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【ご挨拶】横浜市の自立援助ホーム「ALP港南台」についてのご紹介

はじめまして。
神奈川県 横浜市の自立援助ホーム「ALP港南台」です。

事業を開始させていただき2年目。
新たな取り組みとして、皆さんに自立援助ホームとそこに住む子どもたちについて知ってほしいと思い、noteで発信することにしました。

「自立援助ホームってなに?」

そう思われる方に、少しだけ私たちのお仕事や発信の内容をご紹介します。


ALP港南台とは?

ALP港南台は、神奈川県 横浜市にある自立援助ホームとして開設しました。

施設名:ALP港南台
開設:2021年4月
所在地:神奈川県横浜市港南区港南台二丁目7-6
定員:6名(男女問わず)


木造2階建てで9LDKの建物です

ALP港南台は、児童福祉法に基づき設立されました。
横浜市から民間委託事業者に選ばれており、同市の児童相談所監督のもと、官民連携で運営しています。

規則正しい生活を身につけるためのスケジュールを組んで、それに基づいて利用者は生活するルールです。
基本的には学業に加えて、生活費と貯蓄のためのアルバイトをするよう指導しています。

職員は24時間、常に誰かがいる体制を確保。
万が一のときにも即座に対応できるようにしています。

自立援助ホームは、子どもたちの自立を促す場所

自立援助ホームは、何らかの事情で家庭にいられなくなった、15歳~だいたい22歳(状況による)の子どもたちに生活の場を与え、経済的・精神的自立を目指すためのサポートをする施設です。

さまざまな理由で家族と暮らすことができなくなった子どもたちの、経済的・精神的自立を促す場です。

引用:全国自立援助ホーム協議会

時に楽しく、時に厳しく接し、子どもたちが自分の力で生きていけるようになってもらう
そのために完成したのが、ALP港南台です。

よくあるお問い合わせに「非行少年の更生施設なのか?」とあります。
名前がよく似ていますが、お問い合わせいただいた施設は「自立支援施設」のことです

参考:全国自立援助ホーム協議会 および 全国児童自立支援施設協議会

名前がよく似ていることも関係していますが、悲しいことに両施設を混同してしまっている方が多いのは事実です。
この機会に、両施設は別の目的をもった施設であることをご理解いただけますと幸いです。

ALP港南台設立のきっかけ

ALP港南台は、2021年4月に設立しました。

ホーム長は知的障がい者のグループホームでの勤務中に心理学を学び、その後看護学校へ進んで精神科の看護師として8年間勤務をしてきました。
現在でも週に2回、看護師として現場で働いています。
公認心理師の資格を持つほか、思春期保健相談士の資格も持っています。

ホーム長がALP港南台を設立した背景には、ある子ども(仮にAさんとします)との出会いがありました。

自殺未遂で入院してきたAさんは、退院後の受け入れ先を探していました。
家族と暮らすことができなかったのです。

ホーム長もささやかながらお手伝いをし、自立援助ホームに問い合わせる日々を送ります。

共同生活スペース

しかし、どこも満員で入所先が見つからず…。
ホーム長はこのとき、自立援助ホームの少なさを知りました。
事実、Aさんが暮らしていた自治体に自立援助ホームは2ヶ所ほどしかなく、当施設を構えることになった横浜市にも数ヵ所程度。

そう、絶対的に数が不足しているのです。

「なかなかAさんの居場所が見つからない…」

ホーム長が悩んでいたそのころ、Aさんは彼女に向かってこんなことを言ったそうです。

「大津さんが自立援助ホームを作ったらいいのに…」

この一言でALP港南台は誕生することになります。
ひとりの子どもの、何気ない、しかし切実な一言がALP港南台を誕生させたのです。

ALP港南台が皆さんにお伝えしたいこと

ALP港南台開設から1年が経過し、この度noteを使って皆さんにお伝えしたいことがあります。
ごく簡単ではありますが、最後に紹介させてください。

私たちの活動について

先にも簡単に紹介しましたが、どうしても自立援助ホームと自立支援施設を混同されている方が大勢います。
ネーミングが微妙に違うだけで、近隣の方から勘違いを受けたこともあります。

そしてこんな経験は、私たちALP港南台だけではないはず。
地域の方々、近隣の方々の協力あって、自立援助ホームは成立しています。
それを少しでも多くの方に知ってもらいたいと思い、今回の発信を決めました。
イベントのご案内もさせていただくことがあるかもしれません。

それぐらい、皆さんにも開かれた施設であることをお伝えしたいのです。

机上の心理学との違いを伝えたい

ホーム長は長くカウンセリングを学び、公認心理師の資格を持っています。
当初は学んできたとおりに子どもと接し、自立を促そうとしてきました。

しかし、現実は違いました。

子どもたちに対して、机上の心理学は通用しません。
その体験談をお伝えしたいとも思っています
心理学を学んでいる方にむけて、原体験を主軸にお話します。

発達障害の人々に正しい理解を

精神科看護師でもあるホーム長は、自立援助ホームに入所する子どもたちの一部に発達障害の気配がある、しかもその人数が多いのではないかと感じています。

実は精神科医のなかでも、完璧に理解しているケースが少ない発達障害。
間違った接し方で彼らがかえって不幸にならないためにも、発信しようと決めました。

ありがたいことに、ALPは発達障害を専門にする児童精神科医と交流があります。
発達障害を抱えている子どもたちや皆さんの一助となれば幸いです。

ご挨拶にかえて

ALP港南台は、子どもたちの実家のような場所です

私たちALP港南台では、子どもたちの自立を促してひとり立ちできるような支援をしています。
同時に、私たちの声だけでは社会全体に活動内容が行き届かないのが現実です。
自立援助ホームが何をしているのか、どのような経緯でALP港南台ができたのかを知っていただけたなら、これに勝る幸せはありません。

ご挨拶にかわる形とはなりますが、今後も継続的に子どもたちにまつわる発信を進めてまいります。
よろしければ、noteのフォローやALP港南台のホームページも見ていただけるとうれしいです。

それでは皆さん、今後ともALP港南台をどうぞよろしくお願いいたします。


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