うれしくなります。 やっぱり、彼は「永遠のギターヒーロー」ですね。

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626: The Rolling Stones / Crazy Mama

昨日取り上げた、スレイドの「クレイジー・ママ」は、原題は違いますが、ストーンズのこちらは、原題も同じです。 ストーンズにとって、ミック・テイラー脱退後、最初のオリジナル・アルバムとなったのが1976年リリースの『ブラック・アンド・ブルー』(UK2位/US1位)。 アルバム全体を通じて、彼らのルーツともいうべき、ブラック・ミュージック色の強い作品となっています。 後任ギタリストのロン・ウッドが参加はしていますが、ギターで参加したのは2曲のみとなっており、「過渡期」というか「移行期」というか、そんな微妙な時期の作品でもあります。 ラストに収録されたこの曲は、派手さはありませんが、ちょっと遅めのずっしりとしたリズムを中心に、ギターとヴォーカルがねちっこく絡みつく、いかにもストーンズと言った作品。 UKではシングル「愚か者の涙」(UK6位/US10位)のB面としてもリリースされています。

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625: Slade / Mama Weer All Crazee Now

スレイドをもう1曲。 彼らは、1971-1973年の期間に、6曲をUKナンバー1の座に送り込んでいます。 この曲もその1つで、1972年にUKナンバー1に輝いています(US76位)。 こちらも、ライブでの「大合唱」間違いなしのナンバーです。 また、この曲を収録したアルバム『スレイド?』もUK1位を獲得しています(US69位)。 そして、面白いことに、クワイエット・ライオットは、昨日の「カモン・フィール・ザ・ノイズ」に続いて、この曲もカヴァーしています(アルバム『コンディション・クリティカル』収録)。 USトップ5入りした前作の「2匹目のどじょう」を狙ったわけではないと思いますが、こちらはUK51位の小ヒットにとどまっています。

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624: Slade / Cum On Feel The Noize

オアシスがカヴァーした曲といえば、この曲も有名です。 スレイドが1973年にリリースしたこの曲は、UKで4週連続1位を獲得した彼らの代表曲。この年は3曲をUKナンバー1に送り込むなど、1970年代前半は人気絶頂期でした。(にもかかわらず、USでの最高位は98位...) グラムロックが一世を風靡していた時代、彼らも華やかな衣装を身にまとっていました。派手なタータンチェックは、ベイ・シティ・ローラーズだけのものではありません。 曲の方は、とにかく分かりやすく、みんなで歌えるというのが魅力でした。ライヴで「大合唱」出来るというのは強いですね。 ちなみに、この曲のカヴァーと言えば、オアシスよりも、クワイエット・ライオットを挙げる方が多いかも知れません。1983年にUK5位の大ヒットを記録しています。

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623: Oasis / 'Heroes'

「ボウイのカヴァー」も色々とありますが、何となく気分でこの曲を。 オアシスが1997年にリリースした3rdアルバム「ビィ・ヒア・ナウ」(UK1位/US2位)は、全体的に長い曲が多く、1stシングルの「ドゥ・ユー・ノウ・ワット・アイ・ミーン?」(UK1位)も7分を超える大作でした。 このシングルのカップリングとして収録されていたのが、この曲でした。 (こちらも、ボウイのオリジナルは第127回で取り上げています) リアムではなくノエルが歌うオアシスのヴァージョンは、UKロックの先達への敬意をストレートに表現した、オリジナルに忠実なカヴァーとなっています。 もっとも、リアムが歌っていたら、もっとパンクっぽくなっていたとは思いますが。

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622: Nirvana / The Man Who Sold The World

ニルヴァーナのカヴァー曲と言えば、おそらくこの曲が一番有名でしょう。 1993年の11月18日、MTVアンプラグドにニルヴァーナが出演し、ライヴレコーディングを行いました。その模様は、同年の12月16日に放映されました。 この日演奏された14曲のうち、6曲がカヴァーで、そのうちの1曲が、デヴィッド・ボウイのこの曲でした。 (ちなみに、ボウイのオリジナルは、「連鎖反応」第30回で紹介しています。) 「アンプラグド」なのに、アコースティック・ギターをエフェクターにつないで思い切り歪ませているのは、企画のルール的にどうなのか?、というのはありますが、ボウイの隠れた名曲の魅力を、新しいファンに広く紹介した、名演だと思います。 この演奏から5か月も経たない1994年4月、カート・コバーンはこの世を去ります。 彼の死後、最初にリリースされるニルヴァーナの作品となった『MTV・アンプラグド・イン・ニューヨーク』は、US、USを含む多くの国でナンバー1を獲得しました。

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621: Nirvana / Love Buzz

今は亡きカート・コバーンも、ヤング・マーブル・ジャイアンツのサウンドをこよなく愛したミュージシャンの1人でした。 ニルヴァーナのヒストリーで、個人的に「謎」だと思っているのが、1stシングルです。1988年、インディ・レーベルのサブ・ポップからこの曲をリリースし、これが最初のリリース作品となります。 不思議なのは、記念すべき1stシングルを、なぜカヴァー曲にしたのか、と言う点です。 この曲、オリジナルはオランダのバンド、ショッキング・ブルー(US1位を獲得した「ヴィーナス」で有名)ですが、特にシングルヒットしたわけでもありません。 また、カヴァーするにしても、ポップソングではなく、もう少しハード・ロック寄りな曲を選択する方が自然な気がします。 まあ、「謎」が解けることは無いのですが、我々が思っている以上に、カート・コバーンと言う人は、ポップ・ミュージック好きだったのでしょう。それは、少年ナイフを大好きだったということにも表れている気がします。 もっとも、「静」と「動」のコントラストが大きいアレンジは、デビュー曲の段階で既に存在していたというのは流石です。

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620: Young Marble Giants / Credit In The Straight World

「ヤング」つながりで、このバンドを取りあげます。 1978年にウェールズのカーディフで結成されたヤング・マーブル・ジャイアンツ。ジャンルとしては「ポスト・パンク」に分類されることが多いようです。 ただ、その「スッカスカ」なサウンドと、淡々とした「ヘタウマ」ボーカルが織り成すチープでクールなサウンドは、かなり特異なものでした。 彼らが1980年にリリースした唯一のアルバム『コロッサル・ユース』(UK163位)も、「これ、デモテープ?」と思うようなサウンドですが、評価の高い作品です。 アルバムに収録されたこの曲は、後にホールがカヴァーするなど、彼らの代表曲の1つです。 パンク・ロックとは対照的なサウンドですが、この「攻撃力」の強さは、決してパンク・ロックに負けていないと思います。

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619: Paul McCartney / Young Boy

80年代の名曲が「ひとりぼっちのロンリー・ナイト」なら、90年代はこの曲を挙げたいところ。 ポール・マッカートニーが1997年にリリースしたアルバム『フレイミング・パイ』(UK2位/US2位)は、リリースと同時に高評価を受け、セールス面でも成功を収めた、名実ともに90年代を代表するアルバムです。 アルバムからの1stシングルとしてリリースされたこの曲(UK19位)は、ポールとスティーヴ・ミラーの2人でレコーディングされていますが、とにかく、タイトル通りの若々しいサウンドが最高です。 リリース当時、ポールは50代半ば。「年齢は関係ない」ということを教えられます。

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618: Paul McCartney / No More Lonely Night

「ロンリー」つながりでこの曲を。 1960年代はビートルズ、1970年代はウイングスで、ロックシーンを牽引したポール・マッカートニーも、さすがに1980年代に入ると、かつてのパワーは影をひそめていました。 大ヒット曲は出していたのですが、「エボニー・アンド・アイボリー」、「セイ・セイ・セイ」といった、「大物とのデュエット」という話題先行の印象が強く、メロディーメイカーの才能に陰りが見えたとの声も聞かれるようになっていました。 そういった外野の雑音を封じ込めたのが、1984年にリリースされたこの曲(UK2位/US6位)でした。 ポール自らが主演を務めた映画『ヤァ!ブロード・ストリート』のサウンドトラック(UK1位/US21位)に収録されたこの名バラードは、「これぞポール!」と言わんばかりの美しいメロディが心に響きます。 まあ、この曲にしても、デヴィッド・ギルモアのギター・ソロと言う強力なアシストがあったのは事実ですが、それはそれ。 80年代のポールの作品では、間違いなく上位に来る名曲だと思います。

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617: The Police / So Lonely

一般的に、ポリスは後の作品の方が評価が高い傾向があるように思います。まあ、どんどん洗練されていった感はあるので、ある意味納得です。 ただ、逆にまだ粗削りだった1stには、ここにしかない魅力があるのも事実。 1978年にリリースされた『アウトランドス・ダムール』(UK6位/US23位)は、まだパンク・ロックの影響が残った作品で、当時のUKの空気感を強く反映している作品です。 「ネクスト・トゥ・ユー」や「トゥルース・ヒッツ・エヴリバディ」のような、ストレートなビート・ロック(≒当時の主流派)もありますが、シングルカットされた「ロクサーヌ」や「キャント・スタンド・ルージング・ユー」のように、「Aメロ=静、サビ=動」という十八番のスタイルは、既にこの時点でほぼ完成されていたと言えるでしょう。 そして、レゲエの導入と言う点では、この曲が最も分かりやすい構成となっています。レゲエ調のAメロから、サビの部分で8ビートに変わるところは、いつ聴いても気分が高まります。 1978年にシングルカットされた時はチャートインしませんでしたが、1980年の再リリースされた時にUK6位にランクインしています。 また、日本と香港で撮影された映像でMVが製作されているのも、この曲を贔屓したくなる理由の1つです。

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616: The Police / Don't Stand So Close To Me

ポリスの大ヒット曲をもう1曲。 1980年にリリースされた3rdアルバム『ゼニヤッタ・モンダッタ』(UK1位/US5位)は、USでの成功を決定づけた作品となりました。 アルバムのオープニングナンバーであり、1stシングルとなったこの曲(UK1位/US10位)で初のUSトップ10入りも果たし、UKのみでなく、ワールドクラスのバンドとしての地位を確立することとなりました。 3人が飛び回るこのMVを見ていると、「スーパーバンド」に昇りつめる前の初々しさを感じます。 この曲、日本語タイトルが示すように、先生と女子生徒の「関係」をテーマとしていますが、今の時代だと、コンプライアンス的にアウトかも知れません。

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615: The Police / Spirits In The Material World

「マテリアル」つながりでこの曲を。 1981年にリリースされた、ポリスの4thアルバム『ゴースト・イン・ザ・マシーン』(UK1位/US2位)のオープニング・ナンバーだったこの曲。 3rdシングルとしてカットされ、UK12位/US11位を記録しています。 スティングが、初めてシンセサイザーで作った曲とのことで、たしかに、それまでのポリスの曲とは曲調がだいぶ異なります。 ただ、サビの部分で、スチュワート・コープランドが叩く、ヌケの良いスネアが入ると、「やっぱ、ポリスの曲だなぁ~」と感じるから不思議なものです。 このアルバム、名作だと思うのですが、彼らの作品の中では、ちょっと地味なイメージがあります。 おそらく『ゼニヤッタ・モンダッタ』と『シンクロニシティー』という、とんでもなく「派手な」アルバムに挟まれてしまったことが原因でしょう。贅沢な話です。

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614: Madonna / Material Girl

アルバム『ライク・ア・ヴァージン』の代表曲と言えば、タイトル曲か、この曲を挙げる人が多いと思います。 アルバムのオープニングを飾ったこの曲、アルバムからの2ndシングルとしてカットされ、US2位/UK3位のヒットを記録しています。 「お金をもってる男の子が一番!」という歌詞が強烈なインパクトを与えたこの曲、当時のマドンナの名刺代わりにもなっていました。 また、マリリン・モンローが出演した映画『紳士は金髪がお好き』をモチーフにしたMVも、彼女のブレイクに大きく貢献したことは間違いありません。 ただ、それだけでなく、サウンドの「強さ」も、大ヒットの重要な要因でしょう。バーナード・エドワーズのベースと、トニー・トンプソンのドラムスが生み出すパワフルなビートは、今聴いても全く古びていないことに驚かされます。