こどもたちのおとなりさん

佐賀で暮らす、こどもたちにとっての〝おとなりさん“となるような「ひと」や「けしき」をお…

こどもたちのおとなりさん

佐賀で暮らす、こどもたちにとっての〝おとなりさん“となるような「ひと」や「けしき」をお届けするメディア。 こどもをまんなかに、住まう地域の近くに居場所となる人や場所があって、ほっとできる瞬間がそばにある社会をつくっていこう。 【運営:佐賀県こども家庭課(地域おこし協力隊)】

最近の記事

【おとなりさんちの話】きゅうらぎみんなの食堂『彩り(いろどり)』@唐津市

過疎(かそ)という言葉を聞いたことが1度はあるのではないだろうか。 簡単に言うと、人口減少や高齢化が加速して、地域の資源や活力が著しく減ってしまっているということだ。こういった地域では、相対的にこどもの数も少なく、中々自由に集まったり、のんびりできる場所はない。今回は、そんな佐賀県唐津市の中でも、『過疎』地域となっている厳木(きゅうらぎ)町で「おとなりさん」となっている人を紹介する。 横道 亨(よこみち とおる、以下、横道さん)さんは2019年、出身だった東京から奥さんの

    • 【おとなりさんちの話】よりみちステーションぼちぼちや@武雄市

      約1年前、新しく「こども家庭庁」が設置され、同時に「こども基本法」という、こどもの施策を社会全体で進めていくための法律もできた。その背景には「しんどい思いをしている子がいるのではないか」という課題のもと「どの子にも幸せになってほしい」という願いが込められている。 そんな風にして、社会が「こども」へ目を向けている昨今だが、それよりも10年以上も前から、その課題と願いを持って地域のこどもたちを見守り、こどもたちにとっての居場所となろうと、活動を続けている「おとなりさん」がいる。

      • 【おとなりさんちの話】本町食堂@鳥栖市

        佐賀県鳥栖市の本町(ほんまち)という地域。こどもと高齢者の人数がほぼ同じ人数。その住民の層は多様で、核家族はもちろん、単身の高齢者なども少なくないという。近くに商業施設はあるものの、ひと息つけるような公園や、ゆっくり会話をしながら買い物ができるような個人のお店は少ない。「ちょっと、困った」という時に、どこに誰が住んでいるのか分からないことや「今日は誰とも話さなかった」という状況は、どこか不安に感じさせることがあります。 約8年前(2016年)は、まだ「こども食堂」という言葉

        • 【おとなりさんちの話】高木瀬子どもの居場所@佐賀市

          「こどもの居場所づくり」という言葉が広がってきていて、多くの大人が「どんな場所がいいだろう?」と試行錯誤している。その度に、とある方が話していた「こどもの世界に大人はお邪魔しているんです」というフレーズが、頭をよぎる。こどもの居場所は、こどもの世界であることを再認識させられるのだ。 さて、今回紹介をする「おとなりさん」もそんな感覚を大事にされていて、こどもたちが自分たちのやりたいことを、制約なくできるように、地域の公民館を居場所として月に1回開いている。 小学校が終わった

        【おとなりさんちの話】きゅうらぎみんなの食堂『彩り(いろどり)』@唐津市

          【おとなりさん便り】こどものためのおとなの授業レポート(地域の居場所での大人の“居方(いかた)”)

          「おとな」が「こども」とのかかわりについて学ぶことができる講座『こどものためのおとなの授業』、第3回目を開催しました 年3回の学びを通じて、こどものために自分ができることを考えていく授業。8月に実施した第1回目、12月に実施した第2回に続き、最終回は、北九州市立大学文学部准教授であり、こどもの居場所「きんしゃいきゃんぱす」の代表である山下智也さん(以下、山下さん)より「地域の居場所での大人の“居方(いかた)”」をテーマに学びました。 第1回目、第2回目の授業についても、是非

          【おとなりさん便り】こどものためのおとなの授業レポート(地域の居場所での大人の“居方(いかた)”)

          【おとなりさんちの話】ひまわり食堂@鹿島市

          学校の授業が終わった後の放課後の時間。その時間は、こどもたちにとって、もしかすると唯一の自由な時間かもしれない。学校であれば大勢の人とと一緒に過ごすために「生徒」としてのルールが必要だろうし、家では家族が近くにいるからこそ、その親のもとで育つ「こども」として過ごしている感覚になると思うからだ。一人の「自分」を解放できる、貴重な時間が放課後だ。 そんな放課後の時間のまっただ中、学校から目と鼻の先くらいの距離にある駅前の広場をこどもの居場所として開いているのが「ひまわり食堂」だ

          【おとなりさんちの話】ひまわり食堂@鹿島市

          【おとなりさんちの話】おてら食堂@神埼市

          普段、街の中で「お寺」は当たり前のように、どの地域にも存在しているのではないか。見たことない、という人は、恐らくほとんどいないだろう。それはそのはずで、日本全国のお寺の数は、なんとコンビニの数よりも多いそうだ。しかし、年始の初詣や、葬儀のタイミング等だけで、日常生活において、行く機会が少なくなっているそうだ。 時代を遡ると、江戸時代なんかには、" 寺子屋" という名で、地域のこどもたちが、いわゆる、「読み書きそろばん」を学んでいた場所だった。そんな寺子屋で勉強を教えるのもま

          【おとなりさんちの話】おてら食堂@神埼市

          【おとなりさんちの話】外あそびの会@みやき町

          「遊ぶ」ということに、どういったことを思い浮かべるでしょうか。私たち大人はきっと、小さい頃から遊びを通して成長をしてきた。では、今のこどもたちは?「遊ぶ」ことには、どのような意味があるのだろう。今回は、こどもたちが遊ぶことをまんなかに置いて活動をしている居場所の話をしたいと思います。 佐賀県のみやき町で月に1回、こどもが外で遊ぶ環境をつくるために場を開いている「おとなりさん」がいる。時間になると、一面が土でできた広場に大人もこどもも集まってきて、キャンプで使うようなコンパク

          【おとなりさんちの話】外あそびの会@みやき町

          【おとなりさん便り】こどものためのおとなの授業レポート(第2回こどもの話を聴く)

          「おとな」が「こども」とのかかわりについて学ぶことができる講座『こどものためのおとなの授業』、第2回目を開催しました 年3回の学びを通じて、こどものために自分ができることを考えていく授業。8月に実施した第1回目に続き、今回は、18歳までなら誰でもかけられる子ども専用電話の実施・運営をしている特定非営利活動法人チャイルドライン「もしもしキモチ」代表理事の岡田健一さん(以下、岡田さん)より「こどもの話を聴く」をテーマに学びました。 第1回目の授業について、気になる方はこちらを

          【おとなりさん便り】こどものためのおとなの授業レポート(第2回こどもの話を聴く)

          【おとなりさんちの話】なべしまこども食堂@佐賀市

          佐賀市の鍋島(なべしま)地域で、約1年前に児童発達支援*の事業所が開所した。(*児童発達支援とは、障害のある未就学のこどもを対象とした児童福祉法に基づく通所支援のひとつ) >障害者支援をする事業所が、こどもの居場所として開いている例は以前にもご紹介をしています。興味のある方はどうぞ。 通常の事業所であれば、通所するこどものみが利用する場になっているが、ここは異なっている。「障害があっても、なくても、同じこどもだから。こども同士が交わる場になってほしい」と、こどもの居場所と

          【おとなりさんちの話】なべしまこども食堂@佐賀市

          【おとなりさんちの話】なかよし川良っ子@武雄市

          「地域のこどもたちを地域で育てよう、見守ろう」というメッセージは、最近の子育てやまちづくりの文脈でよく聞くことが多い。しかし、両親共働きの世帯が多い今のご時世、どうしたらそんなことができるのか、と絵に描いた餅のように思う人も少なくないのではないだろうか。 佐賀県の武雄市では、昔から続く自治会の皆さんで「自分たちの地域のこどもを自分たちで見守ろう」と活動をしているこどもの居場所がある。こどもたちの側に居続けようとしている人がいることを、是非知っていただければと思います。 地

          【おとなりさんちの話】なかよし川良っ子@武雄市

          【おとなりさんちの話】子どもの居場所『じゃんぷ』@唐津市

          唐津市の西側に位置する、西唐津エリア。「唐津」と聞くと、福岡県にも近く、どことなく県外からの人も多い印象を受けるが、ここは新興住宅街というよりも、元より住み続けている人が多い地域だという。こどもたちの暮らしぶりも、いわゆる都会的なこどもたちの様子とは少し離れているようだ。 今回は、そんな地区の公民館で開かれているこどもの居場所の様子をお伝えします。 到着すると、こどもたちが既に沢山集まっていた。この日は、冬の寒空だったにもかかわらず、外に駆け出していく低学年のこどもたち。

          【おとなりさんちの話】子どもの居場所『じゃんぷ』@唐津市

          【おとなりさん便り】こどもまんなか地域会議レポート

          佐賀県職員が、事業や施設の垣根を超えてこどもの視点に立ちながら対話する『こどもまんなか地域会議』を実施しました。 前半は、地域でこどもたちのそばに居続けて活動をしている方をゲストに迎え話しを聞き、後半には居場所となりうる地域のフリースペースや児童館・公民館ほか、こどもたちを見守る民生委員など、実際にこどもの声を聴く現場の方と対話を行いました。 初の試みとなった今回の取り組みについて、どういった趣旨のものか、どのような内容だったのかについてお伝えしたいと思います。 顕在化

          【おとなりさん便り】こどもまんなか地域会議レポート

          【おとなりさんちの話】灯すラボアフタースクール@有田町

          佐賀県の有田町。伝統文化が継がれる焼き物の町であり、県の中でも濃い地域性があるエリアの1つと言えるだろう。街並みは陶器に関連する商いを営む店や工房が連なっており、趣のある空間に包まれている。一方で、こどもたちの暮らしをのぞいてみると、町内には4つの小学校があるものの、そのうち1つの小学校では、帰りに遊んだり寄り道したくなったりするような場所がほとんど無いということを耳にした。手軽にお菓子を買うことさえも、ハードルが高いようだ。 そんな町で空き物件の利活用推進や移住・定住支援

          【おとなりさんちの話】灯すラボアフタースクール@有田町

          【おとなりさんちの話】川﨑書道教室~子どものたまり場ぽかぽか~@唐津市

          佐賀県の唐津市内から車で約30分ほどに位置する、漁港のある町、呼子(よぶこ)町。町内にある小学校から、すぐの場所に、こどもたちのたまりばがある。通常は書道教室。しかし、ここには、教室に通う子も通わない子も関係なく、学校が終わったこどもたちが遊びに集まってくる。まさに、「たまりば」なのだ。 到着すると、さっそく駐車スペースでこどもたちが遊んでいる。「こんにちは!ねえ一緒に遊ぼうよ!」と元気に出迎えてくれた。テントや小さなサイズの椅子・机が置かれていて、まるでピクニックのようだ

          【おとなりさんちの話】川﨑書道教室~子どものたまり場ぽかぽか~@唐津市

          【おとなりさんちの話】子どもの居場所きざとわたげ@鳥栖市

          佐賀県で第3位の人口規模となっている鳥栖市。交通アクセスの良さから様々な企業が集まっており、他県から来ている方も多いとか。中には転々と色々な地域を転勤している家族も少なくない。初めての場所で暮らしをすることは、場所に縛られない快適さもある反面、時に孤独を伴う。 そんな地域で約半年前に、こどもたちの居場所が開かれた。 場所は鳥栖市に複数箇所ある、まちづくりのための施設、まちづくり推進センター。ほとんどが近所の小学校から歩いてすぐの場所にある。 賑やかなこどもたちの声が聞こ

          【おとなりさんちの話】子どもの居場所きざとわたげ@鳥栖市