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人格に配慮した褒め方・叱り方―「広く」と「狭く」―

今回は、褒め方・叱り方についてです。
 
 
褒め方・叱り方しだいでその相手は変わります。
それだけ影響力があるわけです。
 
できることなら、その相手が育ってほしい方向に効果的に褒めたり、叱ったりしたいものです。
そのためには大まかな分け方になりますが、下記のような視点を持つと良いと思います。
 
親として、あるいは上司として、誰かを褒めたり、叱ったりするときの参考になればと思います。




「広く」と「狭く」という視点です。
 
 
褒めるときには、「広く」とらえます。
 
例えば、先生が生徒を褒めるとき。
クラスメイトを助けてあげたその生徒に対して。
その行動を褒めるのはもちろんのことです。
加えて、「○○君は、人の気持ちのわかる優しい子だね」と褒める。
相手の人格まで広げて褒めるのです。
 
そのように褒められた相手は、
「自分はそのような人間なんだ」
「そのようになろう」
と思って成長します。
 
 
叱るときには、「狭く」とらえます。
 
あるクラスメイトを傷つけた生徒を叱るとき。
「○○君はいつも人を傷つける最低な子だね」と叱ったとしたら。
このように人格まで広げて叱ると、
「自分は最低な人間なんだ」
と思ってそのように成長します。
いつもそのような行動をしているとは限らないのにもかかわらず。
 
そうではなくポイントを絞ります。
そのクラスメイトにしたことを反省するようにと。
他に良い所がたくさんあるけど、この行いについては反省しようと。
 
 
子どもの例でしたが、大人でも同様です。
何か失敗したときに、
「お前は、社会人失格だ」
と広げて叱られたらモチベーションはなくなります。
 
 
ここにはラベリング効果(レッテル効果)という心理現象も働いています。
 
「あなたは○○だ」
という先入観や固定観念でレッテルを貼られることで、実際に「○○な人」のような行動を取るようになる現象です。
 
 
人は評価された通りに成長する」ことに注意が必要なのです。
 
人格に配慮して成長してほしい方向へ、褒める、叱る、これ大事ですよね。
 
 
 
今回は、人格に配慮した褒め方・叱り方―「広く」と「狭く」―、という話でした。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
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小林いさむ|公認心理師

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