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1ドル300円で生活はどうなる?

みなさんおはようございます。最近ますます円安が進んでおり、この記事を書いている時点で1ドル160円ほどです。ちょっと前まで1ドル110円ほどだったことを考えると、急激に円安が進んでいます。

一般的に円安が進むと輸出産業には有利になると言いますが、これはちょっと危険な考え方だと思います。というのも輸出産業は多くの企業がバブル崩壊以降海外に工場を移転してしまい、国内にそれほど残っていないからです。となると外貨を稼ぐ手段が以前よりも減ってしまったため、円安で受けられるメリットがかなり小さくなったと言えます。

一方で、円安が進めば海外移転した企業の国内回帰が進むという意見がありますが、これも字面通り喜んでいいものでしょうか?というのもみなさんご存じの通り、現在は深刻な人手不足で、人手の確保が難しい日本にわざわざ企業が工場を戻すでしょうか?それだったら、また新たな労働力が確保できる新興国を目指すことが考えられますし、そう考えた方が合理的だと思います。

今度は輸入の面で見てみましょう。みなさん知っての通り日本は資源や食料の大半を輸入に頼っています。いざ輸入が途絶えたらたちまち日本は干上がることは容易に想像がつきます。国内で十分に自給できないことを考えると、輸入が途絶えることは死活問題です。そんな輸入ですが、円安になると当然価格が上がる上に、諸外国との競争で買い負けることが多くなります。そう考えると悲惨ですね。

とはいえかつて1ドル360円でもやっていけたではないか、むしろそれで経済成長できたではないか、と思いの方も多いと思います。ただこれは大きな落とし穴があります。それは当時は国内に工場も労働力も豊富にあった上、さらに都合がよかったのは、新興国が少なく、競争相手も少なかったことです。一方で今はどうでしょう?東南アジアやアフリカなど多くの新興国が現れ出し、競争相手だらけです。そんな競争相手が多い世界でかつての日本の栄光を語っても意味がありません。むしろ害になります。

そう考えると、今や円安によるメリットはかなり限定的となり、むしろ被害の方が大きくなると考えられます。事実、110円が160円になっただけで物価が大きく変動しました。みなさんガソリンや食品が高くなったと感じていませんか?一方で十分に賃上げされていますか?ここから考えても、円安は恐ろしいものです。今は160円で済んでいるけど300円になった日には、物価の大幅上昇は避けられず、多くの家庭が困る状況が生まれることでしょう。

かつては円安は望ましい現象だと思われてきましたが、それは日本に労働力が十分にあり、競争相手が少なく、資源価格が安く、輸出企業が国内に多くあるという好条件があったからです。それが失われた現在、極度の円安になることは場合によっては生活が破綻することも覚悟するべきでしょう。海外旅行に行けなくなるとか呑気な事を言っている場合ではありません。

こればかりは個人の努力だけでは如何ともしがたいものなので、政府には頑張ってもらいたいと思います。利上げなどできることはありますが、それも難しい状況になってしまったので、今後の国の舵取りを見守っていきたいです。正直為替に限って言えば、あまりいい未来は見えて来ないですね。こうなったら、新エネルギーの開発や、AI技術の進歩などに期待したいですが、その辺はまだまだ情報が少ないので、まずは情報集めから始めないといけないです。

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