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【第2回県民意見交換会】「子どもの居場所と学びの継続について」が実施されました。

2023年10月18日(水)に松本市勤労者福祉センターにて
第2回信州学びの円卓会議県民意見交換会が実施されました。
本記事では、その概要をお伝えします!

より良い「長野県の子どもたちにとって最適な学びのあり方」について幅広く検討していくために、本県民意見交換会に参加いただけなかった皆様からも、本テーマに関する意見や想いを募集しております。
回答フォームはこちら
集中募集期間:令和5年12月11日(月)〜令和6年1月24日(水)17時
       ※期間終了後も回答可能です。

実施概要

実施日程 :10月 18 日(土)13:00~17:00
場所 :松本市勤労者福祉センター 3-3会議室
参加者 :
・信州学び円卓会議委員2名
・一般参加者48名(フリースクール等子どもの居場所関係者、保護
 者、教職員組合、町議会議員、行政職員)

テーマ :子どもの居場所と学びの継続について

■タイムテーブル
13:00~13:30:開会行事
・知事ビデオレター
・ラジオドキュメンタリー「スタートライン」
13:30~15:30:子どもの居場所と学びの継続について:参加者間ディスカッション
・不登校(傾向を含む)実態調査結果紹介
・テーマトーク
 ①「今、困っている子どもたち、保護者のためにできること」
 ②「居場所、フリースクールの持つ可能性」
 ③「信州型フリースクール認証制度を活かした協働の在り方」
15:30~16:30 :円卓会議メンバーとの対話
16:30~17:00 :閉会行事
・円卓会議メンバーからの講評
・書道パフォーマンス「スタートライン」
・フリー交流タイム

当日の様子は下記youtubeにて公開しております。↓


グループワーク
参加者集合写真
当日の議論に関するグラフィックレコーディング

■意見交換会に共有された主な意見

《私たち(参加者)が大事だと思ったこと》

居場所・学びを「選べる」価値観の浸透
・今困っていない保護者や生徒を含めて、学校に行かなくても大丈夫、
 という価値観を広げる。色々な選択肢があることをもっと多くの人に知ってもらう。
・フリースクールも学校もお互い子どもに「来ていいよ」と言い合えると良い。
・フリースクールは特別なものではない、選択肢の一つという価値観を広める。

子どもの居場所・学びの環境づくり
・大人が明るく前向きでいることで、子どもにとっても良い影響がある。
・安心・安全な場で社会との関わりを持てるよう見守る大人がいることで、自分の好きなことを見つけられる環境が大事。
・誰一人取り残さない教育の実現には、公教育と民間の連携が必要。
・公も民間も同じ立場から、同じ方向を見て、伴走することが大切。

保護者への支援
・子どもだけでなく大人たちも自分の知らない環境に飛び込むことが不安なのかも
 しれない。いかに保護者の心を開けるか、不安を解消できるかも重要。
・親への支援が必要。親が元気になると子どもも元気になる。

こども本人の意思の尊重
・子どもを信じ、選択を尊重する。
・子どもの声をしっかり聞き、大人がそれに合わせて対応する。

《モヤモヤ》

当事者とそうでない人での居場所・多様な学びに対する理解度の違い
・もっと多くの人に多様な学びの選択肢があることを伝えたいが、誤解の可能性など
 からストレートに伝えることは難しい。
・「フリースクールは楽しいからおいでよ」と友達を誘ったら、「私はあなたはと違って学校にいける」と言われた子がいる。
・相談教室へ通っていると「ずるい」といわれることもある。
・県や国が、学校以外の学びの場も選べると伝えても当事者へ伝わっていかない。
・不登校、フリースクールへの社会や学校の偏見は根強い。

居場所・多様な学びの情報に触れにくい

・学校以外の学びの場・支援機関を世間は意外と知らない。
・情報が色々なところに点在しているので、情報のわかりやすい見える化が必要。
・フリースクールには情報のアンテナが高い保護者しか行けていない実情がある。
・自分に何が合っているかを知る機会が少ない。何をしたいかわからない、
 将来に関係なく自分がどういう人間か知る機会が学校で少ない。

学校・教員も悩んでいる
・理解がある教員もいるが、学校という「組織」を意識すると動きにくくなってしまう。
・教員の立場では、「学校に来なくていいよ」とは言いにくい。
・授業中に席を立ってしまう子や、自由に動きたい子を見た時に、本当は自由にさせてあげたいと思うが、それを許してしまうと社会や周りから批判されてしまう。
・子どもとの向き合い方について悩んでいるという教員の声は多くある。
・教員はミスをしないように、また、他の人と違うことをしないようにという気持ちが強い。

制度や資金、運営の問題
・学校と民間、団体と団体などを繋ぐ役割を担う人、団体が少ない。
・「出席が必要」という考えを考え直す必要がある。内申書の出席日数の項目は本当に必要なのか。
・学校・行政・保護者の連携ができていない。
・フリースクールを創りたいという想いがあっても、財政的にできない。活動を継続していくためには人件費は必要。

《これから考えたいこと》


関係者間の相互理解の推進
・「子どもが中心」を考える際に、医療、司法、地域との連携が必要だが、そのためにどうしたらよいか。
・学校、フリースクール関係者、保護者、行政がもう一歩踏み込んで話をできる場所が
必要。
・フリースクールと学校の相互理解を深めるため、フリースクールが研修の場になる等の取り組みができないか。
・今日のような色々な関係者が集まって話せる場が大切。

学校への支援、教員への支援
・教員の負担を軽減するために、複数担任制や少人数学級が必要。
・公立校の教員とフリースクールの担当者が一緒に研修する。

当事者、保護者への支援
・学校や行政のネットワークを活かして、必要な人に必要な情報を届ける。
・団体にも保護者にも経済的、身体的負担への支援が必要。

高校入試やその後の学びのあり方
・フリースクールに教員免許をもっている職員がいれば、在籍校や高校入試の際の適切な評価につながる仕組みはできないか。
・そもそも出席数と成績の関係、内申書とそれを重視する入試制度の関係を見直すべきではないか。
・高校入試は始まりであって、入ってからも支援が必要。高校によっては支援が充実しているところもある。

学校・公民館等既存の施設・機会の活用
・学校の中でも多様な学び方を伝えることができるのではないか。
・駅前に誰でも集まれる居場所があればいい。
・フリースクールへの通所手段がない。
・公民館があれだけ数があるのだから、その中に居場所をつくってもいいのでは。

《まとめ》

・フリースクールは学校に「行けない」子や「不登校」の子が行く場所、という意識が学校にも社会全体にも根強く残っているので、学校もフリースクールも特別なものではない、「居場所」の選択肢の一つであるという価値観を社会や学校に広めていきたい。
・必要としている人もそうでない人も居場所や多様な学びの情報にアクセスできる環境づくり。
・フリースクールだけではなく、公民館なども活用して様々なところに居場所をつくれるのではないか。
・子どもが自分で学ぶ場所を選択し、それを大人がサポートする体制づくり。
 ① 学校、フリースクール関係者、保護者、行政がもう一歩踏みこんで話せる場
 ② 保護者の心的、経済的サポート

■当日参加者感想

アンケートより一部抜粋

・不登校やフリースクールなどに関して、様々な方の考えや意見を聞くことができてとても良かった。考えるきっかけにもなり、今後考えていきたいと思った。
・限りある時間の中での話合いであることは承知しているが、もっと一つ一つのテーマについて話を深めたいと思った。
・これから社会で生きていくために本当に必要な力は何なのか。特に困り感を持っている子どもたちにとって、その子のどこを伸ばしていくことが将来につながるのか。子ども目線で考えていく必要があると感じた。

一緒に、「長野県の子どもたちにとって最適な学びのあり方」を考えませんか?

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

今後もより多くの皆さまと幅広く検討、そして実現へと向かうために本会のような県民意見交換会を始め色々な施策を検討しております。
詳しくは県のHPをご覧ください。

また、本県民意見交換会に参加いただけなかった皆様からも、本意見交換会で扱ったテーマを中心に意見や想いを募集しております!

本アンケートの内容は第2回円卓会議の場にて委員へ共有されるほか、
整理・分析したものをHP等にて公開すること等を通じ、
関係する様々な主体における取組や県民全体の機運醸成に
繋げたいと考えております。

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集中募集期間:令和5年12月11日(月)〜令和6年1月24日(水)17時
       ※期間終了後も回答可能です。


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