マガジンのカバー画像

コラボ

274
クリエイターさんの作品と私の小説のコラボです。
運営しているクリエイター

#海の静けさと幸ある航海

謎の老人

さくらゆき
1か月前
11

あなたとの約束

17

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む プロローグ (「澪標」シリーズよ…

この小説は、may_citrusさん原作「澪標」のコラボ小説「ただよふ」のその後の物語です。 窓の…

10

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 2 (「澪標」シリーズより)

僕は澪さんから受け取った香水瓶を枕元に置くと、澪さんに手を差し出した。 「……手を…握っ…

20

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 3 (「澪標」シリーズより)

翌日から、僕はリハビリを始めた。次にあなたに会う時には、少しでも快方に向かっていたくて、…

17

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 4 (「澪標」シリーズより)

澪さんの休みの日と、息子の航平の海外出張が重なってしまったので、弟の千洋の運転で母がいる…

28

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 5 (「澪標」シリーズより)

「もう、大抵のことでは驚かないと思っていたけれど、航が脳梗塞で倒れたということと、再婚するということを同時に知らされた時は、寿命が30年縮んたわ……」 母はふぅと溜め息を吐いた。 「え…母さん何歳まで生きるつもりなの?」 僕は驚きを隠せなかった。母は既に90代である。 「もちろん、人類が生きられる限界までよ。洋さんが生きられなかった分、たくさん見て聞いて、私の人生の航海が終わった時に、あの人に教えてあげるの!」 母の目は恋する女性のものだった。 「お母さま、航さんのお父

性格と身長は母譲り

12

久しぶりの休日

さくらゆき
6か月前
17

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 6 (「澪標」シリーズより)

栃木県小山市の高齢者施設。駐車場に植えられた八重桜が、薄曇りのなか咲き誇っている。 僕と…

18

【コラボショートショート】香りを交わす

4/18はお香の日ということで、may_citrusさん原作「澪標」コラボ小説シリーズから、澪さんのご…

28

信頼

さくらゆき
5か月前
18

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 7 (「澪標」シリーズより)

張り詰めた空気の中、口を開いたのは澪さんの母親だった。 「──澪は、この男性で本当に良い…

11

【コラボ小説「ただよふ」番外編】陸《おか》で休む 8 (「澪標」シリーズより)

「──およそ60年前の春、私と妻は教師の家同士のお見合いで出会いました。当時の光景は、今でも瞼の裏に焼き付いています。桜の美しい季節でした。料亭の席で、私の向かいの席に座ったのが、妻になる女性、薫子さんでした。化粧を施され、桜色の着物を着た彼女は、浮かない顔をしていました。私は、彼女が結婚に乗り気ではないのだと思い、縁談が決まってしまう前に、料亭の外に彼女を連れ出しました。 『もしも結婚が嫌なのならば、私の方から破談を申し立てますが』と私は彼女に言いました。 しかし、彼女は横