2 不登校

私は高校を留年している。1年間不登校で通信制の高校に転校して卒業した。

不登校の理由は行きたくない高校を選んだからだ。

弟がいるので私立に行かせてやれないと親から言われた。

ピアノを習っていたので小さい頃から自然とピアノの先生になりたいと思っていた。だから県内にある私立のピアノ科に進学したいと思っていた。でも結果その年の4月からは県立の普通科に通っていた。

そのときの頃は未だに感覚が覚えている。

足が地に着いてないのだ。自分がいるようでいないような。半年で不登校になった。県立の学校から先生が毎日家に来てくれて、話し合った。そのとき、先生から友達が書いてくれた手紙をもらった。ほとんどエミからの手紙だった。何十枚もの量だった。内容はくだらなく、テスト中で今問題用紙の裏に手紙を書いている。2時間テストがあって答えも書かずに暇だ。早く卒業したい。卒業したら市内でマンションを借りて2人暮らしをしようよ。今度ジョイフルで語ろう。

市内に行こう。マチでバイト代でギャゼットで服を買おう。プリも一緒に撮ろう。不登校のとき、唯一連絡を取っていたのはエミだけだった。エミも高校卒業後、地元の歯科衛生士の専門学校を2年通う。私たちは同志だった。エミの存在とピアノが生き甲斐だった。

親には精神科に行かされた。思春期特有の鬱だったそうだ。母から何年か後に聞いた。

ピアノ科には進学していないがピアノはレッスンを続けていた。

ピアノが救いだった。ピアノを弾いてるときは気がまぎれ、4歳から習ってるピアノが生きがいで、19歳まで続けたというのが私のプライドだった。

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