勇気をくれるチャーチルの言葉
このオッサンのこと、名前しか知らなかった。
けど、凄いオッサンだった。
苦悩と葛藤、そして素直な心の持ち主なんだと思った。
映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』を観た。
完璧に特殊メイクされた姿形、レオンやフィフスエレメントと180°違う演技からは、その人だとはおよそ想像できないが、「目」だけで彼だと認識できてしまうゲイリー・オールドマンにもたまげた。
チャーチルという人物への関心を呼び起こすには十分な演技だった。
調べてみれば、彼の格言はいくつも見つかるのだが、ボクの心を震わせたのは、チャーチルの成功と失敗に関する次の2つの言葉だ。
置かれた情況が苦しければ苦しいほど、燦然と輝きを放つ言葉だろう。
そうでなくても、ダイレクトマーケティングを生業とするボクには十分に突き刺さった。
ダイレクトマーケティングでは、失敗は失敗ではない。こうやると上手くいかないんだ、という一つの実験結果、教訓が得られたに過ぎない。
同様に成功も常に成功というわけではない。状況やターゲット、業界が変われば通用しない打ち手など山ほどある。
大事なことは、謙虚に学び続けること。オーディエンスの反応を素直に受け入れる姿勢と能力だ。
格好良くPDCAサイクルとか、アジャイルとか言われる。格好いい名前をつけておかないとやってられないほど泥臭いからだ。
ターゲットオーディエンスの理解に努め、チームの知恵を結集して考え抜いたベストな策であっても、いざ実行してみれば盛大に結果に裏切られることがある。そんな時の暗澹たるムードや、自らの無能感は半端なものではない。
でも、その経験が次の知恵を産む。同じ轍を踏まないための創意工夫を産む。だから、失敗は恐るべきではない。失敗は許されないという奴は、ダイレクトマーケティングの世界にいてはいけない。
ダイレクトマーケティングが好きだ。そして、それはある意味で才能なんだと思えた。懲りない奴でいたい。
失敗を失敗のままにしておけば落伍者だ。でも、失敗から教訓を得て次に生かすなら優秀なマーケターだ。
恐らく、これはマーケターだけに当てはまる話ではない。人生の話でもあるのだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?