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起業における事業計画はコミュニケーションツールになる

ふと誰かがシェアしていた「事業計画は起業の害だ」という記事を目にした。

なるほど記事を読んだら、確かにうなずく部分が多い。

でも、こういう記事はタイトルだけを読んで

事業計画につくりません。孫泰蔵さんが言ってたし。

みたいな方があまりにも多いのがどうなんだろうなぁと思ってしまったり。

事業計画を「つくらない」のではなく、「つくれない」から逃げているだけなんじゃないだろうか。

この記事の中でも起業の最初の段階では事業計画は不要だけれど、ある程度事業の検証ができればその後は計画してその通りに回すことが非常に重要だと書いている。でも、そこまで読まない人も多い。

空想だけの事業計画は害

もちろん、起業初期に机の上で書いただけだろうと思うような事業計画を持ってきて「お金が借りたいです」という人もいる。それはそれはたくさんいる。

思うに、起業をする人というのは、自分の得意領域においてプランを書いてくるのはとても上手だと思う。今までになかったもの、サービスをつくろうという熱意はある。

でもどこでそれお金をもらえるのだろうとか、その事業を回すのにどれだけの人や設備やお金がいるのだろうか、ということを考えられる人は少ない。

「なんでこれだけの回数を実施するのですか?」と聞いた時に、「それだけの売上がいるからです。」と答える方もいるけれど、そのサービスを回すだけの人員・コストの見積もりも甘く、非現実的な場合も多い。

それらしい様式でかっこいい言葉を並べているだけの事業計画は確かに害だ。

頭の中のビジネスの見通しを言葉と数字にすることは大事

だけど、事業計画そのものは害ではない。考えを整理するためにとても大事なものだと思う。

事業計画は、別にお金を借りるために目一杯背伸びしたものをつくるものではない。頭の中で考えた価値を、きちんと持続可能な形で提供し続けることができるか考えるためや、それを見せた相手と対話するためのコミュニケーションツールだと考えている。

よく起業する人向けのセミナーで使っている資料だけれど、まずはこれくらいの要素で十分。

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でもこれらの要素を本当に考え抜いて伝えらえれる人はほとんどいない。

そのプランを数字で置き換えたときに成立するのか。その際は本当に簡単な損益分岐の考え方を元に、いろんな可能性について話し合う。

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会計は苦手という人でも、これくらいの内容が頭にきちんと入っていなければ、起業はまだ早いかなと思う。

それを年間の月ごとに時系列に表現できればそれが資金繰り表と言われるものになるし、先ほどの簡単な事業プランもサポートをしてもらいながら、ビジネスの言葉に変えていければ立派な事業計画になる。

もちろん起業当初の事業計画は、すぐに状況に応じて変更すべきものでもある。計画通りに進めなくてはいけないものでもない。あくまで少し先を見通して今の事業プランを練り直すためのもの。

そんな事業計画は、自分のビジネスに共感して応援してもらうためには、とても大きな武器になっていくと思うのです。

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