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先生から「気になる」と言われた。家ではちゃんとできるのになぜ?

お家では何も問題も感じていないのに、
園の先生から「気になるところがある」と言われたとき。

親としては、
「こんなに小さいうちから、何がわかるのだろう?」
「私の育て方が悪いと言われているのだろうか?」
「男の子(女の子)だから、こんなものでは?」
など、さまざまな思いが頭をよぎります。

先生の思い過ごしであれば何も心配することはありません。
しかし、先生方は保育、幼児教育のプロ。
早生まれなどの月齢の違い、性別や性格・・・といったことも織り込み済で「気になる」と言われているんだな、と理解するのが自然でしょう。

先生は、あなたの子育ての仕方を批判しているのでも、あなたを悩ませようとしているのでもありません。
ぜひ、勇気を出して

「”どんなところ” が ”なぜ” 気になると思っておられるのですか?」
「同じクラスの ”他の子” と、どんな風に違うのですか?」

と尋ねてみてください。

子どもが「家ではちゃんとできていることが、園(外出先)ではできない」のには、色々な原因が考えられますが、子どもが気になる姿を見せるのは「何らかの困り感」を抱えている時です。
家ではできるのに園ではできない、その子なりの事情があるのです。

言い聞かせたり、励ましたり、叱ったりすることで改善する範囲のことであれば、先生も「気にならなかった」かもしれません。

私は、キンダーカウンセラーや巡回相談員として、多くの幼稚園や保育園の先生と一緒にお仕事をしてきましたが、先生が保護者に声をかけるのは、

「このままだと、この先、この子にとって集団(園)生活が辛いものになるかもしれない」
「保護者とも共有して、見守っていきたい」


という気持ちからのことが多いように思います。
幼稚園や保育園は、このあと小学校から大学まで16年間続く、集団生活の入り口です。
この最初の入り口のところで、先生が気づいた子どもの「何らかの困り感」を、保護者がきちんと理解して下さり、共有することができれば、お家と園の両方でお子さんに適切に対応してあげることができます。
実は、この「両方で」というのがとても大切なことだったりします。

乳幼児期の今だからこそ、できること、してあげられることが、たくさんあります。
「園だけが」「先生だけが」頑張る、「保護者だけが」頑張るのではなく、一緒に「よりよい育ち」を目指して情報共有をしたり、交換したり、考えていったりできる関係性をつくり、幼稚園、保育園生活を、子どもにも保護者にも良いものにしていきたいものです。

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