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お寺でのエッセンシャルワークとは。

結論からいうと掃除です

最近新しい職員が増えてきたこともあり、比較的古株となった私などは、一般企業でいう中間管理職のようなことをしています。

シフトを決めて業務分担を決めて、
職員同士のいざこざがあればヒアリングを行い、
「人が増えた割には良くなっていない」と上司から小突かれ、
なんでこんなこともルールになっていないんだと後輩からなじられ。


寺務員だからこそ伝えられることがある、と最初に言っておきながら、お寺で働いていることを忘れてしまうような人間関係の鎖に絡め取られる毎日です。

とはいえ、ひとときそうした事務から離れて、床の拭き掃除をしている時、園路の掃き掃除をしている時、

ああこれが結局一番大事だよな

と思います。そして掃除をした日の飯はうまい。


大きな話になりますが、2040年には日本の人口が今より1000万人近く減っているそうです。

そんな時代、社会を支えている基礎システムは至る所で人手不足になります。
ゴミが回収されなかったり道が壊れたまま放置されていたり、停電が頻発しても誰も直してくれなかったり。
おそらくその時になって、コロナ禍でも一気に注目されたエッセンシャルワーカーは今とは比べ物にならないほど存在感を増すのでしょう。

当たり前のことが一番尊い。
お寺では掃除だし、なんなら上に述べたエッセンシャルな仕事は社会にとっての掃除と言えるかもしれません。

そんなことを、なんだかやればやるほど増えるパソコンの事務作業の合間に思ったりするのです。

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