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コンタクトポイントと個人ブランド;ブランド戦略②後編

お元気様です!進和建設工業の伊藤です。

本ブログはブランド戦略②コンタクトポイントと個人ブランドの後編記事となります。前編をお読みでない方はまずはそちらをお読みいただければ幸いです。(前編記事はこちらhttps://note.com/shinwa_pr/n/n344c48427047


2. 個人ブランド Personal Branding

2-1. ○○好きといえば△△さん

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分かりやすく言うと〇〇といえば△△さん
教えを請いに来る人が出てくる→人が集まってくるようになる
人が集まってくる力を強めていくのが個人ブランディング
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前回のおさらいです。個人ブランドを簡単にまとめると以上のようになります。

ex) 職場内でサウナ好きといえば○○さん

これがもっと広がってどんどん人が集まり、さらには機会まで集まってくるようになった事例として、「ととのえ親方」こと松尾大さんの事例を取り上げました。

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サウナアパレルを立ち上げようという誘い、サウナブランドのオファー、古いサウナ施設のプロデュース打診、出版社からサウナ本のアプローチ...


実際にこんなことを狙って起こすことができるのでしょうか、ということで後編記事に入ります。

2-2. ○○といえば△△さん

Terakoya講師、粉奈さんがお手伝いした人の個人ブランディングの話になります。

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その方は愛知県でもともと金型をつくっている工場のせがれさんでした。
愛知県の金型の工場というとたいていはトヨタの下請け会社となります。


実は環境問題で注目されている電子自動車ですが、構造が従来のガソリン自動車と比べて構造が単純で、パーツが10分の1くらいになっています。

電気自動車が増えてくれば、それだけ下請け、孫請けの仕事量はそれだけ減ってしまいます。

世の中の流れが合っていないことに彼らも気づいているので、減ってきた時点で何か新規事業を立ち上げようとします。

この会社は金型の技術を誰かに喜んでもらえる何かに利用したいと考えました。そして樹脂で子ども用の食器をつくろうという結論に至り新規事業を興します。

しかし始め方がよくありませんでした。


ある工場長の話

元々愛知の金型工場の工場長
トヨタの仕事が減ってきたので新規事業立ち上げ
何も分からないし興味もないのでコンサルに丸投げ
コンセプトもデザインも売り方も全て丸投げ
で、商品が出来上がったらみんな退散
→営業に行っても全く売れない
 そもそも丸投げだから愛情もない
 説明も下手で、相手の方が詳しい


このような状況で、今後商品を展開していこうとするなら皆さんならどうしますか。

その時とられた戦略が、

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分かりやすく言うと〇〇といえば△△さん
教えを請いに来る人が出てくる→人が集まってくるようになる
人が集まってくる力を強めていくのが個人ブランディング
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これを強烈に高めていくということでした。

責任者が

"〇〇といえば△△さん
子ども食器といえばMさん"

という状態になることで、今後の事業展開を目指していきます。


ただし責任者の方は半年くらい悩んだそうです。

工場にいそうなおっちゃんが1年で子ども食器に日本で一番詳しい人に変貌するにはどうすればよいでしょうか?

ちょっと髪形を変えてみてもらったり、ちょっと痩せてみてもらったり、ちょっとメガネをかけてみてもらったり

子ども用食器博士と名乗り、子ども用食器博士のあくなき愛情というブログを立ち上げます。
外食も含めてすべての食事を、1日3食以上子ども用食器で食べるというコンセプトです。

国内に流通するすべての子ども用食器を体感して研究し、レポートをブログに書いていきます。

子ども用食器メーカーは日本に150メーカーくらいあります。

どこのメーカーの担当者も自分のところと、どこか優れている所5社くらい知っているのがせいぜいでしょう。全部を試した人はおそらくいません。

「知識も経験も愛情もないなら、まず全部試せ」

とのことです(笑)。


日本中すべての「子ども食器」を体感する。
国内150メーカーの製品すべてを体験する。
一日3食以上すべての食事を子ども食器で食事する。
もちろん外食でも使う。
それを毎日研究レポートというかたちで毎日ブログupする。
自分の見た目も、イメージづくりする(写真を見せられないのが心苦しい)。

責任者の方が悩んだというのも納得です。

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ポイント
※他の人がやらないところまでやるのが戦略
※最短で「専門家」になりたいならこれが最低限の努力量
※自分の「好き嫌い」で判断をしたら何者にもなれない
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1年+1年の圧倒的な努力量によって下地ができ、日本一の子ども食器博士と名乗れるようになります。

グーグルで子ども食器に関わる検索をかけるとこの人の記事しか出てこないレベルです。どのメーカーの人、メディアの人が調べても彼がNo.1 の食器博士と信じて連絡が来るようになります。

そして彼の人生が一変します。


グーグル検索一位{子ども食器}
テレビ取材
雑誌取材
ラジオ出演
コラム執筆依頼
セミナー講師依頼
人気ブロガーが訪問
人気モデルが雑誌で紹介
売上600%以上
第二工場建設
ビームス取り扱い
表参道ヒルズで取り扱い
高級ホテルに続々と導入
伊勢丹本店で取り扱い
星野リゾートでも採用
パンの春祭りオファー「生産が間に合わないため辞退」
M&A(事業売却)オファーも
内閣総理大臣賞まで受賞


多くの人から言われたそうです。
「そこまでやる必要あるの?」
「見た目まで変える必要あるの?」


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ポイント
※他の人がやらないところまでやるのが戦略
※最短で「専門家」になりたいならこれが最低限の努力量
※自分の「好き嫌い」で判断をしたら何者にもなれない
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2-3. 日本一の専門家になるためには?

一番シンプルな「個人ブランド」の考え方は
「○○といえば、△△さん」

これだけです。

専門家化すれば人が集まる
専門家化すれば機会も集まる


そもそも「専門家」とはどんな人でしょう?

何かに詳しい人
その詳しいことで稼げている人。。。は当たり前です。

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そもそも“三度の飯より好きなもの”がある“
寝食忘れてドーパミン出まくり”でのめり込んでいる
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専門家のカガミ!もはや神レベルといえるのが...

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さかなクン、です。

今までの話を振り返ってください。
素晴らしいビジネスモデルが自然と組み込まれています。

天皇に尊敬する海洋物理学者とまで仰らせます。

誰がどう見てもお魚博士だと分かるおさかなの帽子と「ぎょぎょっ」。

そしてなにより「人を惹きつけるほど」強く楽しんでいます

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「人を惹きつけるほど」強く楽しんでいる様子を何というでしょう?

熱狂

熱狂できる何かがある、それほどできるものなら人より努力することも苦ではありません。専門家として認められたいほど好きなものを見つける、もしくはつくりだす、それが一番大事なのかもしれません。
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2-4. おまけ「カレー博士になるためには」

客観視

月に3回家でつくってカレー食べてます
→普通の家庭の食卓

毎週末に美味しいカレー屋巡りをするのが趣味です
→普通のカレー好き女子

将来カレー屋をしたいので一日2食はカレー食べてます
→普通のカレーや志望の若者

カレー専門家としてブログで稼ぎ書籍も出したいので主食がカレーです
→カレー専門家予備軍


「専門性」は絞るのが基本です。
“レトルトカレー”の専門家
最近のレトルトカレーは高品質・高価格なものなら800~1000円が相場です。神戸牛を使ってるとかなら1500~2000円することもあります。

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ボンディー、コロンビア8、…、
今のはやりです。つまりねらい目です。

スパイスカレーもはやりです。専門家になるにはどうします?
スパイスカレー全店を回るとか。関西エリアだけでも全店制覇とか。

スパイスから調合する“バターチキンカレーの専門家”や
今は何でも熟成ブームですし、”熟成カレーの専門家“も。

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目指すものが決まれば後はやるかやらないかです。

手順1
専門性をつくる
レトルト&有名店お取り寄せ

手順2
月間100食カレーを食べる
専門家としての研究レポートブログ
専門家としてのカレーインスタグラム
カレー実食youtube動画

手順3
専門性を纏う
→ネクタイはカレー色のみ、カレー柄のシャツ、スプーンの小物

ソース・ボート(カレーのルーを入れる魔法のランプみたいな器)を模したお風呂に入っていたら、誰もが尊敬します、多分(笑)

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これだけであなたは誰もが認める専門家です。どうします?

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