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記録(2024/3)

書籍

  • 『原色 新日本文学史』秋山虔・三好行雄編
    高校の参考書のようなレイアウトで、なんだか受験生に戻ったような感じのする本だが、内容は充実している。これを読んで勉強している。「はじめに」が格好いい。「過去の文学を現在の経験として存在させるということは、それらを現在に引きすえようとしても、そのことを拒否するそれぞれの固有性に目を開き、過去の文学と我々との間の距離を自覚し、両者を見直す往反運動を重ねることによって、過去から現在へと連なる血脈をさぐりあてるという作業なしに不可能なのである。」

  • 『古典文学史必携』久保田淳編

  • 『緑の祠』五島諭

  • 『温泉』山下翔

  • 『王朝の歌人9 藤原定家 乱世に華あり』久保田淳

  • 『定家明月記私抄』堀田善衛(ちくま学芸文庫)
    高三の時にも読んだ本。上の久保田先生の本と合わせて読むとまた違って見える。大流星の記述がB29の爆撃の景に重なる、など、明月記の記事を堀田自身の戦時中の経験と重ねて読んでいることが印象深く、感動させられる。「若き日の定家と乱世を共にしているという感が、ダブル・イメージとして私自身に灼きついている」(「仏法王法滅尽」)p.52

  • 『観音経講話』鎌田茂雄

  • 『日本語史概説』沖森卓也編

舞台

  • 金春円満井会 特別公演 「鶏立田」「道成寺」
    稀曲鶏立田と、出演者をほとんど女性で固めた道成寺、という構成。道成寺は映像では観ているが、実際には初めて。これを観たということを良く記憶しておきたい公演。

  • 南座三月花形歌舞伎「河庄」「忍夜恋曲者 将門」
    楽しめた。色々な要素の中で、心中天網島という物語の面白さにばかり注目してしまっている気もするが。舞台も綺麗だった。

  • 第33回青翔会 舞囃子「邯鄲」など 能「乱」

  • 東京能楽囃子科協議会定式能3月昼能 狂言「蝉」 「融 笏之舞」
    融、やりすぎなくらいで丁度いい、というところであろうか。格好良かった。これも金春流。

  • 萩岡松韻退任記念演奏会 《夏やせ》 謡曲・山田流箏曲掛合《葵の上》 組曲《花の寺》など

  • 金剛流能楽公演 「高砂」「熊野」

  • Makihara Noriyuki Concert 2024 “TIME TRAVELING TOUR” 2nd Season 水戸公演
    すごく久しぶりにコンサートに行った気分。良かったです。


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