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【第4回県民意見交換会in信濃教育会】「教員の理想とする、これからの長野県での学びとは」が実施されました

2023年11月14日(火)に信濃教育会館にて
第4回信州学びの円卓会議県民意見交換会が実施されました。
本記事では、その概要をお伝えします!

より良い「長野県の子どもたちにとって最適な学びのあり方」について幅広く検討していくために、本県民意見交換会に参加いただけなかった皆様からも、本テーマに関する意見や想いを募集しております。
回答フォームはこちら
集中募集期間:令和5年12月11日(月)〜令和6年1月24日(水)17時
       ※期間終了後も回答可能です。

実施概要

実施日程 :令和5年11月14日(火曜日) 15時00分~16時30分
場所 :信濃教育会館 講堂(長野県長野市旭町1098番地)
参加者 :計28名
・長野県知事 阿部 守一
・信州学び円卓会議運営委員会委員3名
・ 教員その他教育関係者、その他テーマに関心・関わりのある方

テーマ :「教員の理想とする、これからの長野県での学びとは」

■タイムテーブル
15:00~15:05:開会行事 意見交換会の趣旨説明、委員紹介
15:05~16:15:意見交換 挙手制による全体意見交換
16:15~16:25:閉会行事 知事、委員からの感想

当日の様子は下記youtubeにて公開しております。↓


意見交換の様子
参加者集合写真


当日の議論に関するグラフィックレコーディング

■意見交換会に共有された主な意見

《教員の理想とする、これからの長野県での学び》

子どもも教員も、学びを楽しむ
・遊ぶことと同じように、学ぶことを自由に楽しむ。
・子どもの学びは、一人ひとりが目的意識を持って楽しみながら、自分のために取り組むことで成長に繋がる。
・教員も子どもの学びに伴走して、同じように楽しみながら取り組んでいけるような授業作りをすることが大切。
・教員が学びを楽しむことで、将来教員になりたいと思う子どもが増える。

一人ひとりの子どもを起点とした学びの支援を行う
・授業効率のみを追求するのではなく、子どもにとって自由な活動を行うことが重要。
・子どもの個性や実情に合った学びと教材を結びつけて授業を行うことが大切。
・教育分野でのICT活用が広がる中で、子どもの自主的な学びにただ口を出すのではなく、見守るべきところ、助言するべきところを見極めていく。
・教員も子どももその授業の必要性、意味をきちんと理解して取り組むことが重要。そのような授業づくりをすること。

子どもが安心感や生きる喜びを感じられるようにする
・子どもの学びの意欲に繋がる土台は、大人に信じてもらっているという安心感。
・自分の気持ちや悩みを受け止めてくれる大人がいると分かった時に子どものやる気が出てくる。
・子どもも教員も、生きていることの喜びを感じられる教育を行うことが重要。

様々な関わりを生み出し、考えを深める
・多くの友達や教員と関わることによって、お互いに考えを深め、新たな価値観を得ることができる。
・学び方を学ぶ、知識を増やす、友達と関わる等様々なことが学校の役割として求められている。

教員のやりたいことができる余裕を生み出す
・教員のやりたいことができる心の余裕・時間の余裕が必要。
・教員も子どもも心や時間にゆとりがあることで、お互い本気で向き合うことができる。
・地域の方々との連携を進めることで、学校に業務が集中している現状も改善される。

《理想に向けて「乗り越えるべき課題」》

教員が主体性を発揮しやすい職場づくり
・日頃から教員として子どものためにできることについて考えてはいるが、学校という組織の意向などにより、なかなか新しいことができない。
・教員にも得手不得手や個性があるのだから、それぞれの個性を活かして補い合い、チームを作り上げることが重要。

教員がまず自分を知れる機会をつくる
・教員自身が、自分はこういう人間で、こういう可能性を持っていると自覚することで、子どもも可能性がある存在だと思えるし、信頼に繋がる。
・まず、自分の話を聞いて信じてもらったという体感を教員自身が得られると良い。

教員同士や関係者が本音で語る場をつくる
・教職員の間でも、円卓会議のような公平に語れる場を作りたい。
・教員、保護者、地域の方々が、対等な関係で率直に語り合う場を作ることが大事。

教員の働き方改革・時間の捻出
・部活動の指導などを地域へ移行することで、教員が授業作りや教材研究をする時間が生まれる。
・業務時間外に行われる会議に出席する場合は、フレックス出勤等も活用できれば負担軽減になる。

学校・教員への寛容さを高める
・匿名で様々な主張ができる時代になり、外部からの辛辣な言葉が増えた。
・こうした社会情勢に教員が怯えることで、できることが狭まってくる。
・学校や教員が挑戦することに対し、寛容な社会づくりが必要。

批判に対する対処法の確立
・1人の教員を孤立させないように周りがサポートすることが必要。
・過剰な批判や度を超えた誹謗中傷に毅然と対応できる仕組みづくり。

受験や評価のための学びからの脱却
・子どものやりたい気持ちを大事にした学びが、受験対策になるとは限らない。
・通知表、テスト等の数字の評価を気にした学びが自己肯定感の低下に繋がっている。

中山間地域の学びの多様性の保障
・教員や子どもの数が限られてしまうへき地校では、多様な友達や教員の考えを知ることが難しい。
・経験の少ない若い教員と管理職クラスの教員が大半を占め、ミドルリーダー・中堅の教員が少ない。
・地域とのパイプ役となるのはミドルリーダー・中堅の教員なので、へき地にも多く必要。
・経験のあるベテランの教員から経験の少ない若い教員が学ぶことで、子どもの学びを深めることにも繋がる。

《まとめ》

理想の学びのあり方
・子ども一人ひとりが目的意識を持って楽しみながら、自分のために取り組める学び。
・教員のワークライフバランスが実現されている。
・教員が孤立せず、横の繋がりを持ちながら新しい学びに挑戦できる組織。
・教員、保護者、地域住民が互いに敬意をもって、対等な関係を築ける場がある。
・教員が、自信と誇りをもって本気で子どもと向き合える環境をつくることで教員を目指す子どもが増える。

理想を実現するときの壁
・ 「 遊ぶことと同じように、学ぶことを自由に楽しむ」には、入試対策のための勉強を求められる現状。
・部活動や保護者対応のため、教員が本来取り組むべき授業づくり、教材研究の時間が取れなくなっている。
・あらゆることで学校の責任を問う社会の不寛容さがプレッシャーとなる。
・中山間地域では、経験の少ない若い教員と管理職クラスの教員が大半を占めており、地域とのパイプ役となるミドルリーダー・中堅の教員が少ない。
・子どもに伴走して学びに導くことができる教員の不足。

■当日参加者について

アンケートより一部抜粋

・阿部知事が、長野県の教育を変えていこうと熱い想いを語られていたのがとても印象に残りましたし、私も一当事者として変えていきます。
・教員という職業はブラックという印象を持たれがちだが、良い仕事であることが世間に伝わるとよいと感じた。
・子どもを一人の人間としてリスペクトし、その成長の歩みを支える役割について改めて考える必要があると思います。

一緒に、「長野県の子どもたちにとって最適な学びのあり方」を考えませんか?

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

今後もより多くの皆さまと幅広く検討、そして実現へと向かうために本会のような県民意見交換会を始め色々な施策を検討しております。
詳しくは県のHPをご覧ください。

また、本県民意見交換会に参加いただけなかった皆様からも、本意見交換会で扱ったテーマを中心に意見や想いを募集しております!

本アンケートの内容は第2回円卓会議の場にて委員へ共有されるほか、
整理・分析したものをHP等にて公開すること等を通じ、
関係する様々な主体における取組や県民全体の機運醸成に
繋げたいと考えております。

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集中募集期間:令和5年12月11日(月)〜令和6年1月24日(水)17時
       ※期間終了後も回答可能です。


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