大河ドラマ

私にとって大河ドラマは家族団欒の象徴である。
大河ドラマを見ながら、あの役にこの役者は気に入らない。
あのシーンの描き方が見事だ。などああだこうだ見ながら見るのが楽しかった。
時折、母や父の喋りが興に乗って子供達からうるさいなどと言われるのも楽しかった。
一番古くで覚えているのは毛利元就だ。
ストーリーは全く覚えていないが、最後のシーンだけ妙に印象に残っている。
昨今のテレビ離れで大河ドラマも視聴率は苦戦しているし、一人暮らしを始めてからは欠かさず見るものではなかったが、配役は必ずチェックし楽しんでいる。

ただ、妙に平和主義な部分はあまり好きではない。
黒田官兵衛のような野心ムンムンの人間や真田幸村のような戦闘狂が平和のために戦ったとか言われるとただただ疑問を覚えてしまう。
プロパガンダ的要素はあるのであろう。
あまり他の国のことは知らないので言いにくい部分はあるが、おそらく日本は英雄の多い国だと思う。
そしてそんな彼らも平和のために戦ったということで、平和国家日本を強調したいのだと思う。
ただもはや戦後ではないという気もないが、今の時代、英雄は英雄のまま描き出せばいいのではないかと思う。
そんなことを思っていた最近だが、「鎌倉殿の十三人」をフルで見た。
非常に面白かった。北条義時が徐々に黒義時に染まっていき、最後はさも聖女が如く描かれた政子の弟殺しでけりがつく展開はハラハラさせられた。
生まれて初めて黒い大河が見れた。
そうなのだ。歴史は黒い部分も含めて歴史なのだ。
だからその黒い部分を変に白く染める必要はない。
大河ドラマは日本の生み出した文化の一つだと思う
だから、たまには「平和のために戦った英雄」ではなく、黒大河も生み出し、歴史の深さや難しさを知らしめる必要があると思う。
「真田丸」を見ながらそんなことを思う。
あとそろそろ楠木正成は解禁していいんじゃないかとか思ったりもする神戸人な私。

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