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#牧場をつくる 01 規模拡大か現状維持か

森林ノ牧場が那須にできて今年で12年に突入。
そして森林ノ牧場がアミタから独立してから10年、震災から10年の年でもあります。
そんな年に新型コロナウイルス感染症の影響を受け、牧場も昨年は変化が大きい一年でした。
搾乳回数を減らし、牛を出荷するかどうか判断する直前まででなんとかストップ。
その後通販が爆発的に売れたり、サマンサタバサさんとのコラボやSOFTCREAM STAND、モリコーネのオープンなど、
時代の変化に合わせて牧場も柔軟に変化できた一年だったと思います。

そんな中、森林ノ牧場はもう一つ牧場をつくる計画をしています。

拡大か現状維持か


森林ノ牧場が那須で始まってから12年になります。
*京都時代も含めると14年
震災や今回のコロナの影響を受けていたり色々ありましたが、それでもお客様は増え売り上げは上がり続けています。
お客様が増えるということは乳製品が売れているということで、生乳量も必要になります。

森林ノ牧場は牛を放牧飼育しているので頭数を増やし生産量を増やすには放牧面積を一緒に増やさないといけません。
「生産量を上げる=牛の増頭=面積の拡大」
ということになるのですが、面積を増やして増頭するのがいいのか、それとも今の規模感で満足し、中身を充実するほうに向かうのがいいのかと考えました。

その結果、
「面積を拡大せずに増頭し更に中身も充実させていく」
と「全部取り!」という欲張りな考えに行き着きました。

規模拡大


おかげさまで毎年お客様が増えています。
お客様がきてくれるということは社会に必要とされているということ。
ソフトクリームや牛乳など乳製品が喜ばれていることでもあるし、森林を活用するとか、牛と一緒に森林を価値に変える、という事業に共感していただいてるのかもしれません。
*森林ノ牧場の事業のことはこちらの記事を。
https://note.com/shinrinno/n/n45981ccaf72d

また、事業の継続を意識すれば新しい人材を入れ続けることを意識したい。
事業年数が経つにつれてスタッフの平均年齢が上がるようでは新しい考えや時代の変化にもついていけない。
*これは年始にパフ夫婦と立ち話した時に聞いた話で深く共感した。
https://note.com/tintsyome
私も45歳には次の世代に代表を譲る状況を作ることが目標だったりします。

現状維持ではなく規模拡大の方向で事業を進めていくべきという結論にいたりました。

小規模のクオリティ


森林ノ牛乳は500mlで650円、スーパーでの牛乳の5倍くらいで販売をしています。
「ジャージー牛乳」とか「放牧」というブランドが価値を高めていることもあるし、実際飲んだ方が美味しくてリピーターになることもありますが、それだけで5倍の牛乳を購入し続けていただくのは難しいと思っています。

森林ノ牧場の取り組みの共感、ということを意識しています。
乳製品へのクオリティのこだわりももちろんですが、
一頭一頭名前をつけて個性を出しながら牛を飼育し牛の命に向き合う考え方だったりが、
「森林ノ牧場」という商品なのかなと。

そう思うと森林ノ牧場は小規模ならではのものかなとも思います。
現状20頭の搾乳牛が100頭になった時に1頭ごとの名前を覚え、個性を見れるのか。
やはり、20頭だからこそできることがあると思います。

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ひろこさん。
ずんぐりむっくりだけどスタッフにも人気で現役最年長のお姉さん。

第二牧場をつくる


規模拡大と小規模のクオリティを意識した時に出した結論は
「小規模で牧場をもう一つつくる」ということでした。

そしてそれは
・乳製品が売れることで牧場が増える
・牧場が増えることで地方の活用されない森林や土地の価値が上がる
・未利用の自然資源で地方の仕事が生まれる
という地方の課題解決型の酪農になると考えています。

夢の耕作放棄地

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既に第二牧場の候補地も決まり土地の取得がもう少しで終わりそうです。
写真は現場の牧場候補地で、数年間放置されてしまった「耕作放棄地」で猪の住処になっています。
場所は栃木県益子町。
人が入るのも大変なこんな耕作放棄地が森林ノ牧場の次のチャレンジが始まる夢の場所です!

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