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マッドマックス:フュリオサについて感想

マッドマックス:フュリオサを見てきたので、その感想を書いていこうと思う。  

ネタバレ前提で書くので、それでも大丈夫な方のみよろしくお願いします。



まず全体的に映像が凄い、という感想がまず出てくる。
前作の『マッドマックス怒りのデスロード』よりも世界観の描写が良くなってて、より世紀末な世界で生きている人達の過酷な生き様が見れた。
今作も同様かなり映像的にキツーいシーンがチラホラあって、予めこのことを予想していたので1人で見に行かなかったが、正解だった。
友達と行くことをおすすめする。
マッドマックスシリーズ全てに言えることだが、基本的に映画が終わったあとスッキリとしない感覚が残るが、あれはなんなんだろうと考えてみた。
マッドマックスは誰かから搾取され、その復讐を果たすのが基本的な流れだと思う。
なのでそのやってやられての世界に対して私のような人間はなんでそんな事するのかなぁみたいなどうも釈然としない感想が出てくるのである。
詰まるところ筆者は復讐に対して無理解なのかもしれない。
私自身は誰かに危害を加えられても無視するし相手をしない、なんなら困っていたら助けるかもしれない位にしか思っていない。
そんな人間が世紀末世界の搾取されたりしたりを繰り返す世界観に対してすんなりと受け止めれないのは、仕方の無いことでは無いだろうか。
というか現代人は基本的にそう言った復讐劇に対してあまりいい印象を受けないのでは無いだろうか?

復讐しても大して自分にメリットも無い上に抑圧された現代では復讐した時のリスクの方が高いことを無意識に悟っているはずだからだ。
いや映画はフィクションの話だろ!というのもわかるが、私はもし仮に私自身が主人公ならどうするだろうか?という事をよく考えるし、いま誰かに復讐したいとなったら、どうするんだろうとか、そういう事を考えてしまうのだ。

脱線したが、結構映画の内容としてはモヤモヤとした心の晴れない様な感想になってしまう。
『ジョーカー』などを見ても思うがああいう映画は基本的に抑圧されている現代人にとっては触れてはいけないなにかに直面して考えさせられてしまう。
言葉を濁さずに言えば、私達は弱者だと無意識に判定している人たちをさらに無意識に虐げているという事実が、『ジョーカー』という映画を見た時に私も同じ事をしていたのかもと罪悪感を生み出しているのだと思う。

今作マッドマックス:フュリオサは主人公フュリオサの大切な人を殺されその復讐をする物語だが、フュリオサは母を殺されても、復讐よりも村の安寧の為に秘密を守る選択をした。
だが二度目、母の仇でもある人間ディメンタスにまたも大切なパートナーを奪われる。
そしてとうとうフュリオサは人間性を捨て、復讐マシーンへと変貌した。
このシーンはカッコイイ!よりも哀しいの方が強かったのを覚えてる。

で、復讐を果たす訳だが、うーんやっぱりスッキリしない。
もし見た方が居たら教えて欲しいのだが映画を見終わってスッキリした!という方が居たら是非コメントして欲しい。

私は全然しなかった…

もしかしたら復讐を果たした事自体に大しては多少なりとも開放感のような物を感じたかもしれないが、主人公の復讐するに至った経緯を知っているからこそ救われねぇ…なんて思って晴れやかな気持ちになれないんだろうな、と思う。


復讐ものは『デッドプール』ぐらいのじゃないと結構こういう感想になりそうだ。


今作の敵役『ディメンタス』は私の好きな俳優のクリス・ヘムズワース。
『マイティーソー』や最近だとNetflix映画の『タイラーレイク』などで有名な俳優さんだ。

この人がこういう悪役をやるのってイメージ無いから最初は誰?なんかクリス・ヘムズワースに似てるな…いや本人か?みたいなやや疑っていたが本人だった。
まぁ見事にハマり役というか、映画見ている最中はめっちゃしぶといし無意味に殺すしなんなんやコイツは!と思いながら見ていた。

まぁマッドマックスの世界ってそれがスタンダードなんで突っ込んでも意味が無いんですが笑

フュリオサのパートナーである『ジャック』を演じたのはトムバークさん。
あんまりご存知なかったんですが、凄いカッコイイ…
何この明らかに他と違う頼れるナイスガイは、と思いました。
最初はなんかここまで良い奴だと怪しいな!みたいに思ってましたが、最後まで信用出来る人でした…
多分大体の人はこんな世界にこんな人いたらついて行きますね。惚れちゃう。雰囲気的には前作マッドマックスの主人公マックス役のメル・ギブソンに少し似ているような、そうでも無いような?(記憶が曖昧)

主人公『フュリオサ』は前作に登場した片腕が機械のフュリオサ隊長であり、今作の主人公。
フュリオサがなぜ片腕が機械になるのか、その経緯が明かされる過去編という訳ですが、かなり壮絶過ぎて全然後味スッキリしません笑
幼少期のフュリオサは本当に凄い可愛いんですが、物語が進むにつれ幼少期の頃のフュリオサのあどけない?可愛さは一切消え失せ復讐の鬼となる過程は何とも言えない悲しさがあります。

アニャ・テイラー=ジョイ

アニャ・テイラーは最近だと『クイーンズ・ギャンビット』や『ザ・メニュー』『アムステルダム』などに出演していてかなり最近来ている方です。
『ザ・メニュー』は結構面白かったので印象に残ってます。

さて、一先ずこんな所でしょうか
マッドマックスシリーズは全部見ているんですが、正直なところ私この手の作品はあまり好んでみないんですよね。この映画観る前も悩んで1人じゃ嫌だなと思って友達と見に行くなら行くか、ぐらい構えてました。
別に鬱展開ならそれはそれで見れるんですが、こういう世界観における善良な人って確実に誰も救われない事が多いから辛くなっちゃうんですよね。
その過程で主人公もめちゃくちゃ強く生きるようになるわけですけど、それ見てんのが辛い。
映像は文句なしだし、脚本はいつも通りな感じでいいんですけどね。

さてさて、次は何見に行こうかなー

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