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「あがり」は慣れ親しんだ領域の外で起こる

今回は、「あがり」の原因と対処法について。
 
 
急に話を振られたり、ここぞという正念場に立ったりすると、「あがる」ことってありますよね。
 
顔が赤くなる
汗をかく
手や声が震える
心臓がバクバクする
頭が真っ白になる
 
そのような反応の頻度が多いと、「あがり症」とも表現もします。
 
適度な緊張はパフォーマンスを上げますが、緊張が強すぎると自分の力をうまく発揮できなくなります。
なんとかこの「あがり」を克服したいものです。
 
そこで「あがり」の原因の一つと、その対処法についてお話します。




「あがり」は自分の「コンフォートゾーン」の外に出てしまったときに起こります。
 
コンフォートゾーンとは、自分が「心地よい」「快適」と感じる慣れ親しんだ領域のこと
 
ストレスや不安を感じずに過ごせる、心理的な安全領域。
そこから出ることで自分を変えていけますが、留まっていれば変えずに済みます。
 
具体的には環境であったり、自分が取る行動であったりします。
 
 
よく慣れ親しんだ道を歩いている時は、安心感、安全感がありますよね。
しかし、知らない道に踏みこんでしまうと、不安で呼吸や心拍数もあがるはずです。
 
コンフォートゾーンとあがりの関係はこれに似ています。
 
 
ではこのことをふまえて、「あがり」を抑えるためにどのような対処法があるのかについて。
 
それは、あがる場面において、慣れ親しんだ領域部分を持ち込むことです。
コンフォートゾーンの外に出るわけですが、コンフォートゾーンの一部を持ち込むのです。
 
人前でのプレゼンテーションの場合。
予めイメージトレーニング(練習、リハーサルですね)を重ねておくことで、本番も慣れ親しんだ場面であると脳は錯覚します。
 
しかし、これは結構ハードな方法ですよね。
もう少しイージーな方法がいいかもしれませんね。
 
初めて会う人と話す場面、商談場面などで自分にとってホームの場所を選ぶこともできます。
スポーツの試合でもそうですが、選手にとってアウェイの場所かホームの場所かによって、パフォーマンスに違いが出ます。
自分がいつも使い慣れているカフェなどのお店を選ぶことで落ち着きを得ることができます。
 
家族の写真を緊張場面に臨む前に見るのも良いと思います。
いつも慣れ親しんだ自分の家族。
ペットの写真でももちろんOK。
 
自分らしい言葉を使うという方法もあります。
緊張場面だと自分が何を話しているのかわからなくなることがあります。
本当に話しているのが自分なのか、言葉に自分の血が通っていない気がして、ますますあがります。
普段自分が使い慣れている独自性のある言葉を所どころで出すことで、余裕を取り戻せます。

自分がよく使う言葉、気に入っている言葉など。
例え話に自分の得意なことを用いるのも良いです。
私なら登山が好きなので、「登山で例えると○○です」と言うと、自分らしいと思えて安心感や力強さを持てます。
好きなマンガやアニメがある人なら、「○○のキャラクターならこうだ」、みたいに例えを挟むと良いです。
 

このようにあがりそうな場面では、意図的に慣れ親しんだ領域部分を持ち込むことで対処できます。
 
 
 
今回は、「あがり」というのは慣れ親しんだ領域、つまりコンフォートゾーンの外で起こるということ、そして意図的にコンフォートゾーンの一部を持ち込むことで対処できるという話でした。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
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小林いさむ|公認心理師

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