創業相談とフレームワークの使い所
昨日は中小企業大学校で毎年させてもらってる創業支援、事業承継支援の講師をしてきました。
30人のオフラインの集合研修は1年ぶり。
そこでは2人1組になってお互いに起業相談者、経営相談員になって実際に相談業務をするロールプレイをしてもらう。
相談業務の練習なので、相手にどんな質問をどんな意図で投げかけたか、されて良かった質問は何か、などフィードバックと共有もします。
フレームやアウトプットの型がないので、質問するのが難しかったです。
そんな話も聞いた。それでいい。
フレームワークはアウトプットの整理技法
たとえば企業診断の現場では、3C分析やSWOT分析、ビジネスモデルキャンバスなどをはじめフレームワークに基づいて情報を整理していきます。
ただ、それらは出てきた情報を整理するための視点で、アウトプットのためのツール。
少なくとも、起業を考えている人に対して「この様式の空欄を埋めていきましょう」という使い方をするものではない訳です。
けど、そうした使い方をする相談員は多い。
そうした枠を相談の最初からもつ弊害は、枠外のことを捉えられない、切り捨てられるということ。
そのフレーム外の話は余計な話になってしまう。それは意図せずとも枠に引きづられてしまうからだ。
フレームを捨てる勇気
起業の相談にのるには、フレームを捨てる方がいい。なんとなく整理された気分になるだけで、思考を深めたり気づきを提供するには邪魔になるから。
でも相談にのる側としては、何もフレームがないと最初は不安だったりします。
限られた相談時間で何か気づきを提供できるか、次のアクションを設定できるか。
逆にフレームへの落とし込みに逃げず、真剣に気づきの提供や次のアクションに集中すれば、何かしら提案できることは見つかる。
その姿勢が相談者に伝わるというのが大事。
そんな支援者がもっと増えるといいなぁと思いながら、また来年も研修する予定になっています。
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