人と関わるとは自分も相手もお互いに変わるということ
今回は対人関係がテーマですが、人と関わるとはどういうことか、どのような状態が人と関わっているといえるのか、というちょっとまじめな話です。
対人援助の仕事を始めた18年くらい前に考えたことですが、今でも相談者との関わりの中で、たまに思い返されます。
まだまだ言語化できずにふわりとした話になりますが、どうぞお付き合いください。
人と関わりたくないっていう思い、ありますか?
誰でも少なからずありますよね。
私もありますよ。
大変なこともありますからね、いろいろと。
思うのですが、
人と関わりたくないという思いは、裏を返せば自分を変えたくないということではないかと。
他人とは自分と異質なものですから、自分とは異なる感じ方、考え方、価値観などがあるわけです。
相手と関わるとその世界に触れることになるので、自分の心が動いたり変化したりする体験をします。
自分に何か変化が起こるのです。
相手もたぶん一緒で何かしらの変化があるのです。
自分も相手もお互いに変わる体験をしてこそ、人と関わっているといえるのではないかと思うのです。
抽象的・・・
自分が変わることを避けながら人と関わろうとするとどうなるかというと、
相手にだけ変わってもらおうとして、自分は安全圏にいようとする、
相手を自分の思うようにコントロールしようとする、
表面的な関わりに留めようとする。
いずれも自分を変えることへの恐れがありそうです。
対人援助の仕事をしていても、都合よく相談者だけに変わってもらおうとしても変わらないということがよくあります。
関りの中で自分も変わってきたと思うと相手も変わってきているということがよくあります。
「小林さんが私に見せるその相談員としての態度は職業上の『道具』ですよね」
「本心が知りたいんです」
なんて相談者に言われることがあります。
そこで安全圏から出て、本心をおそるおそる話してみる。
すると、相談者は何か考え始め、自分の中の何かを修正し始める。
お互いに面接を通して自分の何か一部が変わっていくことを経験することがあります。
そんなときにうまく関われたかもしれないなと思います。
本当に意味で人と関わるには、自分も相手もお互いに変わるという体験がそこに含まれるのではないか。
そんなことを考えて今回書きました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師
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