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実は面白い!行動経済学~情報の利用可能性

こんばんは、芝本です。

先日甲子園の決勝が行われ、兄弟校同士の「智弁対決」となりました。
智辯和歌山高校が9-2で智弁学園を下しましたが、最高の試合でしたね。
智辯和歌山の打線が強烈で、エースの中西くんの気迫あふれるピッチングは圧巻だったと友人が興奮して言ってました。

実はこの「智弁対決」ですが、2002年にも実現されているそうです。
そして、前回も智弁和歌山が7−3で智弁学園に勝利したそうです。

連日、ニュースでも甲子園についての話題が多いので、「甲子園の経済効果はものすごいんだろうな」と興味本位で調べてみました。

例えば、第100回大会では433億円もの大金が一回の大会で動いたそうです。逆に、流行り病の影響で、第102回大会が中止になった時は、トータルの経済損失額が約672億円まで上ったそうです。ちなみに、甲子園が中止になったのは戦後初だそうですね。

さて、そろそろ本題へ入って行こうと思うのですが、今回も毎週発信「実は面白い!行動経済学」シリーズです。今回は「情報の利用可能性」について書いていきます。

先日の行動経済学についての記事で取り上げた「ヒューリスティック」と似ている部分もあるので、続きみたいな感じになります。

今回も、著書『知識ゼロでも今すぐ使える!行動経済学見るだけノート』を元に記事を書きます。


「情報の利用可能性」とは?

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皆さんは、普段から何をもとに選択しますか?
実は、ヒトは「あるもの」を元にして、無意識で選択をしています。

当然といえば当然ですが、ズバリ情報です。
例えば、買い物や就職活動の時もそうだったのではないでしょうか?

『以前にYouTubeでアーモンドが体にいいって言ってたから買ってこう』
『あの会社は給料いいらしいよ』

このように、人がなにかを選択をする時は、ほとんどの場合に元となる情報があるはずなのです。

そして、その情報には2つの特徴があります。
「物理的な情報」と「認知的な情報」です。

「物理的な情報」とは、手に入れやすい情報ということです。
例えば、「検索してすぐに手に入る情報」や「なんとなく見ているニュース、スマホの通知で流れるニュース」などが該当しますね。

では一方で、「認知的な情報」とはなんでしょうか。
それは「自分の記憶に強く残っている情報」のことを言います。

例えば「あの人は一度やると決めたら何がなんでも行動するぞ」とか「あの人にチカラを借りるとめちゃめちゃ動いてくれる」など、印象的なものほど残りやすいと言われています。

そして、人はこれらの「物理的な情報」や「認知的な情報」を過大評価する傾向があるとされています。

人間の記憶に残りやすい要素とは?!

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前章では、人が選択をする時に使用しがちな情報について書いてきました。では、その使用される以前にどういった情報が記憶に残りやすいのかを書いていくと、4つあります。

選択される情報になるためには、「最新」「鮮烈」「顕著」「調和」という特徴が必要です。はい、あんまりよく分かりませんよね。

「最新」:新しい
「鮮烈」:衝撃的
「顕著」:はっきりとしている
「調和」:自分の過去と共感できること

のことを言います。
確かに、思い返してみると、最新の情報だったり、自分にとって衝撃的な情報は引き合いに出すことがよくあります。

Twitterでも12〜13時や、17〜19時に投稿が推奨されているのは、人の目に付く時間帯だからですよね。そして、インプットされるから、アウトプットされる情報になる、つまり情報の利用可能性が上がるということです。

ビジネスマンのリベラルアーツ!「情報の利用可能性」を生かした仕事術とは?!

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今回の題材でもある「情報の利用可能性」ですが、実際にビジネスの現場でも生かされていることがかなり多いことが判明しました。

例えば代表的なものは「単純接触効果」です。
「単純接触効果」とは、相手と接触する回数が多いと好意を抱かれやすくなると言われている心理効果です。

実は、この「単純接触効果」は好意を抱いてもらうだけではなく、
相手にとって自分が「物理的な情報」や「認知的な情報」になり得るのです。

例えば、担当者が「そろそろ、これを買い換えようかな」と思っていたとします。普段から定期的に情報提供で客先に顔を出している営業マンなら、「そういえば、いつも来ているあの営業マンに聞いてみようかな」と、ビジネスチャンスを引き寄せる可能性を秘めているのです。

他にも、「情報の利用可能性」を理解していると、未然に防げることもあります。それは、「自信喪失するリスク回避ができる」ということです。

「情報の利用可能性」の特徴から考えると、「鮮明で顕著な情報」だと選択をされやすいですね。

もしかすると経験があるかもしれませんが、「失敗したこと」をよく思い出すことはあるでしょうか。自分にとって衝撃的ではっきりしている情報ですもんね。

例えば、英会話。
外国人に話し掛けてみても、全くと言っていいほど意思疎通ができず、チャレンジしたものの恥をかいた経験を思い出して萎縮する。

このような過去に失敗した例は、誰にでもあると思います。
しかし、個人的に問い掛けたいことは、「その失敗で再起不能になったり、本当に取り返しのつかないことになったことって多いですか?」ということです。

おそらくどれだけ大きな失敗をしても、いま大丈夫なら、その失敗もたぶん大事には至らないと思えます。さらにいうと、失敗の捉え方を変えるトレーニングにもなります。

多くの日常生活で隠れている「情報の利用可能性」を上手に活用すれば、きっと現状が好転すると思います。

今日はここまで。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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