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2015年台風15号。台風の目は福山雅治様。

2015年8月23日
入院した母の事で担当医から説明を受ける為、急遽帰省。
高齢の母に負担のかかる手術をするかしないか。
担当医から話を聞く時、後ろに車椅子に座り小さくなった母がいた。
本人を前に残酷な話だけれど、私は自分がそうなった時の事も想定し、90歳過ぎて良くなるか分からない、しかも手術した事で逆に他の部分が悪い状態になるかもしれない苦しい手術はさせたくないと答えた。
母も後ろで嫌だと言った。

話も終わり川崎に戻る前日8月24日台風15号到来。
朝の長崎駅は電車が動いていなくて人もまばら。
25th「福来たる」の福山雅治さんと台風だけ勢いがあった。

子供の頃は台風が近づくと父がひとりで騒いでいた。
「大きかとの来る」と、どこから集めてきたのか分からない板の切れ端を雨戸に釘で打ち始める。
不器用な父だったので、その仕上がりは不細工だった。
今のようにインフラがしっかりしていなかったので、台風が来るとよく停電していた。
真っ暗になり蝋燭や懐中電灯で過ごす事が、不謹慎だけれど、子供には興奮する出来事だった。
「なあんね。大した事なかったやかね」と思い翌朝外を見ると道路沿いの大木が倒れていたりしていたので、台風はそれなりに暴れたんだと分かった。
私は、あわよくば学校が休みにならないかと期待したりして、ろくでもない事ばかり考えていた。

最近の台風の被害は元通りの生活を送れるまで相当な年月を要する事もあるし、自然の前に人間は手も足も出ないですね。
火災保険(災害保険も含む)のコールセンターで働いていた時、自然災害が起こると当然ですが、電話が鳴りっぱなし。
台風や豪雨の後は「タキロンの飛んだとです」と言う電話が九州方面から多く入った。
タキロンは全国的な物ではなく、九州独自の物らしいと初めて知った。

今日も台風が伊豆半島に上陸したと速報が流れていたけれど、大きな被害が出ない事を祈ります。
私は祈ると言う言葉があまり好きではありませんが、やはりこういう時は祈りますという表現しか出来ない平凡な人間なんだと痛感します。
おしまい。

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