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「春を愉しむ」~絵本紹介~

毎月、自分なりにテーマを決め、お勧め本として教室に図書を展示しています。

気象庁が定めた「春」は3月~5月なのだとか。
そこで、今月は「春」にちなんで次の2つの図書を紹介することにしました。

皆さんにも、そっとご紹介したいと思います。
興味のある方は、ぜひぜひ手に取ってみてくださいね。

1冊目は・・・
「はるがきた」
作:ジーン・ジオン
絵:マーガレット・ブロイ・グレアム
訳:こみや ゆう
出版社:主婦の友社

皆さんも「どろんこハリー」は読んだことがあるのではと思いますが、この作品は同じ作家さんがタッグを組み作られた作品です。
 
春を待ちきれない子供たちが、街中の人たちを巻き込んで、彩のない街並みに自分たちの手で春を描いていく・・・というお話。

モノトーンから始まるこの絵本、ページを進めるごとに色彩が鮮やかになっていく様は、本当に心が躍ります。
 
この本のテーマは「春を迎えに行く」ですが、この絵本にはそれだけにとどまらない何かが秘められているように思います。

そう、どんな事柄も、ただ待っているだけでばだめ。
求めるものがあるのであれば、まずは自ら行動してみて!
そんなポジティブなメッセージを感じるのは私だけでしょうか?

是非、大人の方にも手に取っていただきたい1冊です。

2冊目は・・・
「さいているところさがそう 野の花 道ばたの花」
作:たかはしきよし
絵:萩原信介
出版社: 福音館書店

この本の素晴らしいところは、実際に散策していると錯覚してしまいそうなほど描写が写実的であることです。

また、描かれているのが植物だけはなくそこに息づく生物までもというところが、なお魅力的です。

更に、1年を通じて移り行く景色も丁寧に描かれているのも心惹かれるポイントです。
 
図鑑の多くは「分類」ごとに切り取って示されていますが、この図書は、そこに息づく「生」を丸ごと描いています。

そして、どのシーンにも「特別」はなく、日頃の散歩道で目にする光景ばかり。
それなのに、こうやって眺めると、日々のせわしい生活の中で見逃しているものが多くなるのだなと気づかされます。

改めて、子供と歩く道すがらに愉しみが溢れているのだと教えてくれる、そんな図書です。

これから暖かい日も増え、お散歩が楽しい季節到来です。

絵本を見てから散策、散策をしてから絵本で答え合わせ・・・どちらでも構いません。是非、虫眼鏡片手に、親子でぶらぶらと出かけてみませんか?
 
ところで、私が所持しているのは1995年出版のものです。
現在は、私の紹介した図書だけでなく、同様の趣旨の出版物も多く存在します。
興味があれば本屋さんや図書館などで「あなたの1冊」を見つけてみてください。

最後に・・・
「春」にちなんだ図書はまだまだたくさんあります。
また、「春」を迎える心持(スキップしたくなるような気持ち)にさせてくれる作品はそれ以上です。
※読もうにも、体がいくつあっても足りません・・・

例えば、「わたしのワンピース」なども、そんなワクワクを感じることができる素敵な1冊で、教室でも、時々教材の一つとして利用させていただいています。

是非あなたのお勧めの1冊もご紹介ください。
コメントを拝読するのを楽しみにしております。

今回も、最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
皆様の残してくださった足跡「スキ」に背中を押していただきながら、これからも取り組んでまいります。






 


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