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戦略人事ってなに?

上場企業から社員数30名の会社でCHROを経験しました(今もITコンサルの現役CHROですが・・)。人的資源の効率的な運用は今まで以上に求められ、特に中小企業こそ「戦略人事」が求められていると思います。
今までの経験・知識の棚卸しも兼ねて、人事について勉強したい担当の方、経営者に向けて、具体的な戦略人事の考え方を詳細に書いていこうと思っています。


従来の人事業務と戦略人事の違い

従来の人事業務は、主に採用、給与、福利厚生、労務管理などの日々の運営を担当していました。これに対し、戦略人事は企業の長期的な目標達成に必要な人材の確保、育成、配置を計画的に行います。従来の人事が「管理」に重点を置くのに対し、戦略人事は「戦略的な投資」としての人材管理に焦点を当てています。
戦略人事とは、企業のビジョンや戦略を実現するために、人的資源を効果的に管理し、育成することを目指す人事管理のアプローチです。このアプローチは、従来の人事業務とは異なり、経営戦略と深く結びついています。

戦略人事と経営陣の関係

戦略人事は経営陣と密接に連携し、ビジネス戦略の実現に必要な人材戦略を策定します。経営陣との協力により、人事は組織の成長と変革を促進する重要な役割を果たします。人事が経営戦略に基づくアドバイスを提供し、経営陣の意思決定を支援することが求められます。

戦略人事におけるCHROの役割

戦略人事において、最高人事責任者(CHRO)の役割は非常に重要です。CHROは人事戦略を策定し、経営陣と協力してそれを実行します。また、組織文化の形成、リーダーシップの発展、従業員エンゲージメントの向上など、組織の全体的な健康と成長に責任を持ちます。

中小企業における人事戦略の重要性

中小企業においても、人事戦略の重要性は高まっています。資源が限られる中小企業では、適切な人材の確保と育成がさらに重要になります。戦略人事によって、中小企業は限られたリソースを最大限に活用し、競争力を高めることができます。

中小企業への戦略人事の導入

中小企業に戦略人事を導入するには、まず経営陣と人事部門が密接に連携し、ビジネスの目標と人事戦略を一致させる必要があります。具体的には、以下のステップを踏むことが推奨されます。

  1. 組織のビジョンと目標の明確化:企業の長期的なビジョンとそれを達成するための具体的な目標を設定します。

  2. 人材ニーズの分析:現在の人材構成を評価し、将来必要となるスキルや役割を特定します。

  3. 人材開発計画の策定:必要なスキルを育成するための研修プログラムやキャリアパスの開発。

  4. パフォーマンス管理の強化:目標達成に向けた従業員のパフォーマンスを評価し、適切なフィードバックと報酬体系を設定します。

  5. 組織文化の育成:企業の価値観を浸透させ、ポジティブな職場環境を作り上げます。

まとめ

戦略人事は、単に従業員の管理を超え、企業の戦略的な目標達成に直結する重要な機能です。特に中小企業では、限られたリソースを有効に活用し、組織の持続的な成長と競争力を支えるために、戦略人事の導入が不可欠です。CHROや人事部門は、経営陣と緊密に連携し、ビジョンの実現に向けた人材戦略を策定し実行することが求められています。

結局のところ、戦略人事は企業の長期的な成功に不可欠な要素であり、組織のビジョンと戦略の実現に向けて従業員を動員するための鍵となります。中小企業においても、このアプローチを採用することで、限られたリソース内で最大の成果を生み出し、組織の将来を確かなものにすることができるのです。


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