暴走する過激派反AI集団

今回は画像や文章を生成するAIを規制する集団反AI派閥の一部が過激化してきたと感じたのでまとめてみた



私はバッタ氏によるAI絵師の腕を折る発言の時にAI絵師反対派はAIを使う人間に対してヘイトスピーチを扱う危険な集団と認識されてしまうのではないかと懸念していたが、残念ながら一部の反AIは本当にその様な過激派となってしまった近年AI技術が発展した結果誰でも簡単に絵を描ける様になったが、他人の絵をトレースする不届き者がいるのは事実である。

しかし、それがどういう訳か絵柄が変わったり、色塗りがAIっぽいと言う些細なことがAI認定する集団が出てきた。彼らは認定した人に対して攻撃的な投稿を行ったり、企業のAIを使った事業に対して攻撃する等AIフォビアと言っても良い活動を行ってしまっている。今回は過激派反AI集団によって起きた3つの事例について取り上げていく。

あらいずみAI堕ち騒動



この騒動は今年の夏コミまで遡る。スレイヤーズでお馴染みのあらいずみるい氏が同人誌の表紙を投稿したが、その絵が今までの画風とは全然違ったのを見て反AIに「AI堕ちした!」と袋叩きになってしまったどうやら一年前に生成AIを使っていたことをツイートしていたことや5月10日に投稿した絵がAIを使った疑惑があったことから疑われていたようだ。具体的な批判内容としては「(AI生成を行ったことに対して)終わりの始まり」やら「せっかく自分の個性があるのに、わざわざ武器を捨ててリナがよくあるAI絵になったらファンはガッカリ」やらで、更に酷い物だと「AI墜ちしただろう今のイラストより前作の御本人の画風の方が魅力的で草も生えない。つかAI使った方がいいねつくなんて自己否定めいたことして気にならないんだろうか。コミケもAI作品が規制なしで溢れたら終わりだなー他のプラットフォームの規制に学べ。」などとほざいていた。



しかし、あらいずみ氏側がレイヤー画像を公開すると大半のAI指摘ツイートが削除されていった。しかし、「あの程度の偽装でも わからん人間の方が多い」やら「大御所の方がたった1年でここまで絵柄を変えるとこがあるのか」等と未だに叩いている輩が一定数おり、中には「これが切っ掛けで『反AI連中による集団ヒステリー』みたいに扱われて生成AI使用を疑ったりするのがタブー扱いされると思うと本当に嫌になる」と自分達が行っていた叩き行為を正当化している痛い奴がいた。そしてこの騒動は反AI側の苛烈さから現代の魔女狩り等と呼ばれるようになる




また、HIVE社のAI検知サイトを使ってあらいずみ氏を叩いていたアカウントがあった、このサイトは画像を横にするとAIではないと判定したり、ゴッホのヒマワリをAI認定するなどガバガバな物で、尚且つ無断学習モデルの賜物ではないのかとの指摘が上がるなど色々とグダグダになっている。因みにあらいずみ氏側は今のところ法的措置はまだないが、酷いと思ったツイートの記録は残しているそうだ。



また、最近だと別にエチエチでも何でもない唯のウマ娘のイラストを描いた絵師に対してもAI認定して叩いている輩がおり、それに対する反論でも「私はそれ相応の確証があってやっております」と自己完結しているので質が悪い。しかもどうやらその確証とやらは無かったのかはたまた絵師からDMか訴訟を送られたかそれを警戒したのかツイートを消してしまっただった。

赤十字社 関東大震災AI再現 中止騒動



お次に話すのは赤十字のプロジェクトを中止に追い込んだ事件だ。そのプロジェクトの名は「関東大震災 100年前の100人の新証言」で、当時の様子を描いた絵画や史実書から生成AIを用いて現代に蘇らせるプロジェクトだった。本プロジェクトは「20人の人物像」と「100の“新”証言」という2種類の生成を行っている。肖像は当時の油絵に描かれた人々の中から20人を抽出し画像を読み込ませプロンプトを作成そこから写真に近づけるために条件づけを行った上で人物ポートレートを生成更に衣服等を当時のものにできる限り近づけるため、各種文献から得られる情報から生成AIを用いて調整を行い20人分の肖像を完成させた。“新”証言は、ChatGPTをベースに構築した独自のライティングシステムを採用し、史実書や証言文などの各種文献から60万文字以上の情報を読み込ませ油絵に描かれた100人分の人物像をヒントに100の新証言を構築、データは体験談を中心に読み込ませることで、当時を生きた人のリアルなストーリーとして訴求する内容となっていたそうだ。



これに食いついたのが反AIである。彼らは新証言が捏造を生み出すと主張してきたのだった。曰く「戦争の語り部が(悪意無く?)話を盛る問題点も指摘されている昨今、玉石混交の情報をもと証言を生成した日には取り返しがつかなくなる」、「『こういう試みがあってもいい』じゃなくて、絶対にやっちゃいけないやつだと思います。あっというまに事実として広まっていく」、「日本赤十字は歴史捏造の大元である皇室が深く関わっている組織なので、あまり違和感はありません」、「(今回の騒動を見た一般人が)真実でない歴史やフェイク画像がいくらでも生成出来てしまう恐ろしさを知ってもらうきっかけにしよう」等と一応危惧する意見からかなり酷く罵っていた物まで様々だった。

あんまりにも酷いので、赤十字側が「本企画は、『もし、絵の中に描かれた人物が語るとしたら』を起点としてAIを使用しています。使用した文献中の体験は当時実在した人物によるものですが、本企画ではAIを介した解釈が入った絵画中の人物が語ることから、『証言』ではなく『“新”証言』という言葉を用いています。また本企画で紹介するひとりひとりのストーリーは、各種文献に記載された内容をデータとして扱い、AIが再構築したフィクションです。と注釈を加えたが「歴史の継承でなく捏造だし「当時の文献」はどうセレクトされたのか。流言飛語をそのまま報じたものがよもや混じっていないか」やら、「(原爆の語り部をAIで再現した企画を論じながら)冒涜ってのがわからないんですかね。 今度も実在しない人形に新証言などと語らせている。ウソツキ、と大声で言います。許せない。と批判が続き遂に企画が中止に追い込まれたのだ。



中止に追い込んだ後も「本来の意図が伝わらず一部で誤解を招いてしまいという部分に対して自身が無知でかつ反省能力がないことの言明、つまり『無能』と触れ回るわけだから『意図が伝わらず』はやめた方がいいなぁ」や「ならば徹底的に本来の『新証言』の意図と何が誤解だったのか、説明を尽くしてほしいものです」と正に「溺れる犬を棒で叩く」と言っても良い言論リンチを行っていたのだった。この騒動で面白いのはいつもはお互いに敵対し相手側のツイートを荒らす等、いがみ合っているネトウヨとパヨクが今回の騒動では仲良く赤十字を叩いていたことだった




余談だが、現在赤十字はそれ以外にもQアノンによってマウイ島火災に対するデマを拡散されている。Qアノンの記事を書いた時も思ったがなぜこの様なバチクソ信用できない情報を吐くことができるか未だにわからない少なくとも赤十字にとってはこの状況は泣きっ面にハチどころかディノポレラ(南アメリカで見つかる大型のハリアリ目でスズメバチと同じ様にアナフィラキシーショックの危険性がある)レベルの大災害と言っても良いだろう。因みにマウイ島火災に対するQアノンの陰謀論は次の記事がそれでできるレベルの量があるので楽しみにして欲しい


日本工学院 AI授業 反対騒動



最期を飾るのは日本工学院なる学校施設のAIを使った学習の授業を導入するツイートに対して、やっぱり反AIが大量のお気持ちツイート&引用リツーイトをしたことだ。日本工学院を調べてみたところ東京の浦田と八王子にキャンパスがある専門学校で、学科はITスペシャリスト科(4年制)AIシステム科(2年制)、情報処理科(2年制)、ネットワークセキュリティ科(2年制)の4つで主にITを使った授業を行っている模様。更に主な就職先としてサイバーエージェント、Yahoo、LINE、日本郵便、西武信用金庫、楽天、富士通、ドワンゴ、ドコモ、セコム、JR、NTT、バンダイナムコとかなり知られている会社が入っていた



反AI側はX(旧Twitter)にて如何に生成AIが嫌われているかを熱く語っていた。例えばこのツイートでは、なんとAIと以外にこの専門学校に対してあからさまなヘイト攻撃を行っている。他にも「AIに金払うくらいなら月額でAdobeソフト使って写真でコラ画像作ったりしてた方がマシ」や「 あんなん現場ですら権利関係や海外向けじゃNG食らうのにマジで何考えてんだ?」や「(補助金目的やらPCのスペックを上げろだの言った末に) お金をドブに捨てるようなものなのに こんなの習いに行く生徒なんているの?」「(既製の著作物のコラージュが生成AIの正体と断定した上で)小学生の自由帳や幼稚園の落書きの方が遥かに価値があると私は思う」や「また犯罪者育成組織が出てきたのか…」等とネネガティブキャンペーンを行っているのだった中には専門学校側に対するヘイトスピーチの類と言っていい文章も多数確認したし、そもそも授業で扱う程度のことでそこまで叩く神経がどうかと思うしかも後述するまめ九衛門氏の動画を張り付ける輩がいた



しかも、学校関係で反AIが叩き始めたのはこれが初めてではないようで、一か月前には東京都教育委員会の作ったパンフレットにあった都立工科高校のイラストが画像生成AIが使われていることで、一部の反AIが発狂していた。具体的には「明らかに安上がりで技術者を馬鹿にしてる」、「日本ってもう法が機能する国ではない? そりゃ著作物無断利用生成AIを議員達が推すわけだわ」、「人材育成なのに、誰かを汚して作ったaiで広告って一体何???? 頭おかしいんか」、「(後述のハリウッドがストライキを起こしたことと重ねて)権利問題に意識の薄い東京都の高校かあ…」、「おいおい、東京都教育委員会が堂々と盗作ロンダリング掲載とかいい度胸だな」、「ここまで低劣なクオリティでOK出す制作会社がヤバい しかもモノづくり系の学校のチラシで…」、「『日本は国が推奨している』というのはまさにこういうところなんだろうな、本当に最悪。等とヘイトスピーチを垂れ流している

最後に反AIサイドの言い分と預言者



ここまで反AIの行き過ぎた行動を批判していたが、私個人の意見としては彼らの行動の根底にある部分がわからなくないと考えている。ここでは著名な反AIずんだもん投稿者であるまめ九衛門氏の記事を参考にする。まめ九衛門氏の記事の中身を箇条書きにすると以下の通りとなる。


① 生成AIの出力物は学習元に依存していてその学習元は無断で作品や写真を奪って作られておりそれは知的財産の無許可の複製と改変意匠の盗用利用に当たる。

② これを「AIの学習は人間と同じ」という考え方で正当化する者がいるが、AIによる出力物は既存作品のコラージュで実在の人物や作品が出力されるのは珍しいことではなく、盗用はAIだからと許されることではない

③ AIによって公に分からない形で海賊版が流通し、クリエイターの仕事を奪う仕組みは既に存在している海賊版の被害状況と同じ道を辿っており、リエイターを守る為に行動すべきだった出版社はAI海賊版に便乗し、被害を受けるのがバイヤーではなくクリエイターだけになるような行動を見せた

④ それは努力をしてきた才ある人間を消耗品として利用し、至福を肥やすのは一部の怠惰で無能な略奪者だけなのが盗用AIが作り出す「発展」の形で、対価を払わないお上の人間だけが得をし格差が雇用関係でまた広がる社会構造がサイレントで築かれ搾取された産業が廃れて行くのは当然の結果だ。

⑤ さらに厄介な問題は、自分の作品を学習されたくない人の最も有効な自衛手段がネットに上げないことしかないこと
で、どのような改変と悪用をされるかわからないので自分で収拾をつけることを求められ、発表する場も成果物も報酬も無くクリック1つで作られるモノだと人の技術が軽んじられる職業を目指す価値がない。

⑥ 事実を把握し意見している人々のことを適応できない時代遅れと罵るのが今の社会で、敵はAIではなく盗用AI利用者、開発者、被害者に泣き寝入りを強いる社会消費者が好きなものを守るために貢献できるささやかな手段は転売や海賊版と同様に、盗用AIを用いた商品やサイト等に対し関わらない、リアクションしないこと。

なんと言うか時代が時代なら学生運動に参加していそうな真っ赤かつ生成AIに対して偏見を持っている文章だが、概ね言いたいことは理解できた確かに生成AIを悪用して他人の書き方を模倣した絵を描いている輩ディープフェイクを用いてデマを作り不安を煽る輩やキノコ図鑑等安全面におい問題がある者を作成する輩などAI技術が急速に発展すると同時に問題点が多々ありそれを現在の法律では対処できないので何かしらの法規制を設けることに私は妥当だと感じる

ただ、それを理由に上記の様なイラストレーターに対する魔女狩りやAIを使った事業や学校で学ぼうとする事に対してヒステリックに叫ぶのは流石に違うだろう。現に赤十字の件ではAI推進派からはツイフェミと同じ存在、いや(ツイフェミでもなしえなかった企画の阻止をしたため)それ以上だ!などとネタにされる始末だ。



ここからは番外編として海外の事例を紹介する。それはハリウッドで行われている俳優労組こと映画俳優組合-アメリカ・テレビ・ラジオ芸術家連盟以下略称であるSAG-AFTRA)と脚本家労組ことアメリカ脚本家組合(以下略称でるWGA)によるダブルストライキで、なんと米ハリウッドでは過去43年で最大規模のストライキだ。SAG-AFTRAには16万人、WGAは1万1500人所属しており彼らがストライキを起こした理由の1つに動画配信大手や制作会社などに対し利益の公正な分配と労働条件の改善などを求めている他、AI技術によって自分の仕事が減ってしまうことへの懸念があるそれに対して映画製作者協会(以下略称のAMPTP)側はAI利用に対する懸念に対して、俳優のデジタル肖像権を保護やデジタルの複製を使用及び改変が加えられたりする場合に、俳優の同意を必要とするという形で交渉を行ったが、未だにストライキが続いているようだ。良くこれを反AI側が「海外でのAI反対活動の実例」と語るが、このストライキは単純な反AIではなくSAG-AFTRAは利益や労働条件の改善をWGAはresidualと呼ばれる再放送料を巡る点で大手配信会社や動画勢との対立の面が強いようだ。



最後にこの様な事態を予言した人物がいたので紹介したい。それはサイエンスライターの北村雄一氏だ。常に古生物図鑑や有名な古生物関連の著作を読んでいる私だが、北村氏の著作や動画には基本的に否定的な意見が多い。例えば、「人の脳が不釣り合いなほどに進化したのは求愛の為に言葉を使う為だった」や「更新世の絶滅の原因は全て人類の過剰殺戮だ」や「パーバンコリナ(エディカラ期のベンド生物)は三葉虫の祖先だ」等明らかに行き過ぎた発言が目立つからだ。

ただこの動画に関しては私は珍しく正しい事を言っていると思う。それは「AIの脅威はシンギュラリティではなく大量生産による価格崩壊、生成AIはイラストレーターやライターにとって深刻な値崩れになるという意見だ。現に大手イラストサイトを見るとAIを使った作品が増えており、ハリウッドやゲーム制作でもAI生成を使った物が出て来たり芸術でも生成AIを使った物が出てきている。また北村氏は「『プロなら質で勝負!』と言う人がいるがそれは自殺行為。それは理念であって経理に対して質だのプロだの言っている人は死ぬ。」とも言っている。確かに生成Aiで作られた物は人力で描かれたイラストと比べるとお粗末な物が多いがそれでも大量に投稿している



生成AI技術は複数のデータをラーニングしてお手軽に作成出来るので、手書きの様に練習する必要がないある意味産業革命やIT革命に匹敵する影響力を持っていると言って良くこれを脅威として見ない方がおかしいだろうが、幾ら自分たちの立場(AI推進派で言う「既得権益」)を守る為とは言え(これはAI推進派の一部もそうだが)現在の反AIの活動は些か過激になる一方である更には海外の取り分けアメリカと中国の集団が活発化している。特に中国ではAIによる失業もあるのか「AI小鬼」と蛇蝎の如く嫌われている

おまけ 魔女狩りは未だ続く・・・




9月9日にあらいずみるい騒動に反AIが再度動き始めたなんとあらいずみるい氏のレイヤー分けをAIで再現した輩が現れ、それに対して「あんなレイヤーパカパカ動画で手描きだと信じるの人の理解力なんてね…」やら「大御所だから~と権威バイアスのかかってるおめでたい方々が 断定した己の浅はかさを少しでも理解してくれるといいですね」と賛同する人間が一定数出て来たのだ。正直あらいずみるい氏よりもビビッドアーミーのAIトレスの方が問題なのに、そこまでしてAIだと証明しようとするのは最早ヘイトクライムに片足突っ込んでいると思う今日この頃だ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?