ワインの製法を日本酒にとりいれる未来【バトナージュ】
いつもどおり酒場放浪記をみていたら
聞きなれないことばがでてきた。
「ばとなーじゅ」???
なにやら「バトナージュ」というワインの製法を日本酒に取り入れたとのことで後学のためにつらつらまとめていく。
バトナージュとは
まず、「バトナージュ」とはざっくりいうとこんなことらしい。
ここでいう「生老ね(なまひね)」とは生酒の保管状態がよくないと出てくるなんともいいがたい、ひとによっては好きな、生酒といったらコレ!といういわゆるオフフレーバーのこと。
もっと気になるひとはこちらをどうぞ。
日本酒の場合、しぼったあとのお酒に櫂(かい)を入れることはしないで、澱(おり)が下がるのを待つのが一般的。
三井の寿(みいのことぶき)
そんなワインに使う製法を日本酒に応用したのが福岡県は「株式会社みいの寿」。
スラムダンクの井上雄彦先生が好きなお酒で、それが縁で登場人物のユニフォームをオマージュしたラベルもあるのは聞いたことがあるひともいるかもしれない。
そんな酒蔵さんがバトナージュを用いたのがこちらの純米吟醸生。(私が調べた限りでは、自社サイトをお持ちでないようですが、ご存じの方はおしえてください)
「バトナージュ」で考える日本酒の未来
お酒の味は人それぞれなのでここでは言及しないとして、ワインの製法を日本酒に取り入れることについて考えてみたい。
一見、「ワインに迎合しているだけだ」とか「他がやってないからただやっただけだろ」とかそんな意見も飛び交うだろうが、個人的には「あり」だと考える。
一時期流行った?ワイン酵母の日本酒についてはまたどこかでまとめたいと思うが、日本酒の可能性を探るという意味では興味深い。
年々消費量が減少していて斜陽産業ともいわれるこれからの日本酒業界は、いままでの地位に胡坐をかくことなく、アミノ酸や酸味料、酵素剤、変な香りづけの液体などのチートを使わずに、日本酒の定義を守った上で、さまざまな可能性にトライしていかなければならないだろう。
もちろん、トレンドに流されずにその酒蔵のスタイルや味を貫くことも同時に大切である。
結論として、「ワインだとこうやってるから日本酒でもやってみたらおもしろいんじゃね?」(筆者の妄想)と思い立ってやってみた造り手の方には脱帽・リスペクトです。
ずっと前から注目ですが、これからも注目の酒蔵さんです。
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