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対人関係に活用できるハロー効果

今回は、人の印象に大きな影響を与える心理効果の一つ、ハロー効果についてお話します。

よく知られている心理学用語ですので、ご存知かもしれません。
対人面において、自分を良く見せる効果がありますので、あらためて説明します。



ハロー効果とは、ある対象を評価する際、目立ちやすい特徴に引きずられ他の特徴や対象全体についての評価が歪められる現象のことです。

一種の認知バイアスです。

「ハロー」というのは、神や仏の背中から放射する光という意味があります。
そのため「後光効果」「光背効果」という呼び方もされます。

人の目立つ特徴が後光のようにその人の後ろから差して、他の点を目立ちにくくします。

「学歴が高い人は、仕事も優秀そう」
「見た目が良い人は、人も良さそう」

一つの目立つ特徴がその人全体を印象づける例です。



社会心理学者ソロモン・アッシュによる有名な実験があります。


人物A:知的、敏腕、勤勉、温かい、てきぱきしている、現実的、注意深い
人物B:知的、敏腕、勤勉、冷たい、てきぱきしている、現実的、注意深い


被験者に人物Aと人物Bの性格の特徴を列挙した紙を見せました。
違いは「温かい」「冷たい」だけです。

被検者は、人物Aを肯定的、人物Bを否定的な人物であるという評価をしました。
一つの特徴が中心に働いて全体の人物像を印象づけているわけです。



ハロー効果にはポジティブ・ハロー効果と、ネガティブ・ハロー効果があります。

ポジティブ・ハロー効果とは、目立つ特徴が良いものだと、他の点も高く評価するというものです。
プレゼンテーションが上手だから、他の仕事の面でも優秀そう、のようなものです。


ネガティブ・ハロー効果は、反対に目立つ特徴の印象が悪いと、他の点も低く評価するというものです。
自信がなさそうな発言が多いから、仕事のいろんな面でも能力が低そう、のようなものです。



人の印象に大きな影響を与えるハロー効果、
対人面でも有効に活用したいものですね。


そのために自分の長所に磨きをかけること、身だしなみを整えて見た目を良くすることがおすすめです。


私たちには、長所もあれば短所もあります。
すべての面において完璧でいることは無理です。

短所を改善することに努力を費やすよりも、長所・得意なことをさらに伸ばすほうが前向きに取り組めます。
短所をかき消すくらいに長所を磨けばよいのです。


生まれ持ったルックスを変えるのは難しいですが
身だしなみを整えていくらでも見た目を良くすることができます。

服装をきちんとしたり、清潔感を持たせることで印象はずいぶんと変わります。



今回は、人の印象に大きな影響を与える心理効果の一つ、ハロー効果についてお話させていただきました。


最後までお読みいただきありがとうございました。


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小林いさむ|公認心理師

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