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日本人が忘れた都市に住む美女との雑談

カザフスタン第4の都市カラガンダ。人口50万人(宇都宮市くらい)ほどのこの都市を知る人はそう多くないでしょう。

今回は、この知られざるカラガンダの地に暮らす、とある絶世の美女と話したよもやま話を。

首都ヌルスルタンの南東200kmにあるカラガンダ

その前に。知られざると書きましたが、実はこの都市、日本と大変濃厚なつながりがあるんです。本題に入る前に少しだけ触れさせてください。

歴史の授業などで「シベリア抑留※」という言葉を耳にしたことはありませんか?

ここは広大なシベリアのほぼ南端にある旧ソ連屈指の炭鉱の町で、戦時中に捕虜となった日本人が終戦直後に労働力として石炭採掘のために強制的に働かされた土地の一つ。約3万4千人が抑留されたカラガンダは、日本と実に暗い因縁のある地なのです。

世界のトモダチと接していると、たまにこうした「縁(ゆかり)」に思いがけず出くわすことがあります。必ずしも話題にすることはありませんが、大体の国において、良くも悪くも何かしら日本とのつながりやエピソードがある以上、大きな意味ではその延長線上にいる人間として、何も知らずにいるよりは心に留めておきたいな、とボクは思います。

1.美しすぎる航空整備士

さて、気を取り直して、ここから本題です。

この街の空の玄関であるカラガンダ空港(正確にはサリアルカ国際空港)には、飛行機の整備士として働くトモダチMoldirがいます。

確か、24時間か48時間ぶっ通しで勤務して3日休むみたいな「極端な」シフトの激務だったかと思います。外気温は、夏は27℃くらいで冬場は-10℃なので日本でいうと旭川が近いかなと思いますが、基本的に"野ざらし"の状況で働くのですから過酷に違いありません。

カラガンダのサリアルカ国際空港からの夕日(18時頃)

航空整備士と聞くと、なんとなくガタイが良さそうなイメージがしますが、このMoldir、顔もスタイルもモデル級です。語弊を恐れずに言うと、「美しすぎる整備士」です。

Moldirは新しいことを学ぶのに貪欲で、週2で韓国語教室に通っています。この教室、先生の気まぐれで時折り韓国料理教室や伝統工芸教室に変わったりして、いろんな角度から韓国に触れられて楽しそう。

彼女はまたK-POPにも詳しく、SISTAR(解散)やRed VelvetなどのK-POPがお気に入り。いつかキレッキレで踊る自分のダンス動画を送ってくれるとのこと。楽しみです!

カラガンダでは、ティーンエージャーを中心にK-POPのファンが多く、韓国語、ダンス教室が結構人気なのだそうです。

キマってます
「韓国語」教室で作った韓国料理の数々

そんな彼女から最近聞いたトピックを2つご紹介しましょう。何の脈絡もありませんのが、そこはご愛嬌。

2.怪しくて便利なVODサイト

日頃Moldirとは、007観た?スパイダーマンはどうだった?など、映画やドラマの話をします。

少し前までボクはAmazon Prime Videoで「THE LAST SHIP」(2014〜2018 アメリカ)にハマっていて、彼女にも薦めたんですが、最終話まで見終えた時にちょっとドラマロスになったんですね。

その時、次何観たらいいかね〜と相談したら、「THE ROOKIE」(2018〜2020 アメリカ)はどうよ?と薦めてくれました。四十がらみの中年男がロサンゼルスで最年長ルーキーの警官として奮闘するドラマです。

ロシア語で「ノビチョク」(...あの神経毒と同じ名前)

年代的に重なるしせっかく薦めてくれたのでAmazonで観れるか調べたんですが、ないんです。他のプラットフォームでもその時は配信されていなかった。

ないなあ残念〜と言ったら、ここで見れば?と何やら興味深いサイトを引っ張り出して教えてくれました。その名も「subtitry.su」。

問題のサイト。銀魂もあるぞ⁉︎

「.su」はソ連(Soviet Union)のドメインですね。おいおい、なんじゃこりゃ、かなりの数の映画やドラマが全部タダで見放題じゃないのさ!え、いいんですか?ヤバいやつじゃない?(いまだ真相わからず)

基本はロシア語っぽいんですが、THE ROOKIEは英語の音声と字幕に切り替えることができたので、他のもある程度行けるのかも。。。

恐る恐る観始めましたが、今のところとくにトラップはなさそうです。もしこのサイトの安全性などに詳しい方がいたらぜひコメントをください。

3.消えゆく大自然について

ほとんど取ることができないというバカンスの話もしました。

カラガンダ市街から車で5〜6時間のところに、バルハシ湖という湖があります。アジアではバイカル湖に次ぎ2位の面積を誇る広大な湖です。

Moldirは、湖畔で家族とキャンプをして休暇を満喫したようです。星空が本当に美しいんだとか!

湖畔から望むバルハシ湖(撮影:Moldir)

4本の川が流れ込むこの湖は東部が塩水、西部が淡水という珍しいつくりになっています。全体は三日月形をしていて、真ん中がSaryesik半島で仕切られています。2つのエリアはごく狭い水路でかろうじてつながっている状態なんですね(下の画像の1の部分)。独特の複雑な生態系がありそうです。

三日月状のバルハシ湖(Wikipedia)

お気に入りのロケーションであるこの湖ですが、実は年々水位が低下していっている、とMoldirは嘆きます。

流域の農業を発展させるため、一番大きな川であるイリ川の中流に1970年代にダムが建設されたことが原因だそうです。

詳しくはわかりませんが、きっと生態系にもよくない影響を与えているはず。ただ、一方で、基本的に乾燥しているこの地で生きていく上で水資源が大変重要であることもまた事実であり、外の人間が環境問題と非難しきれるものでもないんだろうな、と複雑な気持ちになります。

キャンプの様子(撮影:Moldir)

4.おわりに

さて、今回は、日本と深い関係があったけど今はなかなか知られていないカラガンダの地から取り止めのない話題をお届けしましたがいかがでしたでしょうか?

今度は街中の風景や、空港の様子などもレポートできたらいいなと思ってます!

最後までお読みいただきありがとうございました!
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※シベリア抑留とは
第二次世界大戦の終戦後、武装解除され投降した日本軍捕虜らが、ソビエト連邦によって主にシベリアなどへ労働力として移送隔離され、長期にわたる抑留生活と奴隷的強制労働により多数の人的被害を生じたことに対する、日本側の呼称である。 ソ連によって戦後に抑留された日本人は約57万5千人に上る。

Wikipedia

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