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【第1回県民意見交換会in根羽村】「次世代につづく中山間地域での学びづくりとは」が実施されました。

2023年9月23日(土)に根羽村にて
第1回信州学び円卓会議県民意見交換会が実施されました。
本記事では、その概要をお伝えします!

より良い「長野県の子どもたちにとって最適な学びのあり方」について幅広く検討していくために、本県民意見交換会に参加いただけなかった皆様からも、本テーマに関する意見や想いを募集しております。
回答フォームはこちら
集中募集期間:令和5年12月11日(月)〜令和6年1月24日(水)17時
       
※期間終了後も回答可能です。

実施概要

実施日程 :9 月 23 日(土)13:30~16:30
場所 :根羽村役場やまあいホール(長野県下伊那郡根羽村 2131 番地 1)
参加者 :信州学び円卓会議運営委員会員 2 名 ・一般参加者 29 名(教員、高校生、保護者等)
テーマ :次世代につづく中山間地域での学びづくりとは

■タイムテーブル
13:30~13:40 開会、主催者あいさつ、事前連絡
13:40~15:00 前半の発表(自己紹介、中山間地域の学びに関する思い) 15:05~15:45 後半の発表(中山間地域の学びに関する課題)
15:45~16:10 意見交換
16:10~16:25 まとめ、総評
16:25~16:30 事務連絡、閉会

当日の様子は下記youtubeにて公開しております。↓

会場の様子
参加者集合写真
当日の議論に関するグラフィックレコーディング

■意見交換会に共有された主な意見

《中山間地域の学びのいいところ、大事なところ》

・地域コーディネーターに来ていただき、特徴的な総合的な学習の時間を展開している。
・公営塾ではただの授業ではない、好奇心をはぐくむ授業も提供している。
・都会と比べ、人とのつながりが密であり、村に住む子どもに対しみんな自分の子ども
のように接してくれる。村全体で子どもを育てている。
・少人数で学んでいるからこそ、一人一人が主役になる場面が多く、自立心や主体性が
育ちやすい環境だと感じる。
・義務教育学校では幅広い年齢の子どもたちが一緒に行事を作り上げることになるの
で、勉強だけではなく、人として成長できる。
・保育と学校が連携して、ギャップを少なくするような交流や取り組みをしている。
・中山間地域では山村留学にも取り組む団体、自治体も多くなっている。
・子どもたちが中山間地域の故郷としての良さ、課題に目を向ける学びが大切。

《中山間地域の学びの課題》

・山村留学の目的が人口を増やすことになってしまうと、地域が消費されるものになっ てしまう。地域の理解と連携が大事。
・幅広い年齢層の教員が隙間なくいて、経験値を補うことで厚い教育環境に繋がる。 ・複式学級は良い面も多くあるが、経験のない教員には不安材料なる。支援が必要。
・地域と学校が双方向に関わる学びも中山間地域ならできる。
・力のある学校長、教員に来ても2~3年で変わってしまう。
・子どもの学びを制限する必要なはい。中学で高校の分野まで学べる環境も複式学級の ある中山間地域だからこそ異年齢での学びに挑戦できるのでは。 ・他者との関係性が一番の学びであり、生活の中で学びを得ることが大事。そのうえで 教育システムの話をしてほしい。
・少人数教育の充実のためには教員の心のゆとり、山間地での学びの魅力を先生にも感 じてもらう仕組みづくりが必要。先生がやりたいことができる学校づくり。
・学びが分断されない環境づくりが必要(子供が大人に教える経験や観点も必要)。
・学びの場の選択肢の少なさによる通学や親の金銭的負担の大きさがある。
・山村留学は子供にとっていい刺激になるが、短い期間で同級生が変わることに対し、 子どもの精神的負担も大きい。また、先生と子供のコミュニケーションも依然と比べ減 少していることも一因。子供の声をもっと聴いてほしい。
・行事の減少により地域と園児のかかわりが薄くなっている。
・教育とは最後は親が決めること。行政が教育システムを考えるのもいいが、親が余裕 をもって子供の学びについて考え、選び取ることが大事。
・移住者としては根羽村には高校がないのが気になった。例えば通信制高校など、勉強 はオンラインを活用しつつ、根羽の魅力に触れる学びがあれば移住者も増えると思う。
・いろんな学びに取り組んでいる人がいる中で、その思いや取り組みがうまく周りに伝 わらず、摩擦を生む原因になっている。
・人口が減る中で、組織の中での役割負担が大きくなっている。時代の変化に対応して いくことが必要。
・山村留学による子ども、教員の負担も課題。
・山村留学は学校ありき。子供の数が減っていけば学校の運営体制維持や存続が大きい 課題。

《ファシリテーター振り返り》

・根羽村のような中山間地域では、子どもたちの育ちを支える環境づくりと、持続可能 な地域づくりを重ねて考えることが必要である。
・根羽村の場合は、学校の内(根羽学園)と外(公営塾)、親子留学により学級の維持、 保育所から根羽学園の 12 年間の一貫性など、子どもたちの育ちを縦(学年や世代)と横 (地域やテーマ)に広げて支える取組を、村人と予算を全面支援することで実現している。
・「隣近所のおじいちゃんやおばあちゃんたちが家族のように接してくれる」「お互い様 文化」など、村の人間関係の豊かさが、親(大人)にとっては暮らしの豊かさを実現し、 子どもたちの豊かな育ちも支えてくれている。
・子どもたちの育ちを支える環境を整えるためには、村独自の政策に頼ることなく、 県としても世代バランスの取れた教員配置、熱意をもった教員の配置、中山間地域の経 験が評価されるべき人事制度、価値ある仕事と認められるへき地手当制度の大幅見直し などに取組ことが必要である。(子どもたちの育ちに寄り添う教師であるために)
・部活、習い事、進学など選択肢の少なさについての意見が多く出されたが、中山間地 域の場合は特に、与えられた選択肢から選ぶのではなく、子どもに限らず大人たちも自 ら主体的にやりたいことを創造していくことが出来るようにできるようになることが大 切である。(自ら創り出す選択肢)
・すべての住民が世代を超えて学び合い、楽しみを分かち合い、悩みを話し合い解決す ることが出来る地域となっていく。そういう大人たちがロールモデルとなり、子どもた ちに背中を見せられる大人になるために、大人たちも自らを磨き続ける。地域が子ども を育て、子どもたちが地域を育てる。そういう学びの村づくりを進めることが必要であ る。(学びの村づくり)

《まとめ》

・村全体地域全体を学びの場にしていきたい。学校を地域に開き、大人も児童生徒と一 緒に学ぶ環境を作っていきたい。
・中山間地域だからこその、ここでしか得られない価値を見出すことが必要。
・小規模校の特性を生かした学校づくり。 ① 学年を超えた自由度の高い学びを行うことができるのではないか。 ② 学びのゴールを定めない学校、子ども達の認知度に応じた柔軟な学びができるの ではないか。 ③ 子どもや教員のやりたいことができる自由なカリキュラムの設計、学校づくり。
・教員が子どもと密にコミュニケーションが取れる環境づくり。教員のゆとり。研修・ 支援体制の充実。そのためのへき地手当の拡充。
・大人たちも自らを磨き続け、世代を超えて学び合う中山間地域全体の学びのむらづく りを進める。

■当日参加者感想

アンケートより一部抜粋

・今回このような発言の機会を頂いて普段だったら言えない意見を言うことができたの で、地域単位でこのようなものをもっと開いて頂きたいと思いました。
・学びに関して考えるよい機会ではありました。
・子どもたちの居場所づくりにかかわることに取り組みたい。 (自分や自分の子供が楽しい!と思えるまちづくりを主体的におこなうこと。)
・山村留学での地元の子供の負担であったり、山村留学のあり方をもっと考えていかなけ ればと思いました。

一緒に、「長野県の子どもたちにとって最適な学びのあり方」を考えませんか?

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

今後もより多くの皆さまと幅広く検討、そして実現へと向かうために本会のような県民意見交換会を始め色々な施策を検討しております。
詳しくは県のHPをご覧ください。

また、本県民意見交換会に参加いただけなかった皆様からも、本意見交換会で扱ったテーマを中心に意見や想いを募集しております!

本アンケートの内容は第2回円卓会議の場にて委員へ共有されるほか、
整理・分析したものをHP等にて公開すること等を通じ、
関係する様々な主体における取組や県民全体の機運醸成に
繋げたいと考えております。

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集中募集期間:令和5年12月11日(月)〜令和6年1月24日(水)17時
       
※期間終了後も回答可能です。


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