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Issue #02 | ソーシャルセクターのキャリア

地域・社会の課題を考える「Issue」。
2回目となる今回のテーマは、「ソーシャルセクター(*)のキャリア」です。

*ソーシャルセクター
NPO・NGO・社会起業家など社会課題解決を目的に活動を行う主体の総称。


自分自身も、ソーシャルを指向し、実際にソーシャルセクターで働く当事者として「ソーシャルセクターのキャリア」の話には下記のような関心がありました。

ソーシャルセクターでは、人的リソースの不足がいわれるが、
どういった人材を求めているのか。
また、ソーシャルセクターに関わっている(関わった)人は、
どういったキャリア観を持っているのか。


「Ridilover Journal」の特集記事から、それぞれの問いについてみていきました。


ソーシャルセクターで採用する側が求める人材としては、

・組織のVisionに共感しているか

・自分を持っているか(課題に対する想い/自身のキャリアプランetc…)

という点がPointであること。


ソーシャルセクターで働く人材のキャリア観としては、

・人事や営業などスキルを身につけそれを社会貢献に繋げる

・新卒で飛び込み活動する中でフォーカスしたい課題をクリアにし次に進む

などといったケースが。


【所見 -あり方を考える-】

「ソーシャルセクターのキャリア」を組織側・人材側の両面から見る中、見えてきたのは、両者とも、『特定の組織で定年まで勤め上げる』ということは念頭にないということでした。

収入面など現実的な面もあるのかもしれませんが、常に人材の出入りがある状態は組織が凝り固まらず、社会課題解決という複雑で困難な課題に向かって走り続ける上で必要なことであるのではないかと思いました。

人材側にとってみても、組織に自身のキャリアを任せるのではなく、自分のキャリアは自分で築いていくという思考性を求めていく上で、このようなソーシャルセクター側の在り方は、働きやすい環境であるといえるのだと。

当事者として、ソーシャルセクターにおいて従事する身として、「ソーシャルセクターのキャリア」に可能性を感じるのは、ソーシャルセクターとの関わり方は、所属するor所属しないの2択にならない点かなと感じています。

正規職員・業務委託契約・プロボノなどといったように多様な関わり方を選択できる(関わりの濃度調整が可能である)点は、ビジネスセクターの文化にはない考え方なんだろうなと。

最後に。より良い社会を作っていくためには、社会課題解決に向け行動する人の存在が大切です。柔軟性のあるソーシャルセクターであるからこそ多様な関わりしろを提供することができるわけです。

キャリアを「働く+α」と捉え、ソーシャルセクターに関わるキャリアのモデルを提示し入口を示していく。ここに、ソーシャルセクターに関わる中間支援組織がコミットすることは一つの可能性と感じます。


<参考文献>
▷Ridilover Journal(リディラバジャーナル)
・フローレンス・育て上げネット・カタリバに聞く「NPO人材の採用基準」前編)
https://journal.ridilover.jp/issues/292?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220731093615Ff3sHIxpRq6jloideT
・フローレンス・育て上げネット・カタリバに聞く「NPO人材の採用基準」後編)
https://journal.ridilover.jp/issues/293?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220731094727aYvzpkjd2WB4GtJy7w
・学生時代出会ったNPOに「絶対に戻る」と決め、大手企業で修行
https://journal.ridilover.jp/issues/360?journal_user=journal_user_7243&journal_token=202207310952009kWCetRDXmvUc65HI4
・新卒NPOは片道切符?NPOからベンチャーに転職するまで
https://journal.ridilover.jp/issues/364?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220731100047Vw9B2Y7eJlRdAPoQpx


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